日本では「前座レース」とも呼ばれているサポートレース。このレースはその名の通り、メインとなるレースをサポートし華を添える存在といえます。サポートレースといってもその種類や内容は多岐に及び、参加する選手も様々です。また、かつてはメインレースよりも人気となってしまったサポートレースもありました。今回は最新のサポートレースからかつて人気だった物まで、サポートレースとはいったいどのような物なのかをご紹介していきます。

 

出典:http://www.indylightsracing.com/home.html

 

F1をサポートするレース

 

©︎Pirelli

 

全世界を転戦しながら年間のシリーズチャンピオンを競うF1GPですが、このF1をサポートするレースがあります。

どのようなレースが行われているのか、知っていますか?

 

ポルシェ・カレラカップ

 

©MOBILITYLAND

 

ポルシェ911によるワンメイクレースが開催されるポルシェ・カレラカップ、通称「PCC」は、F1のサポートレースとして大人気のシリーズです。

ワンメイクで開催されているため、毎回激しいバトルが展開されており、参戦している選手にとっては技術を競う場となり、また観客にとっては見応えのあるレースとなっています。

参戦する側にとっても、観戦する側にとっても、魅力的なレースといえるポルシェ・カレラカップはF1をサポートするレースとして十分な内容を持ったカテゴリーといえるでしょう。

ポルシェ・カレラカップをもっと詳しく知りたい方はこちらの過去記事もチェックしてみてくださいね。

トッププロへの登竜門!国内トップクラスのワンメイクレース、ポルシェ・カレラカップ・ジャパンをご紹介します。

 

 

インディカーをサポートするレース

 

©︎INDY CAR

 

2017年のインディ500で佐藤琢磨選手が勝利を納めたことから日本でも注目されている、アメリカで大人気のカテゴリーであるインディカーシリーズ。

このインディカーシリーズをサポートするレースも存在します。

その名は「インディ・ライツ」。

インディ・ライツとはどのようなレースなのでしょうか。

 

インディ・ライツ

 

出典:http://www.indycar.com/RoadToIndy

 

インディカーの直下カテゴリーとして位置付けられた「インディ・ライツ」と呼ばれるカテゴリーは、現在のF1の直下カテゴリーとされているF2と同等といえる存在です。

アメリカの最高峰レースであるインディカーシリーズ参戦を夢見る実力派の若手ドライバーたちが競うインディ・ライツは、毎回激しいレースが展開されメインレースであるインディカーレースにもひけを取らない人気があります。

どれほど激しいバトルが展開されているかは、こちらの動画でご確認ください。

 

 

いかがでしたか?

上位カテゴリーを目指すドライバーが我先にと勝負するインディ・ライツは、その純粋さが人気を呼んでいるといっても過言ではありません。

このインディ・ライツシリーズには日本人ドライバーも多数参戦しており、インディカーシリーズへステップアップする足掛かりともなっています。

メインレースであるインディカーレースをしっかりとサポートしつつ、インディカーへのステップアップが望めるインディ・ライツはサポートレースのお手本ともいえる存在なのです。

 

日本のサポートレース

 

©MOBILITYLAND

 

日本モータースポーツの最高峰であるスーパーフォーミュラやスーパーGTにも、サポートレースが開催されています。

日本のモータースポーツを支えているともいえるサポートレースには、いったいどのような物があるのでしょうか。

日本を代表するサポートレースをご紹介していきます。

 

ネッツカップ

 

Photo by Tomohiro Yoshita

 

ネッツカップとは、トヨタ・ヴィッツのワンメイクによって開催されているレースです。

このヴィッツレースは、スーパーフォーミュラやスーパーGT、スーパー耐久などのサポートレースとして併催されており、毎回激しいバトルが見られる大人気のカテゴリーでもあります。

レース入門という位置付けにあるこのヴィッツレースは、参加するにあたり車検に対応する車両であることが大前提とされており、トヨタ・テクノクラフト(TRD)が販売している「Vitz RS TRD Racing」でのみ参戦が可能となっています。

この車両は、指定装備品とされているロールケージ・牽引フック・4点式シートベルト等が購入時に装備されており、エンジンの改造は不可、部品交換も原則として指定部品のみに限定がされており、限りなくワンメイクに近い環境が整えられているのです。

 

2000年からナンバー付き車両で開催されたこのヴィッツレースは、「レーシングカーは公道を走る車とは別にする」という考えが強かった当時の日本モータースポーツに衝撃を与えました。

また、ナンバー付き車両で参戦できるというメリットは大きく、開催当初から現在に至るまで予選落ちが出るほどの盛況ぶりを見せています。

このヴィッツレースが日本モータースポーツ界に与えた衝撃は大きく、その後のワンメイクレースの在り方に変化を与えたほか、初心者向けナンバー付き車両によるレースが増えるなどの大きな影響を及ぼしたのです。

サポートレースとしても高い人気を誇るヴィッツレースですが、日本モータースポーツに新たな風を巻き起こしたのもこのヴィッツレースだったといえるでしょう。

ヴィッツレースをもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

「俺は本当に速いのか?」でおなじみの ヴィッツレースを知っていますか?今一番始めやすくハマりやすいレースかも知れません。

 

かつて大人気だったサポートレース

 

©︎富士スピードウェイ

 

シルエットフォーミュラ

 

出典:http://www.nismo.co.jp/

 

富士グランチャンピオンレース(GC)のサポートレースとして開催されていたシルエットフォーミュラレースは、メインレースを凌ぐほどの大人気を集めていました。

そのシルエットフォーミュラですが、なぜそれほどの人気を集めたのでしょう?

それは、当時の時代背景とシルエットフォーミュラというカテゴリーが合致したからといえるのではないでしょうか。

 

 

シルエットフォーミュラはレギュレーションによる縛りが少なく、外見こそ市販車の面影を残していますが中身は全くの別物であり、メーカーやチューナーが持っていたノウハウを全て注ぎ込んだカテゴリーだったといえるでしょう。

そしてシルエットフォーミュラが大人気だった1980年代初頭は、若者の間で自分の車を好みの仕様に改造することが流行っていました。

この若者たちも自分たちが持っている全てのノウハウと資金を注ぎ込み、車を作り上げていったのです。

中には過激な改造を施し、暴走族のような出で立ちとなってしまった車もありましたが、速さと格好良さを追求したシルエットフォーミュラと「同じ方向」を向いていたことが大人気となった理由といえるのではないでしょうか。

シルエットフォーミュラをもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も要チェック!

改造ほぼ無制限のルールで生まれたモンスターとは?日本中の若者が熱狂した、伝説のシルエットフォーミュラマシンをご紹介します。

 

まとめ

 

©︎日産自動車株式会社

 

サポートレースにはどのような物があるか、人気があるカテゴリーと共にご紹介しましたが、いかがでしたか?

メインレースをサポートしているだけのように見えるサポートレースですが、エントラントや観客が集まらなければレースとして存続していくことは難しく、生まれては消えていったサポートレースが数多くありました。

今回ご紹介したサポートレースは、長い歴史を持っている物や絶大な人気を誇った物であり、エントラントや観客を惹き付ける何かを持っています。

それが一体何なのか?

少し違った角度からサポートレースを観戦してみるのも、面白いのではないでしょうか。

 

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