スーパーシリーズ

マクラーレン MP4-12C クーペ/スパイダー

出典:http://www.wikiwand.com/en/

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新生マクラーレン・オートモーティブが2011年より生産を開始したスーパースポーツカー第1弾がMP4/12Cです。

デザイナーはフランク・ステファンソン。フェラーリやマセラティなどを手がけてきた彼によるデザインは、非常に良く纏まった美しいデザイン。

その車名”MP4-12C“の由来は、V12エンジン並みの性能を備えた、カーボンファイバー(Carbon)を使用した車。

ミッドシップに搭載された600馬力を誇るエンジンには当初、メルセデスAMG製の6.3リッターエンジンが搭載される予定でしたが、提携が解除されてしまったために英国のリカルド社と共同開発した3.8リッターV8ツインターボエンジン、M838Tが搭載されています。

ワンピース構造のカーボンファイバーセルである「カーボンモノセル」をボディに使用することで車重は1336kgに抑えられています。

また、空力面では可変リアウィングが標準装備。ブレーキング時には持ち上がり空力ブレーキの役割を果たします。

2013年にはオープントップモデルのスパイダーがラインナップに追加されました。ルーフには布製のソフトトップではなくハードトップが使用され、クーペモデルに比べ車重は40kgの増加となっています。

出典:http://www.roadandtrack.com/

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そのスペックからもわかる通りポテンシャルは非常に高く、後輪駆動でありながら0-100km/hは3.1秒。最高速度は330km/h。

新興自動車メーカーの市販車第一弾としてはとてつもなく高いレベルで構築されているのは、さすがは名門マクラーレンです。

新車価格はクーペが2869万円。スパイダーが3000万円。2015年2月を以って新車での販売は終了したため現在は中古車として入手可能です。

まだ販売終了から間もないMP4-12Cは、今一番コストパフォーマンスの良いマクラーレンかもしれません!

 

マクラーレン 650S クーペ/スパイダー

出典:http://jp.cars.mclaren.com/

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2014年にジュネーブモーターショーにて発表された650Sは、MP4-12Cの上位モデル、実質後継モデルとして発表されました。

フロントは最上位モデルP1を踏襲、リアセクションはMP4-12Cを踏襲したスタイリングとなっています。

先代MP4-12Cから25%のパーツが新しく開発された650Sは、MP4-12Cの良いところを伸ばした正常進化モデルと言えるでしょう。

エンジンはモデル名の通り、650馬力を発生する3.8リッターV8ツインターボエンジンが搭載されています。

滑らかなシフトチェンジに定評のあると言われているマクラーレンですが、さらに磨きがかかったギアボックスは天下一品。

ノーマル、スポーツ、トラックの3つのドライビングモードが用途に合わせて最適なドライビングを実現しているとのこと。

さらに、電動リトラクタブルルーフを備えるオープンモデル、650S スパイダーも販売されています。

出典https://www.youtube.com/

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0-100km/h加速は3.0秒。車重は1330kg。最高速度は333km/h。それぞれ、クーペが3160万円、スパイダーが3400万円です。

マクラーレンの最もスタンダードなモデルとも言える650Sで究極のドライビング体験ができるかも!?

 

マクラーレン 675LT クーペ/スパイダー

出典:https://www.netcarshow.com

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ル・マン24時間レースにおいて総合優勝を果たしたマクラーレンF1 GTRが1997年に投入した最終型であるロングテール仕様をモチーフとし開発されたのが、この675LT。

650Sを含むスーパーシリーズの最上位モデルとして位置付けられる675LT。”LT”にはもちろんロングテールという意味が込められています。

高速域での安定性を高めるロングテールとともに、ボディにはカーボン製のリアスポイラーやガーニッシュから突き出すチタン製のマフラー、675LTのために新設計されたカーボン製のリアバンパーやリアディフューザーなど、様々な空力的な改良が行われました。

同時にエンジン、シャシー、ボディの全てにおいて徹底的な軽量化が施され、車重はマクラーレン史上最軽量である1230kg。

心臓部には新たにM838TLと名付けられた675馬力を発生する3.8リッターV8ツインターボエンジンが搭載されています。

出典:http://www.telegraph.co.uk/

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世界限定500台生産の675LTですが、顧客からの要望に応える形でオープントップモデルの675LT スパイダーも販売されています。

0-100km/h加速は2.9秒。最高速度は330km/hが公表値。

販売価格はクーペが4353万4000円!スパイダーは円換算で5300万円!

世界限定500台と非常にレアなモデルですので購入を検討する方は是非お早めに!

 

アルティメットシリーズ

マクラーレン P1

出典:https://www.netcarshow.com

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マクラーレンがF1で長きに渡って培ってきた技術の粋を集結して作り上げられた1台。ガソリン、電気の両方を使用した新世代のハイブリッドスーパースポーツカーです。

マクラーレンのフラッグシップモデルに位置するP1は、オールカーボンのボディを身にまとい、惜しみなくF1の技術が使われているのが特徴。

KERS方式のパワーブーストやDRSという直線速度を高める機構はまさに現代のF1の技術で、さらに面白いところはアクティブエアロダイナミクスやアクティブサスペンションといった過去のF1技術までが生かされています。

エンジンには3.8リッターV8ツインターボにパワフルな電気モーターを合わせたパワーユニットを搭載。最高出力はなんと916馬力を発生します。

また、他のシリーズとは一線を画したダイナミックなデザインは驚異のエアロダイナミクスを実現し、アクティブエアロダイナミクスとも相まってレースモードではLM-GTEマシンに匹敵するダウンフォースを発生、最大横Gは2Gとロードカーでは到底達することのない異次元のコーナリングスピードを兼ね備えています。

マクラーレンがP1で目指した事は市販車で最も速くサーキットを走れる車。したがって最高速重視には作られていませんが、それでも最高速度は350km/hでリミッターが当たるほどとのこと。

0-100km/h加速は2.8秒。0-200km/hまでは6.8秒と驚異的なパフォーマンスを発揮します。

出典:http://www.evo.co.uk/

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大柄なボディに4WD ということもあり車重は1395kgと少々重くなります。しかし、現在世界中で販売されているどの車よりもサーキットでのタイムが速いのは間違いなさそうです。

実際に車両開発の聖地、ドイツはニュルブルクリンクのラップタイムは公式に発表はなされていないものの噂によると6分47秒と言われています。さらに内部のスタッフによれば実際はそれよりも早いという証言もあることから、市販車最速であることは間違いありません!

その車両価格は9661万5000円。およそ1億という驚異の価格で、世界最速のロードカーを手に入れてみませんか?

世界375台限定のマクラーレンP1、マクラーレンのフラッグシップモデルに相応しい究極のスーパースポーツカーです。

 

番外編

マクラーレン P1 LM

出典:http://topsy.one/

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選ばれたマクラーレンオーナーしか乗ることのできない最強最速のマクラーレンです。

P1を購入した顧客向けにサーキット専用車のスーパーカーとして「P1 GTR」が登場しましたが、これを公道走行可能にしたモデルがP1 LMです。

エンジン+モーターで発生する合計1000馬力のパフォーマンスはそのままに、公道走行可能な条件を満たすために燃焼室などのリチューンが行われ、その他にもレース用に必要な装備であるオンボード・エアジャッキなどが廃止されたことにより60kgの軽量化に成功。

ボディは基本的にP1 GTRと同様ですが、ボディワークの見直しによりリアウィングを改良。その結果ダウンフォースの40%引き上げに成功しています。

内装は、至る所がカーボンファイバー製になっていますが、市販車には必需なエアコンといった快適装備は標準装備。

むしろサーキット専用車のP1 GTRよりも速くなってしまっているような気もするP1 LM。その車両価格は、P1 GTRが3億5000万円だったことを考えると、3億円以上は確実だと思われます。

生産台数はわずか6台、そのうち5台が対象のオーナーに販売されるとのこと。恐らくコアなマクラーレンオーナーたちによって売却済かと思われます。

しかし、滅多に見ることのできない本気の走りがYoutubeに載っていたのでご紹介します。今年の6月にイギリスで行われたグッドウッドフェスティバル・オブ・スピードでのタイムアタック映像です。P1 LMは期待に応える走りで見事総合2位のタイムだったようです。

日本にもし存在したら是非ともお目にかかりたい一台ですね!

 

マクラーレン F1

出典:https://www.netcarshow.com

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創始者ブルース・マクラーレンの果たせなかった夢、「マクラーレンの名を冠したロードカー」を実現したマクラーレンF1は、鬼才ゴードン・マレーによって生み出された究極の自動車です。

「20世紀最後の工業製品として10年後、20年後でも見劣りすることのない究極の自動車」というテーマを掲げ開発され、1991年に発表されました。

マレーの嗜好や思想が反映されたマクラーレンF1は現在でも大抵のスーパースポーツカーを打ち破る性能を誇っています。

BMW製の6.1リッターV12NAエンジンは636馬力を発生。ボディーやシャーシ、エンジンに至るまで可能な限りカーボンファイバーを使った一切妥協のない軽量化によって車重はわずか1140kgと驚異の軽さを誇ります。

そのスペックからも想像できるように運動性能はとてつもなく高く、90年代当時、フェラーリF40、F50、ブガッティEB110、ジャガーXJ220、ポルシェ959など名だたるメーカーが発売していたスーパーカーをはるかに超えた異次元のスーパースポーツカーでした。

特に興味深いデータとして280-300km/h加速は、当時最速のブガッティEB110が10.3秒だったのに対し、マクラーレンF1は3.6秒。

マクラーレンF1の登場は一気にスーパースポーツカーのレベルを引き上げる大きな役割を果たしました。

出典:https://www.netcarshow.com

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また、究極の自動車というテーマから速いだけでなく快適性も重視されました。ドライバーズシートを中央に配置し両脇に後部座席を配置したことは狭いスペースでより広い空間を得るための工夫です。

隅から隅まで考え抜かれたマクラーレンF1の新車価格は日本円にして約1億円で販売されました。それでも売るだけ赤字というほどコストを惜しみなく注ぎ込まれたことがわかります。

生産されたのは、たった64台。現在相当なプレミアがついておりここ最近のオークションなどで取引されている相場はなんと日本円して5億円以上!

まだ登場から15年ほどの自動車がここまで価格が高騰しているのはそれだけF1が優れた自動車ということです。

これから先さらに価格が跳ね上がることは確実です。購入するなら今がチャンスかもしれません!

マクラーレンF1は誰もが認める究極の工業製品として、未来永劫輝き続けるでしょう。

 

まとめ

マクラーレンの凄いところはスーパースポーツカーであることが前提。その中でここまでバラエティー豊かなラインナップを揃えているところに感心しました。

マクラーレン・オートモーティブとしてはまだ新しい企業ですが、これまでに50年にわたってのF1参戦で培ってきた経験や技術を存分に活かしフェラーリやポルシェといった由緒あるスーパースポーツカーメーカーと対等に渡り合うのはさすがは名門マクラーレンです。

もしスーパースポーツカーの購入を検討する際は、生粋のレース屋“マクラーレン”が作ったロードカーという選択肢もあることを忘れないでいただきたいですね。

 

参考文献:Racing on No.436 電子版 【〔特集〕後世に語り継ぎたい名レーシングカー 其の壱 全方位解剖 マクラーレンF1】

 

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