自動車用の小物パーツから、iPhoneケースのような生活雑貨まで、カーボンを用いたありとあらゆる商品を製造・販売している『CARBON-izm(カーボンイズム)』をご存知ですか?次世代の新素材としてカーボンが世の中に出回り始めた”カーボン黎明期”から、常に第一線で活躍している同社の製品は、日本が世界にその技術力を誇る大田区の町工場から生まれています!今回は、そんなカーボンのスペシャリストが提案する、カーボンの魅力について聞いてきました。

 

©︎Motorz

 

 

カーボンイズムが目指す世界

 

カーボンイズム / トライキッツ代表の河合さんと現在試作中のビジネストートバッグ。 / ©︎Motorz

 

カーボンイズムを運営する『トライキッツ』が設立されたのは1999年のこと。

それはスペースシャトルやジャンボ飛行機、F1マシンといった最高峰の世界でしか用いられなかったカーボン素材が、少しずつ我々の日常に落とし込まれてきたタイミングでもありました。

その出自から”カーボン”というと『高級』だったり、「軽量」といったイメージが強いかと思います。

また、カーボン技術が確立される前までは、アルミニウム合金が軽量かつ高剛性の最高級素材として重宝されていました。

ゼロハリバートンのアタッシュケースなどで有名なジュラルミンなどに代表されるアルミニウム合金も、今でこそとても身近な存在として我々の日常のあらゆる所で使われていますが、かつてはツェッペリン飛行船やドイツのティーガー戦車などに採用されていた、我々の手にはなかなか届きにくい特別な素材だったのです。

そんなアルミニウム合金でしたが、『アルミサッシ』の登場とともに我々の日常へと普及し始めると、元々は金属加工の町工場だった『トライキッツ』は、そんな時勢をいち早く察知し「これからはカーボンの時代がくる!」と確信したそうです。

そして、これからの素材であるカーボンを取り扱うブランドとして『カーボンイズム』を立ち上げました。

「カーボンもアルミニウム合金と同様にだんだんと日常に普及することで、便利で豊かな暮らしに繋がるのではないか?

その為にカーボンの流通量が増えれば、その単価も下がり、もっと身近になるのではないか?」と考えたカーボンイズムでは、ステーショナリーやカバン、財布などの日用雑貨にカーボンを組み込んだオリジナル商品の販売を開始した他に、ワンオフなどで自動車のエアロ部品なども製造可能だそう。

そんな同社では、『カーボンの伝道師』としてほとんどの国内自動車メーカーの他に、東レ・JAL・阪神タイガースなどとも取引実績があるそうです。

 

『NO』とは言いません!

 

こちらはクラシック・ミニ用のスプリングキット。若干テーパーしているのが特徴です。 / ©︎Motorz

 

そもそも、金属加工の企業だったトライキッツは、代表の河合広介さんが28歳の時にスタートした会社でした。

当時、町工場で金属加工を行なっていた父親の背中を見て育った河合さんは、町工場は”企業”というよりも職人気質な会社が多く、高い技術力を持ちながらも下請けの枠から抜け出すことが出来ずにいることに、もどかしさを感じていたそうです。

そんな、どんどん弱っていく大田区のものづくりの現場を1番近くで見ていた河合さんは「この状況をどうにかしたい!」と強く感じ、トライキッツをスタートさせます。

ちなみに社名は、挑戦する部品たち(=try・kits)でトライキッツだそうで、単なる下請けではなく自らオリジナルの部品も製造し、販売にも挑戦していくぞ!という意味が込められているそう。

「待つだけじゃなく良いモノが出来たら自分から売りにいく!そして請け負った仕事も『技術的にできない・間に合わない』などの理由で断る前に、まずトライする、これが同社の社訓にもなっています。出来ない理由を考えるよりも、どうやったら出来るようになるのかを考える方が建設的だし、我々の技術力向上にも繋がりますからね。」とも話してくれました。

 

カーボンイズムじゃないと作れないもの

 

©︎Motorz

 

ソフト・ハード・ウェット・ドライ・パイプ材など、全てのカーボンに対するノウハウがあるのがカーボンイズムの強みだ、と河合さんは語ります。

「つまり、カーボンだったらなんでも取り扱っています。他社さんだと例えば「ウチはドライカーボン専門」とか「ウェットカーボン専門」とかどれかに特化しているお店がほとんどで、ひとえにカーボンと言ってもその全てを取り扱っている会社は先ずありません。

その点、コーディネートが出来る部分がウチの強みなのかな?

今、カーボンイズムとして作っている製品は革製品やステーショナリーなどがメインです。

別に、カーボンじゃなくてもイイじゃん!という一方で、専門的な他社さんではこういうカーボンの使い方は提案出来ないと思うんですよね。

こういう”カーボンだけじゃない強み”を活かして、身近な存在として、日常にカーボンを溶け込ませたいんですよ。

ある意味、カーボンイズムじゃなきゃ作れないものでもあるのかな!」

 

こちらは阪神タイガースとのコラボで販売している財布やコインケース、手帳など。 / ©︎Motorz

 

灰皿やマネークリップといった複雑な形状の小物もカーボンイズムならお手の物! / ©︎Motorz

 

メーカー情報

 

©︎Motorz

 

住所:〒143-0003 東京都大田区京浜島2-17-6

電話番号:03-5755-9977

FAX:03-5755-9972

HP:http://www.carbon-izm.com/

 

まとめ

 

こちらのシフトノブの山は、実は不良品なのだとか。 / ©︎Motorz

 

今回、カーボンを使ったオリジナル商品を展開している『カーボンイズム』さんにお邪魔させて頂きました!

オリジナルグッズから、ノベルティの製作まで行なっている同社では「他とは違うモノを作りたいという方は、お気軽にご相談ください!」とのこと。

また、今回ご紹介したシフトノブなどの同社製品が、モタガレでも購入可能となっています。

あわせてこちらもチェックしてみてください!

 

矢印の先に傷が付いている……らしいのですが、よく目を凝らさないとわからないような傷でした。同社の検品のレベルの高さを思い知りました。ちなみに右側が検品をクリアしたものです。 / ©︎Motorz

 

あわせて読みたい

[amazonjs asin=”B00VSPC9VY” locale=”JP” title=”【CARBON-izm】カーボンイズム リアルカーボントートバッグ オレンジ”]

Motorzではメールマガジンを始めました!

編集部の裏話が聞けたり、月に一度は抽選でプレゼントがもらえるかも!?

気になった方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みいただくか、以下のフォームからご登録をお願いします!