クルマにはレギュラー仕様とハイオク仕様とがありますが、万が一これを間違えて入れてしまったらどうなるのでしょうか。ここではレギュラーガソリンとハイオクガソリンの特徴から、仕様と異なるガソリンを入れてしまった場合、どのような症状が起こるのかを解説します。

ハイオクガソリンとレギュラーガソリンの違いは

出典:写真AC

レギュラーガソリンとハイオクガソリンの大きな違いはオクタン価数です。

オクタン価とは、ガソリンエンジン内の自己着火のしにくさやノッキングの起こりにくさを示す数値で、オクタン価が高くなるほど高圧縮のエンジンに対応可能。

日本の場合はレギュラーガソリンのオクタン価は91、ハイオクガソリンの場合は98とされていて、オクタン価数はイソオクタン(分子式:C8H18)のオクタン価を100、n-へプタン(分子式:C7H16)のオクタン価を0とし、2物質の混合の割合でオクタン価が決まります。

ハイオク仕様にはなぜハイオクを入れなければならない?

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排気量の大きなモデルや高性能なターボ車のほとんどは、燃料にハイオクが指定されています。

ターボ車はなぜハイオク指定になっているかというと、高い過給圧で空気をシリンダー内に送り込むため、オクタン価の低いレギュラーガソリンでは点火タイミングがずれ、異常燃焼(ノッキング)を起こしてしまうからです。

そのため、圧縮比や過給圧が高くても、ノッキングが起きにくいハイオクガソリンを入れるように設定されています。

また、NAエンジンであっても、6気筒や8気筒といった多気筒化されればその分、異常燃焼が起こるリスクが高くなるため、ハイオク指定されているモデルが多く、要は、高性能なハイパワー車にはハイオクガソリンを入れるということが通例になっているのです。

ノッキングとは?


クルマのエンジンにおけるノッキングとは、機械的な不具合により打撃音及び打撃的な振動が起こる現象の総称です。

ノッキングが発生すれば、金属製の音の振動が発生し、アクセルを踏んでもパワーが出なかったり、アイドリングが不安定になったりすることも。

そんなノッキングの原因は、シリンダー内の異常燃焼で、何かの要因により通常の燃焼より速いタイミングで燃焼が起こり、燃焼室内に蓄積したデポジットが火種となってエンジンが高温化することもあるのです。

レギュラーエンジンにハイオクを入れるとどうなる?

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そもそも、ハイオク仕様のクルマというのは、ハイオクを給油したことを前提にセッテイングされているため、ハイオクでないとエンジン本来のポテンシャルは引き出せません。

では、レギュラー仕様にハイオクを入れりとどうなるかというと、性能が上がるということはありませんが、レギュラーよりも燃えやすい為、エンジン内の煤などの堆積物を除去してくれます。

しかし、正直その効果は微々たるもので、期待できるレベルではありません。

また、コンパクトカーやKカーなどは比較的レギュラー仕様が多いのですが、サーキットでスポーツ走行をする場合、エンジン内は高温になり、ノッキングを起こしやすくなります。

そのため、エンジン本体のポテンシャルを持続させるために、スポーツ走行前には念の為、ハイオクを入れておくと良いかもしれません。

ハイオク仕様にレギュラーを入れたら故障する?

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最近は、セルフ式のガソリンスタンドが主流になりつつあるため、自ら給油するようになり、誤給油してしまうこともあります。

もし、ハイオクにレギュラーを入れてしまえばどうなるのでしょうか?

実はエンジンには『ノックセンサー』という、ノッキングを感知して燃調セッティングを調整し、回避させる装置が装着されているため、ノッキングを起こしてしまうことはほとんどありません。
(ハイオク/レギュラーエンジン共に)

しかし、ノックセンサーが稼働すれば本来の圧縮比まで圧縮できずに爆発してしまうため、多くのアクセルを踏む必要があり、燃費が悪化。

その分エンジンへの負担も増すため、エンジンの寿命を縮めることに繋がってしまいます。

まとめ

レギュラー仕様のクルマにハイオクを給油しても、飛躍的に性能が伸びたりすることはありませんが、限定的に効果は見込めます。

また、オクタン価が高いからといってレギュラー仕様のエンジンに悪影響を及ぼすことはありません。

逆にハイオク仕様にレギュラーを入れても全くメリットはなく、エンジンの故障につながるため、推奨されたガソリンを入れるにこしたことはないのです。

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