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2ストの楽しさを教えてくれた名車!ヤマハR1-Zとは?

1990年といえば、2輪メーカー各社が2スト250ccレプリカバイクを一気にフルモデルチェンジし、ロードレースに参戦するワークスマシンのようなバイクが続々と登場した時代。その一方で2ストの良さを生かしながら、乗りやすくスタイリッシュさを重視して登場したのがヤマハR1-Zでした。

 

 

ヤマハR1-Zとは

 

ヤマハ R1-Z

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%8F%E3%83%BBR1-Z

 

ヤマハR1-Zは1990~1999年に製造・販売されたバイクで、排気量250ccの2ストロークエンジンを搭載したネイキッドスタイルでした。

R1-Zは、パッと見て「アールワンゼット」と読んでしまいますが、正しくは「アールワンズィー」と読みます。

箱根を通る国道1号線(root1)からとった「R1」と名車RZ250、TZR250の共通イメージを出すための「Z」を組み合わせて「R1-Z」と名付けられました。

 

レーサーレプリカ全盛期にあえてスタイリッシュなネイキッドスタイル

 

R1-Zは1983~1989年まで製造されたRZ250の後継モデルという位置づけで登場し、RZ250Rと同様にネイキッドスタイルを基本としていますが、スチールパイプフレームをむき出しにし、フレームを境としてパズルのようにタンク、シートカウル、サイドカバーを張り付けたデザインとなっています。

そしてセパレートハンドルは少し高いポジションになっていますが、前傾姿勢は変わらずカフェレーサーのようにタイトなポジションで、400cc4ストネイキッドとは違うスパルタンな味付けに。

また、1990年代初頭は、2スト250ccと4スト400ccのレプリカ、そして400ccネイキッドバイクが主流であり、2スト250ccのネイキッドはヤマハR1-Zのみでした。

よって唯一無二のような存在で、これがライダーに受け入れられレプリカバイクのような上級者向けでなく、2ストの楽しさを純粋に楽しむ初心者・中級者向けのバイクとして人気を呼んだのです。

もちろん上級者が乗っても十分楽しめるバイクで、レプリカバイク並の速さで走ることも可能。

少数派ではありましたが、R1-Zはサーキットや峠でも多々出現し、ライバル達と速さを競い合っていました。

 

ヤマハR1-Zの魅力

 

ヤマハR1-Zには、1986年から1988年まで製造されたTZR250(型式:1KT)のエンジンをベースに改良されたものが搭載されていました。

登場時は2スト250ccバイクのほとんどがV型エンジンを採用していましたが、R1-ZはRZ250Rの後継モデルとしてネイキッドスタイルに合わせることを念頭に、並列型エンジンを採用。

他のモデルからは古い設計というイメージですが、吸気系にYEISを採用しキャブレターの口径をΦ28mmからΦ26mmにダウン。

ミッションの5速と6速をクロス化、さらにデジタル進角CDI点火方式へ変更されており、エンジンの完成度は高いものでした。

さらに自主規制枠いっぱいの最高出力45PSを発揮し、パワーでは2スト250ccレプリカと変わらない性能。

そしてネイキッドスタイルでありながら速さがレプリカ並みというヤマハ独自のYEISを採用した並列2気筒エンジンを搭載しているあたりが、2ストロークエンジンに秀でていたヤマハならではの1台ではないでしょうか。

 

YEISとは

YEISは、2ストロークエンジン技術「YEIS(YAMAHA Energy Induction System)」吸気管内の混合気流速の変動を均一にし、安定した吸気効率を確保するために出力向上と燃費向上を図ったもので、1980年モデルのYZを皮切りに、1981年モデルのモーターサイクル・2ストローク4機種で採用されました。

 

ヤマハR1-Zのモータースポーツでの活躍

 

 

ヤマハR1-Zが出場できるレースといえば、公道用市販車2ストローク250cc以下のバイクが出走するSP250クラスと、4ストローク400cc以下又は2ストローク250cc以下の公道用市販車をベースにしたバイクによって競われるTT-F3クラスのみ。

しかし、そのカテゴリーに出場するほとんどのマシンがレーサーレプリカであり、R1-Zがモータースポーツで大きな成績を残すことは難しい環境。

一方で、峠のほうではNSR250やTZR250Rと共にR1-Zで走るライダーも多く、普段街乗りや峠を走るR1-Zライダーが、サンデーレースに参戦する姿も多々見られました。

 

ヤマハR1-Zのスペック

 

1990年モデル(型式:3XC1) 1991年モデル(型式:3XC2) 1992年モデル(型式:3XC3)
全長×全幅×全高(mm) 2,005×700×1,040 2,005×700×1,040 2,005×700×1,040
軸距(m) 1,380 1,380 1,380
シート高(m) 775 775 775
乾燥重量(kg) 134 133 134
エンジン種類 水冷2ストローク並列2気筒クランクケースリードバルブ 水冷2ストローク並列2気筒クランクケースリードバルブ 水冷2ストローク並列2気筒クランクケースリードバルブ
総排気量(cc) 249 249 249
内径×行程(mm) 56.4×50.0 56.4×50.0 56.4×50.0
圧縮比 6.4 6.4 6.4
最高出力(kW[PS]/rpm) 33[45]/9,500 33[45]/9,500 29[40]/8,500
最大トルク(N・m[kgm]/rpm) 36[3.4]/7,500 36[3.4]/7,500 33[3.4]/7,500
燃料タンク容量(L) 16.0 16.0 16.0
タイヤ構造 バイアス バイアス ラジアル
前後タイヤサイズ 前:110/70R17、後:140/70R17 前:110/70R17、後:140/70R17 前:110/70R17、後:140/70R17

 

まとめ

 

ヤマハ R1-Z

Photo by Paul Horn

 

R1-Zは、高回転域まで一気に吹け上がる2ストロークエンジンならではの速さと、独自のスチールパイプフレームが生み出す美しいネイキットスタイルが上手く合わさり、根強く人気のあるバイクで、1990年の登場から1999年まで販売されました。

R1-Zも排ガス規制により2ストレプリカバイクと共に生産終了となりましたが、ホンダNSR250R、ヤマハTZR250R、スズキRGV-γ250と並ぶ名車といえるバイクではないでしょうか。

 

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Writer Introduction
池田 勇生

自動車・バイクを専門にフリーライターをしています。10代からTVでバイクレースを観たり、自らミニバイクレースへ参戦もしたりなんかして、プロレーサーに憧れていた青春時代を過ごしていました。車離れやバイク離れといわれる昨今ですが、若い方へ多くの魅力を伝えていき今後の自動車・バイク業界を盛り上げていきたいです。

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