その時、豊田章男社長は?

©︎TOYOTA

結果だけをみれば2位表彰台と幸先の良いスタートをみせたトヨタですが、4日間のラリーは決して順調とは言えず、トラブルやアクシデントにも見舞われました。

今回のプレスカンファレンスではそんな舞台裏をまとめた映像も公開された他、なんと現地にいるスタッフから豊田章男社長への状況を報告したLINEのやりとりも公開されました。

©︎Tomohiro Yoshita

こちらは、Day2でハンニネンがクラッシュした時のもの。社長は冷静に「諦めるな」「とにかく、1秒でも多く走って。データを積み重ねて欲しい」と、返信。その思いが伝わったのか、シーズンオフからしっかり準備してきたサービス体制も機能し、デイリタイアにはなったものの、規定の3時間以内で修復を完了。翌日からラリーに復帰を果たしました。

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またDay3でラトバラが3番手に浮上した時や、Day4で2番手に上がった際も、社長は一貫して「完走」という言葉を返信内容にこめていました。

18年ぶりの復帰ということで、最新のWRC実戦データがない状態。とにかく2台が最後まで走りきることによって多くのデータが得られ、次回以降のパフォーマンス向上につながる。これに徹することの重要さを知っている社長だからこその、的確なアドバイスだったのかもしれませんね。

 

豊田章男社長、サプライズ登場に会場が騒然!

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そのLINEの話から豊田社長への話題へ。ラトバラもチーム加入が決まってからは社長と会えていなかったそうなんですが、ラリー前後には心のこもったメッセージをもらったとのこと。そんな週末の話をしていたら…なんと豊田社長が登場!

もちろん、プレス関係者をはじめ、登壇している人たちも全く知らされておらず。マキネン代表は「昨日の段階で、あなたにお会いできないと聞いていたから、がっかりしていたんだよ。まさか、ここで会えるとは…全く想像していなかった」そのサプライズに心の底から驚いていました。

そんな豊田社長は、2人にモリゾウステッカーをプレゼント。そこには「Safty Drive」という言葉が書かれていました。なぜこれを選んだのか?

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「2人の会話を聞いていればわかると思います。“I love Cars”では全く共通だと思っています。パッションとファイティングスピリットを投入して勝てるようなクルマにしていく重要なパートです」

「18年ぶりの参戦ということで大変注目されたと思います。天候も変わり、マシンにも慣れていない、チームもまだ1年ちょっと。という中で、強いチームワークで、道と会話…本当に“セーフティドライブ”にかけたおかげが、今回の結果になったと思います。全13戦ある中で13戦後が一番強いクルマになっていることを期待して、“セーフティドライブ”を選びました」

 

豊田章男社長からのメッセージ

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後半は社長の登場もあり、和やかになったトークセッション。最後に豊田社長は今季WRCについてのコメント「皆様の応援が糧となると思います。ぜひとも叱咤激励いただきながら、世界を目指すトヨタWRCをぜひとも応援いただきたいと思います」と語ってくれました。

そして、社長はモータースポーツについては、もっといいクルマづくりをするために必要不可欠なものだということも語ってくれました。

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「“もっといいクルマづくり”のためのモータースポーツ。そしていつの日か、日本にモータースポーツの文化を育てていこうと思います。そのためにもメディアの皆様方のご理解とご支援が大変必要になってくると思います。これからもよろしくお願いします」

WRCだけでなく、ル・マン24時間など、今年は勝負をかけにいっているトヨタのモータースポーツ。そこで得られる結果とともに、もっともっと多くの人がモータースポーツに興味関心を持ってくれるといいですね。

 

まとめ

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併せて豊田社長はマキネン代表とラトバラと一緒に、笑顔でこう宣言しました。

「We hate lose. Let’s win together!!」(我々は負け嫌い。一緒に勝ちましょう!)

豊田社長は、以前参戦していたF1の撤退を決断するなど、批判も少なくなかった人ですが、改めて彼の人柄に触れて、モータースポーツをもっと多くの人に知って楽しんでもらうために努力されているのだなと感じました。

今年のTOYOTA GAZOO Racingの活躍から、本当に目が離せません!

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