個性的な自動車を生み出し続けるスバルが開発した、世界トップレベルとの呼び声も高い先進安全技術のアイサイトは、いったいどのようなプロセスを経て、誕生したのでしょうか。

出典:https://www.subaru.jp/brand/technology/story/safety0.html

2つのステレオカメラを用いる運転支援システム

出典:https://www.subaru.jp/brand/technology/technology/safety_preventive.html

アイサイト(EyeSight)は、スバルが展開する運転支援システムの総称です。

世界トップレベルと言われる予防安全性能と運転支援技術を併せ持つ、優れた運転支援システムとなっています。

2つのステレオカメラを用いることで人間の目のように物体を捉えることができる性能の高さが魅力のひとつですが、それに加えてリニアトロニック(CVT)タイプのスバル車全てに標準装備されている点も大きな特徴と言えるでしょう。

現行のスバルのラインアップでは、ほとんどの車種でリニアトロニックが採用されていることから、BRZなどの一部車両を除けばアイサイトが採用されたモデルに乗ることが可能です。

そんなアイサイトの開発は、開発当初から現在のようなシステムを目標としていた訳ではなく、1989年に日立オートモティブシステムズが、ステレオカメラの開発を始めたことがきっかけでした。

段階を踏んでついにアイサイト誕生

そんなステレオカメラの開発を活用し、登場した製品が1999年9月に発売された運転支援システムADA(Active Driving Assist)で、初代モデルから3代目まで展開されました。

その後、2006年11月にはSI-Cruiseを発表。

ステレオカメラではなくレーザーレーダーを用いたこのシステム、ほぼ0km~100kmの速度域で有効な先行者追従機能を備え、人気となります。

そして現行スバル車に普及したアイサイトが、2008年に発表されることとなったのです。

ステレオカメラの研究が始まった1989年からアイサイトが2008年5月に発売されるまで、年月にして19年。

アイサイトとはスバルがサプライヤーと共に20年近くかけて積み上げてきた努力・開発・信念の結晶と言えるでしょう。

スバルの目指す安全な社会とは

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2018年7月にスバルは新たに策定した中期経営ビジョン「STEP」を発表。

このビジョンの中で、安心・安全への取り組みについても述べられています。

「人の命を守る」ことにこだわり、2030年に死亡交通事故ゼロ*を目指します。
SUBARUは、自動化ありきではなく、“人が得意なタスクはそれを尊重し、人が苦手なタスクをクルマが補うことで安全に移動する”という考えの下、運転支援技術を磨き上げるともに、更に衝突安全性能の向上を図ります。
また、「知能化技術」「つながる技術」によって、安心・安全をさらにレベルアップさせます。

*:SUBARU乗車中の死亡事故およびSUBARUとの衝突による歩行者・自転車等の死亡事故をゼロ

参考:新中期経営ビジョン「STEP」

この説明からもわかるように、スバルは、自社製品が関係する交通事故での死亡者を減らすことを目的として掲げているのです。

少なくともスバルの車に乗っている限りは命は助かる、10年後にはそのような時代となっているかもしれません。

まとめ

1989年に開始した研究の積み重ねにより、先進安全技術における現在の地位を気付きあげたスバルは、2030年にむけてどのような自動車を生み出していくのか、これからも目が離せません。

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