「今から乗りたい懐かしの車種を選んでください」こう言われると、クルマなど国産車だけでも星の数ほどあるので、アレもコレもと悩んでしまって結局どれも選びきれないなんてことはありませんか?そこで今回は、今でも中古車市場にタマ数がある車種の中から、ジャンル自体が懐かしいものになっているテンロク(1,600cc)クラスのスポーツセダンに注目!おススメの数台を、チョイスしてみました!

 

トヨタ TE71 カローラGT / 出典:http://www.en.japanclassic.ru/booklets/178-toyota-corolla-1979-e70.html

 

唸れトヨタツインカム!トヨタ カローラGT/スプリンターGT

 

トヨタ AE101 カローラGT / 出典:https://www.favcars.com/toyota-corolla-jp-spec-1991-95-photos-190391-800×600.htm

 

DOHCエンジンやターボエンジンなどを搭載し、もっとも長くテンロクスポーツセダンとして存在した車種といえば、トヨタのカローラGT/スプリンターGT兄弟なのは間違いありません。

3代目(E30/50系)までは、スポーツ ツインカムエンジンの2T-G搭載車はスポーツモデルのカローラレビン/スプリンタートレノだけでしたが、4代目(E70系)ではそれがバン/ワゴンを除く全車種に拡大。

4ドアセダンや2ドアハードトップなどに、TE71型『カローラGT』が誕生しました。

また、5代目(E80系)では当初新型のDOHC16バルブエンジン4A-Gが縦置き専用だった事から、レビン/トレノ以外への搭載はされませんでしたが、初代カローラFXの登場にともないAE82型カローラセダンGT/スプリンターセダンGTが復活。

以後8代目(E110系)までカローラ/スプリンターGTは設定され続け、7代目AE101の左右2本出しマフラーや8代目AE111の6速MTなどが特徴的でした。

ちなみに2019年1月現在、中古車市場で出回っているのは全てAE111で、2本出しテールのAE101や丸目4灯ヘッドライトと『GT』のエンブレムも勇ましいTE71カローラGTがないのはちょっと寂しいところです。

【中古車相場】

カローラ/スプリンターGT(AE111):37万~79万円

 

意外な伏兵、175馬力の青ヘッドSR16VEを搭載したパルサーセダンVZ-R

日産 N15 パルサーセダンVZ-R / 出典:http://history.nissan.co.jp/PULSAR/htmls/car2/style.html

 

高回転高出力型DOHC自然吸気エンジンへ可変バルブ機構まで組み込み、リッター100馬力オーバーのテンロクエンジン搭載セダンを発売していたのは、トヨタ(20バルブ仕様4A-G)・日産(SR16VE)・ホンダ(B16A)・三菱(4G92)の4社。

しかし意外なことに三菱はランサーセダンもミラージュセダンも、4G92搭載車が中古車市場で流れておらず、日産もサニーVZ-Rを探すつもりが皆無。

何とか見つかったのは、N15パルサーVZ-Rでした。

そんな、1995年発売の5代目N15系パルサーは先代までとは異なり、B14サニーと兄弟車となったあと、1990年代後半の混乱を極めた日産を象徴するがごとく、以下のようにややこしいラインナップになっています。

4ドアセダン:サニー/パルサーセダン

2ドアクーペ:ルキノクーペ

3/5ドアハッチバック:パルサー/ルキノハッチ

ショートワゴン:パルサーS-RV/ルキノS-RV

その後、セダンのみ1998年にサニーがB15へモデルチェンジしたので代をまたぐ事となり、しかもB14サニーを除く全車に可変バルブ機構NEO VVLを組み込んで、175馬力を発揮する1.6リッターDOHCエンジンのSR16VE搭載車『VZ-R』が設定されました。

とはいっても、実際には『新開発したエンジンを、積める車種があれば見境なく詰め込んだ』だけでしたが、バブル崩壊期の国産車メーカーではよくあった話で、日産だけが特別だったわけではありません(トヨタも4A-Gを6速MTとセットで積めるだけ積んでましたし)。

また、4ドアセダンだと設計が新しいだけあってデビュー当時メディアからの評価が高かったのはB15サニーVZ-Rでしたが、当時のサニーへそんな高性能を求めるユーザーは皆無に近かったようで、極度のレア車となってしまい中古車市場へ出回っているのはパルサーVZ-Rのみです。

そして2019年1月現在、日産は日本国内から撤退しそうな勢いで車種を減らしており、このようなコンパクトスポーツセダンは日本国内だと皆無。

いずれリーフのセダン版でも出ない限り、まず発売される事もなさそうです。

【中古車相場】

パルサーVZ-R:68万~85万円

 

ジェミニ・イルムシャーRはEK9シビックタイプR以前のテンロク最強車だった

いすゞ JT191S ジェミニ イルムシャーR / 出典:https://www.drive2.ru/r/isuzu/gemini/1192973/

 

1990年3月に発売された最後のいすゞオリジナル乗用車 ジェミニ(3代目)。
同年5月に1,600ccDOHCターボ+フルタイム4WDの4ドアスポーツセダン版『イルムシャーR』が追加されました。

当時はマツダのファミリアや三菱ランサー/ミラージュなどのテンロクターボ4WD勢が盛り上がっており、モータースポーツでも激しい戦いが行われていた頃。

そこへ殴り込んだジェミニ イルムシャーRはリッター100馬力を大きく超える180馬力を発揮し、ダートトライアルではいすゞの小型乗用車撤退後も2000年頃まで活躍しました。

とは言っても、市場全体で見ればさほどメジャーな存在とは言えませんでしたが、後の1997年にEK9シビックタイプRが185馬力のB16Bを搭載し、テンロク最強を謳ってデビュー。

そこで「じゃあそれまでの1番は?」という話となり、実はジェミニが最強だったという事で話題になっています。

そのため、結果的にはいすゞの小型乗用車で最後のスポーツモデルでもあり、いすゞファンにとっては最後の誇りとも言える存在です。

【中古車相場】

ジェミニ イルムシャーR:40万~178.9万円

 

 

サファリで吠えた510ブルーバードSSS

日産 P510 ブルーバード1600SSS / 出典:http://www.nismo.co.jp/showroom/exhibitionvehicle/car77.html

 

尻下がりデザインがイマイチ市場へ受け入れられなかった先代410型の反省から、ピンと張った直線的デザインの『スーパーソニックライン』で人気がV字回復、大ヒット作となった日産 ブルーバードのスポーツバージョンが1600SSSです。

『スーパー スポーツ セダン(の頭文字でSSS)』という割には2ドアセダンもあった時代でしたが、1970年にサファリラリーで総合/クラス/チームの3冠獲得という国産車史上初の栄誉を得たのは4ドア版の1600SSSでした。

また、1970年には排気量アップした1800SSSが発売され、現在中古車市場で流れている510ブルのSSSはほとんどが1800SSS。

1600SSSは市場での値段がつかないほどの、絶滅危惧種となっています。

そのため、旧車のテンロクスポーツセダン代表車種とも言える同車を、イベント以外で見かけるのはもはや困難かもしれません。

【中古車相場】

P510ブルーバード1600SSS:ASK

 

スポーツシビックの4ドアセダン版、シビックフェリオSiR

 

ホンダ EG9 シビックフェリオSiR / 出典:https://www.favcars.com/honda-civic-ferio-sir-eg9-1991-95-pictures-253496-800×600.htm

 

1991年9月に発売された5代目EG型シビック、通称『スポーツシビック』の4ドア版で、歴代4ドアシビックで唯一ハッチバックと同じ『SiR』を名乗ったのがEG9シビックフェリオSiRです。

4ドアシビックで初めてDOHC VTECを搭載したEG9シビックフェリオSiRは、独立トランクを持つ4ドアノッチバックセダンで、若干車重が重く全長が長いという以外は3ドアハッチバックのシビックSiRと全く同じ車。

トランク分だけ全長が伸びたといっても次の代のシビックフェリオSiのように居住性や実用性重視で一回り大きくなる以前の車なので、ジムカーナなどでも実に軽快に走りました。

ただし自信を持って挑んだJTCC(全日本ツーリングカー選手権)では、ホンダがグループAマシンを超える市販車ベースのレーシングカーでの経験値不足だった事もあって大苦戦。

今ひとつスポーツイメージが不発だったのが残念です。

しかし後のFD2シビックRのご先祖的マシンという事もあり、中古車市場ではタマ数はさほどないものの程度良好車はプレミアがついており、ホンダのコンパクトスポーツセダンとして高い人気を誇っています。

【中古車相場】

EG9シビックフェリオ:55万~248万円

 

まとめ

かつて大衆車のメインストリームが1,300~1,600ccクラスだった時代は、ハッチバック車のみならず、よりファミリーカー用途向けの4ドアセダンも『家族サービスも忘れられないが、走りも両方こなす!』ユーザーのために、数多く作られました。

後のセダン不振、スポーツカー不振が重なった1990年代後半から2000年代初頭にかけてそれら全ては消え去り、厳しい衝突安全基準をクリアするために大きく重く、パワフルになっていくか、よりコンパクトにまとまっていきます。

まさに『ジャンルごと無くなり、おそらく二度と復活することは無いだろう』と思われ、もはや懐かしむしか無いのがこのクラス。

数少ない中古車で往年を懐かしむなら、今が最後の機会かもしれません。

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