F1黄金期に生まれた芸術的マシン「641/2」

出典:http://www3.plala.or.jp/coolmasato/

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日本でもF1ブームが巻き起こった1990年前後。

80年代からも見た目の変化が大きく、ボディは小さくなりましたがウィングはさらに大きいものを搭載しています。

この1990年にF1を戦った「フェラーリ641/2」は真っすぐに伸びたフロントノーズが特徴で、小さくコンパクトに絞りあげられたボディは無駄を感じさせない美しさと評されています。

そのためかF1マシンとして唯一ニューヨーク近代美術館に展示されるなど、その芸術的価値を評価されています。

日本GPにてセナと接触しリタイアに終わったため惜しくもタイトル獲得は逃しますが、アラン・プロストはこの年5勝を挙げるなど活躍を見せました。

マシンスペック

エンジン形式:65度V型12気筒DOHC

排気量:3499cc

車重: –

最高出力:710ps

 

低迷を喫しながらもファンに愛された「412T2」

出典:http://f1-web-gallery.sakura.ne.jp

歴史の中でも流線形に近いデザインで、ジャン・アレジの初優勝を演出したのが1995年のマシン「412T2」。

この前年に当たる1994年のシーズンは大きな事故が相次ぎ、安全性の確保が急務という見方が強まり、F1を統括するFIA(国際自動車連盟)はマシンに関する規定を設け、スピード抑制を目指し大きくレギュレーションを変更。

90年以来低迷が続いていたフェラーリは、空力面で過激な開発を進めてきましたが信頼性に乏しかったため、これに乗じて保守的なマシンで戦うことを決意。

しかしリタイアは依然として多く、結局アレジの1勝にとどまることになりました。

フェラーリ「412T2」マシンスペック

エンジン形式:75度V型12気筒DOHC

排気量:2997cc

車重: –

最高出力:600ps

 

名門復活!シューマッハ時代を象徴する「F2004」

出典:http://frecciarossa.net

近代F1の幕開けと言える2000年代前半、複雑化された空力に電子制御が取り入れられた時代は赤いマシンの独壇場となりました。

21世紀に入るとフェラーリは常勝チームに変貌を遂げ、チームは1999年から6年連続王座に輝き、シューマッハ自身もなんと2000年から前人未到の5年連続王者を獲得。

その強さからシューマッハは、フェラーリのチームカラーである赤をとって「赤い皇帝」と呼ばれる程。

なかでも2004年はこの「F2004」が圧倒的な性能を見せ、チームは18戦15勝。

しかしその翌年に連続王座はいきなり途絶え、F1の時代の移り変わりの早さを象徴することになりました。

フェラーリ「F2004」マシンスペック

エンジン形式:90度V型10気筒DOHC

排気量:2997cc

車重:600kg

最高出力:880ps以上

 

空力戦争とフェラーリ最後の戴冠「F2007」

出典:http://matome.naver.jp

シューマッハの時代に幕を下すと、F1は空力が勝敗を左右する時代へ突入。

開幕当初は速さを見せたこの「F2007」はライコネンとフェリペ・マッサが好調なスタートを決めましたが、シーズン中盤に空力開発に欠かせない風洞に不具合が見つかり、マシン開発が停滞。一時はライバルであったマクラーレンに劣勢を強いられます。

しかし後半は驚異の粘りを見せ、ライコネンが首の皮一枚でタイトルへの望みをつなぐと、最終戦で優勝を飾り大逆転で王座を獲得。

2016年現在、フェラーリが最後のダブルタイトルを獲得したマシンとして記憶されています。

フェラーリ「F2007」マシンスペック

エンジン形式:90度V型8気筒DOHC

排気量:2398cc

車重:605kg

最高出力:605ps

 

まとめ

F1の進化は止まることはなく常に移り変わりますが、それは同時にフェラーリの進化でもあったのですね!?

みなさんの心に残る1台はありましたでしょうか?

全ては紹介しきれていませんので、機会があれば他のマシンもご紹介します!お楽しみに!