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全日本GT選手権を戦った外車軍団をご紹介!強大な国産ワークスを相手にプライベーターが真っ向勝負を挑んだマシンとは!?

1994年、本格的なシリーズ戦としてスタートした全日本GT選手権(以下JGTC)。何を隠そう、これは現代において絶大な人気を得ているスーパーGTの前身であり、日本のモータースポーツを大きく進歩させた立役者的な選手権です。GT1、GT2の2クラスで構成され、日本初となるウェイトハンデ制を導入。そのおかげでプライベートチームの参加が促進される事となり、日本車だけでなく多くの外国産レーシングカーが日本に持ち込まれました。今までにないほどバラエティーに富んだ参加車両を集めたJGTCは、瞬く間に国内トップカテゴリーへと成長していくのです。今回は国産ワークスマシンとの激しいバトルから様々なドラマを生み出し、後にスーパーGTへと繋がるレギュレーション(性能調整)の確立に一役買ったプライベーター外車軍団を一部ご紹介していきます!

出典:https://www.gtplanet.net/

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Mclaren F1 GTR (Long-Tail)

出典:http://www.speedhunters.com/

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マクラーレンの活躍と言えば、「黒船来航」と評された1996年のラーク・マクラーレンが最も記憶に残っているマシンではないでしょうか。

400馬力にデチューンされていながら、それでもなお国産ワークスマシンを圧倒してシリーズチャンピオンを獲得。

しかしながら、JGTCに参戦した外車を語る上で1999年から登場したロングテール仕様のマクラーレンを忘れてはいけません!

出典:http://www.jbskyline.net/

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1990年代後半のFIA-GTやル・マンで活躍したマシンを輸入し、JGTCのレギュレーションに合わせて100馬力のパワーダウンと150Kgのウェイトハンデを搭載。

ポテンシャルは非常に高いマシンでしたが、性能調整という鎖でグルグル巻きにされてしまっては本来の性能を発揮することは出来ません。

出典:http://www.mcdb.biz/

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そんな中でも地道に熟成を重ね、2001年には最終戦で1勝を挙げています。

ロングテール仕様としては「総警マクラーレン」、「ゼロマクラーレン」、「イエローコーン・マクラーレン」等がエントリーしました。

 

Mercedes Benz CLK

出典:http://delessencedansmesveines.com/

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2002年シーズン、グループAやJTCCで名を馳せたHKSがGT500クラスに独自開発のメルセデス・ベンツCLKを投入しました。

このマシンは2003年の新規定を先取りして開発されており、国産ワークスチームがピットまでマシンを見学に来るほど先鋭的なマシンとなっていました。

しかし開発にあたってメルセデスから一切のサポートを受ける事ができず、一から製作したマシンの熟成不足にHKSは苦しめられます。

その証拠に完走は最終戦の1度のみで、予選タイムは思わず「GT400か!」と嘆いてしまう程に未完成なマシンでした。

エンジンはFIA-GT選手権の絶対王者CLK-LMが搭載していた物と同じ型式M119で、5973ccのV型8気筒自然吸気。

あまりに多難な道のりだったためHKSは次年のJGTC参戦を凍結し、HKS CLKは2002年にわずか3戦を走ったのみで引退してしまったのでした。

 

Lamborghini Diablo JGT-1

出典:http://carinsuranceav.com/

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全日本GT選手権の初期から参戦を続けるチームJLOC。

1995年からは参戦車両をディアブロへとスイッチし、国産ワークスマシンに戦いを挑んでいきます。

このマシンはイタリア本国のランボルギーニ社が3台のみ製作したディアブロ・イオタで、1998年にはディアブロGT-1にアップデートされました。

2000年の鈴鹿1000Kmで3位表彰台を飾っています。

出典:http://carinsuranceav.com/

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JLOCは翌2001年シーズンに向けてレギュレーションをヨーロッパへと送り、JGTC専用車両であるJGT-1の製作に取り掛かりました。

前年型から大きく進化を遂げたディアブロJGT-1は2001年にデビュー。

しかし、それをはるかに上回るスピードで進化する国産勢に歯が立たず、期待されていた結果を残す事は出来ませんでした。

 

Ferrari F40

出典:http://ryuu-ms.blog.so-net.ne.jp/

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名門チームタイサンがJGTC初年度に送り込んできたフェラーリF40。

チーム代表 千葉泰常氏の談話によれば、当時「フェラーリ遣い」と呼ばれていた太田哲也選手と一緒にカーディーラーでF40を試乗し、その車内でJGTC参戦の構想が浮かんできたとのこと。

その頃すでにヨーロッパのGT選手権ではF40のレース専用車がデビューしていましたが、千葉氏は市販仕様のF40をほとんどそのままJGTCに参戦させたのです。

出典:http://www.konsolenracer.de/

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序盤はスカイラインGT-Rに対して劣勢を強いられましたが、改良を重ねながら1994年最終戦で大田哲也/オスカー・ララウリ組のタイサン・スターカードF40が見事優勝!

いかにフェラーリF40のポテンシャルが高いかを体現した勝利でした。

後年ではGT300クラスにF355や360モデナが次々登場し、現在では最新型の488まで進化しています。

 

Porsche 911GT3R (996型)

出典:http://supergt.net/

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それまで活躍してきた993型ポルシェGT2に代わって、1999年第5戦から投入されたGT3R。

「STP TAISAN ADVAN GT3R」としてデビュー戦でいきなり優勝を飾ります。

ちなみにチームタイサンの元に新車のGT3Rが到着したのは、なんとデビュー戦レースウィークの水曜日だったとか・・・。

それだけ即戦力として強力なパフォーマンスを発揮できるほど完成されたレースマシンだった証拠ですね!

翌2000年には文句なしのシリーズチャンピオンを獲得しています。

この996型からポルシェは水冷式エンジンを採用し、GT3Rには3.6リッター水平対向6気筒自然吸気エンジンを搭載。

デビュー当時、サスペンションセッティングの熟成不足からマシンのフロントがバタバタ跳ねていました。

その光景を見ていた解説の由良拓也氏が、「GT3Rのピッチングがすごいですね~」とテレビ中継でひたすら連呼していたのを筆者はよく覚えています。

 

Vemac 320R

出典:http://supergt.net/

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2002年に彗星の如くデビューしたヴィーマック。

初陣となった2002年第2戦富士でいきなりポール・トゥ・ウィン(同時にファステストラップも記録)を飾ってみせました!

東京R&Dが全面的に関わったことから、「イギリス製日本車」などと言われる事もあります。

出典:http://supergt.net/

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エンジンはホンダNSXが搭載するC32B型エンジン(3.5リッターV型6気筒)をチューニングして搭載し、実車のエキゾーストサンドもNSX-GTにかなり似ていました。

しかしシーズン後半は、あまりの速さから過酷な性能調整を強いられる事となり、残念ながらシーズン2位でデビューイヤーを締めくくりました。

その後、ザイテック社製エンジンを搭載した350R、さらに大きなM-TEC製エンジン搭載の408R等が続々デビューし、後のスーパーGTでも欠かせない存在となっています。

 

Mosler MT900R

出典:http://supergt.net/

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2001年からJGTCに参戦したモスラーMT900R。

当初はスリランカレーシングがモスラーを走らせていたので、シルバー1色の車体にスリランカの国旗が描かれた姿を覚えている方もたくさんいるのではないでしょうか?

その後はチームマッハの手で正義の味方シリーズとして様々なカラーリングを纏い、JGTCに彩りを添えています。

出典:http://supergt.net/

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モスラーと言えば「とにかく直線が速い!」といったイメージですね。

特に富士スピードウェイを得意としており、2003年第2戦富士ではなんとポールポジションを獲得。

なんとも外車勢らしいピンポイントな活躍ですが、ドロドロしたアメリカンサウンドを奏でて走る姿は今も鮮明に記憶として残っています。

6リッターを超えるV型8気筒OHVエンジンを搭載し、JGTCで一番大きいと言われた車体で懸命に国産勢と戦いました。

 

まとめ

出典:http://homepage2.nifty.com/etsuzo/03gt2/03gt2.htm

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とにかくバラエティーに富んでいたJGTC時代の外車勢。

今回ご紹介した以外にも、ランチア037、ルノー・スピダー、RGSミラージュ等々、珍しいマシンがたくさん参戦していました。

現代のGT3のように明確なパッケージがあまり無かった時代だからこそ、プライベートチームが手塩にかけたオリジナルマシンをたくさん走らせる事が可能でしたし、国産勢相手になんとか食らい付いていこうとする姿がとても健気でした。

いつの時代にもファンを魅了する少数派が必ず存在します。

あなたにとっての「自分だけのお気に入り」なマシンは何ですか?

 

 

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ホーリー

モータースポーツとエリック・クラプトンをこよなく愛する趣味人です。 はるか昔にフォーミュラカーレースへの参戦経歴もありますが、競争することよりもレーシングカーそのものに魅力を感じ、それを多くの自動車ファンに伝えていきたいと考えています。 Motorzを通じて日本の自動車業界が少しでも反映することを願って。。。

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