筑波サーキットのFF車最速を目指して作られた、HKSの『TRB-04』。ZC33S型スイフトスポーツをベースに作られた、モンスターマシンを生み出したHKSは、スイスポカスタムの雄と言える存在です。そして、今回ご紹介するデモカーは、筑波57秒台をマークする過激なTRB-04とは対極の位置にある、街乗りも快適なATベースのカスタムカー。しかし、ATだからと言ってその戦闘力は侮れません。
タイムアタックで培った技術とマインドを注入したHKSのスイフトスポーツチューニング
HKSの、ZC33Sスイフトスポーツへの取り組みといえば、ベースカーに用いて筑波FF最速を目指して開発したタイムアタックマシン、TRB-04が記憶に新しいと思います。
カーボン製のワイドボディをまとったそのマシンは、スイフトスポーツ最速となる57秒480を記録し、目標を達成。
そんなチャレンジからも分かるように、HKSではZC33Sのパーツ開発に並々ならぬ力を注いでいます。
そして実際にTRB-04に搭載されるエンジンは、スイフトスポーツのK14Cをベースにしたものながら、350psもの高出力を発生。
もちろん、ほぼすべてのエンジンパーツがHKS製の強化品に変更されており、一般ユーザーが真似するには、かなりハードルの高い仕様となっていますが、こうした限界を追い求めた開発が、安全に楽しく使えるパーツの礎となっているのです。
また、今回紹介するHKSのデモカーには、そんなTRB-04からフィードバックされたアイテム達が多数装着された、ライトチューンモデルになっています。
各部ディテール紹介
現在、市販されているZC33S用のアイテムは、
マフラー、エアクリーナー、ブーストコントローラー、車高調、タービンキットなどがあり、いずれも用途や仕様に合わせて選べるよう、複数の種類がラインナップされています。
しかも、実はこのデモカー、ATモデルをベースに作られた1台で、ノーマルタービン&ECU用のメニュー、パワーエディターでブーストアップされている他、リーガマックスプレミアムマフラー、車高調は乗り心地もいいMAXⅣ GTを装着!
あくまでも快適で速い、ストリート仕様に仕上げられているのです。
ストリートメインで、時々サーキットを楽しむというユーザーなら、これで十分だと感じるのではないでしょうか?
一方、MT車用(マスタリーECUはAT車非対応)として、マスタリーECUがリリースされています。
これはHKSが直接的にチューニングデータへの書き換えを行うというもので、拡張性もあるため、例えばターボ化するなど、より高いレベルのチューニングにも対応が可能。
ノーマル+α以上を望む方や、チューニングのステップアップを計画している方にはこちらがオススメです。
ブーストアップでもトップエンドのパワーこそノーマル比で10ps~20ps程度ですが、中間域、4000rpm前後の領域での力強さはノーマルを大幅に上回るものとなっており、大きな満足感が得られます。
また、仕様に応じた3種類から選べるマフラーなどの吸排気系+MAXⅣ SPの組み合わせは、サーキットも含めて走りを楽しみたいZC33Sユーザーのスタンダードとなりそうです。
また、発売から1年が経ち、そろそろステップアップを考えているユーザーも増えてきた今、タービンキットへの注目も高まっています。
タービンにGTⅢ-FXを採用したスイフトスポーツ用のタービンキットは、インタークーラーまで変更すれば180~190psほどの出力を発揮。
軽量なスイフトスポーツでそれだけの出力を得れば、その速さはかなりのもので、ブーストアップでは得られない刺激と速さが手に入ります。
また、タービンキットはマスタリーECUとセットになったECUパッケージの発売も予定されていて、ターボチューンによるステップアップが楽しめるのも、ZC33S型ならではの魅力でしょう。
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