カワサキは、海外で販売しているオフロードバイク、KLX230を日本で正規販売する事を明かしました。現在カワサキには、公道走行可なオフロードモデルが、ラインナップには存在せず、待望の国内販売となりそうです。そんなカワサキ KLX230はどんなモデルなのでしょうか。

© 2019 Kawasaki Motors Corp., U.S.A.

打倒ヤマハ・セロー!カワサキ・KLXが待望の復活!


カワサキは2019年5月28日に、海外向けモデル『KLX230』を国内で販売する予定であることを発表しました。

カワサキは、2016年に生産終了した『KLX250』以降、国内販売するラインナップのなかに、公道走行可能なオフロードバイクは存在せず、KLX230は久しぶりのオフロードモデルとなりそうです。

車体サイズや搭載エンジンなどから、ライバルは確実にヤマハ セローとなるでしょう。

カワサキ・KLX230とは

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カワサキ KLXシリーズは、1979年にオフロードモデルとして登場し、Kはカワサキ、LXは4ストロークエンデューロモデルを表したネーミングです。

これまでKLXは、公道仕様の『KLX125』や『KLX250/R/SR/ES』が販売されていましたが、2016年モデルの『KLX250ファイナルエディション』を最後に、コンペティションモデルのみのラインナップとなっていました。

一方で海外では110~450ccまで、さまざまな排気量の生産をしています。

そして今回国内での販売が発表となったカワサキ KLX230は、インドネシアを中心とした東南アジア地区や、北米、欧州、オセアニア地区でも販売されるグローバルモデルとして2019年5月に登場しました。

各国・現地法人のカワサキオフィシャルサイトでは、既にラインナップされており、日本では若干遅れての国内正規販売の発表となります。

カワサキ・KLX230のエンジン&フレーム

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KLX250の水冷エンジンから空冷に変更され、排気量もダウンしていますが、エンジンのみならずフレームまで新設計で生まれ変わり、完全に一新されています。

フレームはペリメーターフレームが採用され、カワサキ製モトクロスレーサーを彷彿させるビジュアルです。

そして、シングルバックボーン構造からロードバイクのようなツインチューブとなる形状は、エンジンがハイパワー化し、サスペンションのストローク量が長くなることで生み出された、高剛性と軽量化の両立の表れで、搭載エンジンや車重に合わせて理想的なフレームラインに仕上がっています。

また、剛性バランスも最適化され、エンジンはシリンダーをロングストローク化。

Φ32mmのフューエルインジェクションを採用し、低回転時でも粘りのあるトルクを発揮させるようセッティングされるなど、扱いやすさが重視されています。

カワサキ・KLX230の足回りや装備

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KLX230のブレーキには、オンロード・オフロードどちらにも最適なストッピング性能をもたらすよう、ボッシュと共同開発した『デュアルパーパスABS』を採用。

フロントフォークのトラベル量は220mmで、Φ37mmテレスコピック式サスペンションに240mmブレーキディスクと4ポットキャリパーを装着。

リアはトラベル量223mmのサスペンションに、220mmブレーキディスクと2ポッドキャリパーが組み合わされています。

タイヤはフロント21インチ、リア18インチで、最低地上高は265mmとオフロード車としては十分なクリアランスを確保。

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メーターパネルはオールデジタル式を採用していますが、オフロードモデルらしくかなりコンパクトな形状で、スピード以外にデュアルトリップメーター、燃料残量、時計の表示など、メーターの機能はかなり絞られています。

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外見で特徴的なのは、60/55Wの大型ヘッドランプで、LED化されてはいませんが、夜間走行でも頼りになる明るさを実現。

また、左サイドカバーにはツールボックスが装備されており、トレール走行時に起こる破損や故障などトラブルにも役立つ安心装備となっています。

カワサキ・KLX230のスペック

左上:ライムグリーン(KLX230)、右上:エボニー(KLX230)、左下:オリエンタルブルー(KLX230SE)、右下:ファイアークラッカーレッド(KLX230SE) / © 2012 – 2018 Kawasaki Motor Indonesia

カワサキ・KLX230
全長×全幅×全高(mm) 2,105×835×1,165
軸間距離(mm) 1,380
シート高(mm) 885
最低地上高(mm) 265
車両重量(kg) 134
エンジン種類 空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
総排気量(cm³) 233
ボア×ストローク(mm) 67.0×66.0
圧縮比 9.4:1
最高出力(kW[PS]/rpm) 14[19]/7,600
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 19.8[2.0]/6,100
変速機形式 6速
タンク容量(ℓ) 7.5
タイヤサイズ 2.75-21 45P
4.10-18 59P

まとめ

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KLX230は、本格オフロードモデルとして、かなり実戦的な設計となっています。

とはいえ、軽量な車体はビギナーライダーにもお勧めで、車検のない軽二輪(126~250cc)ということもあり、セカンドバイクとしても魅力的なモデルです。

もちろん、メインバイクとして街乗りからロングツーリング、林道ツーリングまでさまざまなシーンで楽しめることでしょう。

現在、250cc以下の本格オフロードモデルは、ヤマハ セローの1人勝ち状態です。

そこに、このKLX230がどこまで食い込めるのか、期待したいところ。

気になる価格や、販売開始時期に関しては、まだ未発表のため、KLX230の動向に今後も目が離せません。

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