プリウスの歴史

プリウス プロトタイプ

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

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第31回東京モーターショー(1995年)に初めて登場したプロトタイププリウス。

コンセプトカーと実車の見た目が大きく異なるのはよくある話ですが、現行のプリウスと比べてみると、とても同じ車だとは思えないようなルックスですね。

開発コンセプトは「人と地球にとって快適であること」

このころから低燃費を意識しており、直噴ガソリンエンジンとCVT、そしてモーターを使用した世界初のパワートレイン「TOYOTA-EMS」を搭載。

これによってリッター30kmという燃費を目指して開発されていました。

 

初代プリウス(NHW1#型:1997年 ~ 2003年)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

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「21世紀に間に合いました。」そんなキャッチコピーで1997年12月に誕生した初代プリウス。今見ると懐かしいですね。

よく見ると、この頃は4ドアセダンです。

今や普通になってきていますが、珍しいのはこのボンネット。

ボンネットとグリル部に継ぎ目のないデザインを採用しており、これによって空力性能が大きく向上しているとのこと。

同時に、グリルの開口部を塞ぐということは、それだけ冷却効率が下がるということになりますが、頻繁にエンジンがストップするハイブリッドカーであったからこそ、温度が上がりにくく、実現できたとも言われています。

なお、販売台数はおよそ12万3000台。2代目以降のプリウスから比べると特筆すべき台数ではありませんが、後につながる貴重なデータとなりました。

初代プリウス(NHW10型 1997年式)スペック

全長×全幅×全高(mm):4275×1695×1490
ホイールベース(mm):2550
車両重量(kg):1220
駆動方式:FF
エンジン:1NZ-FXE型 直列4気筒 DOHC
排気量:1496cc
最大出力(エンジン単体):58ps/4000rpm
最大トルク(エンジン単体):10.4kgm/4000rpm
モーター:1CM型
最大出力(モーター単体):41ps
最大トルク(モーター単体):31.1kgm
燃費(km/L):28
新車価格:2,150,000円
中古相場価格:200,000~600,000円

 

 

2代目プリウス(NHW20型:2003年 ~ 2011年)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

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先代より一回り大きくなった2代目プリウス。

4ドアセダンから5ドアハッチバックへと変わり、今のプリウスにつながる「オムスビ型(正式名称:トライアングル・シルエット)」のボディ形状となりました。

全体的なサイジングも一回り大きくなり、3ナンバー化。

なお、このモデルから初めて「ハイブリッド・シナジー・ドライブ」のブランド展開を開始。

車体後部の車名エンブレムの下に、見慣れた青いエンブレムがついた最初の車種となります。

なお、この車両は先代を大きく上回るほど売れました。その数、約119万2000台。

エコカーに関する世間の認識が深まってきたことや、リッターあたり30キロを超える燃費。

そして2009年から始まったエコカー減税など、様々な要因も相まって、爆発的なセールスを記録した一台です。

 

2代目プリウス(NHW20型 2003年式グレードS)スペック

全長×全幅×全高(mm):4445×1725×1490
ホイールベース(mm):2700
車両重量(kg):1250
駆動方式:FF
エンジン:1NZ-FXE型 直列4気筒 DOHC
排気量:1496cc
最大出力(エンジン単体):77ps/5000rpm
最大トルク(エンジン単体):11.7kgm/4000rpm
モーター:3CM型
最大出力(モーター単体):68ps
最大トルク(モーター単体):40.8kgm
燃費(km/L):35.5
新車価格:2,150,000円
中古相場価格:300,000~1,000,000円

 

3代目プリウス(ZVW30型:2009年 ~ 2015年 ZVW35型:2012年 ~ )

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

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2代目のデザインから、大きくスタイリッシュに変わった3代目プリウス。

今回ご紹介したGTカーもすべてこの型がベース。改めて見比べると。レーシングカーはとても低く作られていることがわかりますね。

エンジンも新型を搭載し、排気量は1.8リッターに。モーターも3JMという新型に変わりました。

これによって、高速域での燃費が向上。1リッターあたり38kmという驚異の燃費を記録しています。

また、この3代目から、PHV(プラグインハイブリッド)モデルも登場し、エコカーの先頭を行く車として、として新たな一歩を踏み出しています。

販売台数は168万8000台。先代を超えるセールスを記録した、大ヒットハイブリッドカーです。

 

プリウス G SPORTS(G’s)(2011年 ~ 2015年)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

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なお、3代目プリウスからG’sと呼ばれるスポーツモデルが登場します。

これは、グレード「S ツーリングセレクション」をベースに、サスペンションや、専用のアルミホイールやスポット溶接増しなど、走りに関するカスタムが純正として行われており、コーナリング性能が大きく向上しています。

カスタムを楽しむオーナーにとっては嬉しいパッケージ。

マフラーカッターやアルミ製のペダル、エアロパーツや各種カーボン調のパーツなど、非常にスポーティな見た目になっています。

 

3代目プリウス(ZVW30型 2009年式グレードL)スペック

全長×全幅×全高(mm):4445×1745×1490
ホイールベース(mm):2700
車両重量(kg):1310
駆動方式:FF
エンジン:2ZR-FXE型 直列4気筒 DOHC
排気量:1797cc
最大出力(エンジン単体):99ps/5200rpm
最大トルク(エンジン単体):14.5kgm/4000rpm
モーター:3JM型
最大出力(モーター単体):82ps
最大トルク(モーター単体):21.1kgm
燃費(km/L):38
新車価格:2,050,000円
中古相場価格:500,000~1,500,000円(※カスタム済みは200万円以上)

 

4代目プリウス(ZVW5#:2015年 ~ )

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/

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2015年から販売が開始された4代目プリウス。3代目でシャープになったデザインが、さらにシャープに変わりました。

ハイブリッドシステムに関して、3代目まで使用していたニッケル水素電池を、全てのグレードでリチウムイオン電池に変更。

スマホやPCなどに使われているこのリチウムイオン電池は、一般的にニッケルよりも高密度かつ、小型・軽量。そして過去の電池よりも多く充放電に対応しているという特徴があります。

2016年以降のスーパーGTプリウスはこちらのJVW50型をベースに作成されていますが、やはり圧倒的に低く、ワイドに作られていることが見てよくわかりますね。

4代目プリウス(ZVW50型 2015年式グレードE)スペック

全長×全幅×全高(mm):4540×1760×1470
ホイールベース(mm):2700
車両重量(kg):1310
駆動方式:FF
エンジン:2ZR-FXE型 直列4気筒 DOHC
排気量:1797cc
最大出力(エンジン単体):98ps/5200rpm
最大トルク(エンジン単体):14.5kgm/4000rpm
モーター:1NM型(前輪) 1MM型(後輪)
最大出力(モーター単体):前・72ps 後・7.2ps
最大トルク(モーター単体):前・16.6kgm 後・5.6kgm
燃費(km/L):40.8
新車価格:2,429,018円
中古相場価格:2,190,000~4,190,000円(※カスタム済み車両含む)

 

まとめ

出典:http://ms.toyota.co.jp/

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こう比べてみると、GT車両は2016年の4代目プリウスで、全長で110mm、全幅で190mm大きく、全高は280mm低くなっていることがわかります。

それでいて、車重は200kg減。パワーは3倍。市販車から考えたら明らかにモンスターマシンですね。

更に駆動方式まで違うわけで…別の車と考えたほうが良い?それでもハイブリッドユニットは市販モデルを使っているところにトヨタの本気を感じますね。

こんな感じで、レースカーと市販車を比較してみると、面白い結果が見えてきます。

今回のプリウスGTはもはや、市販車をカスタムしたツーリングカーではなく、プロカーや旧DTMマシンのような、魔改造レーシングカーと言って問題ないでしょうね。

 

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