HEMS(Home Energy Management System)というワードが浸透し始めた昨今。ガソリンエンジン車を取り巻く環境は年々厳しくなってきており、海外ではガソリン新車販売を禁止する条例が出る事態にまで発展している。自動車のEV化が進み、家庭でのEV車を充電が進むと電力のマネジメントも個人で行う時代が来る。その中で次世代HEMSシステム「Nature Remo E」が注目を集めている。

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EVが注目される今

先月、衝撃的なニュースが飛び込んできた。

「カリフォルニア州の大気資源局は2035年までに100%EV化を目指すためガソリン新車の販売を禁止する条例を承認した。(読売新聞8月26日付より)」という。

つまり2035年以降は、ハイブリッド車も販売禁止となり、日本車メーカーにとっても厳しい現実が突きつけられた形だ。こうした動きは今後も広がっていくだろう。

もちろん、世界で愛される日本車もEV化への動きを迫られていくことになる。しかし、日本国内で見ると2021年(1月〜12月)のEV車の販売台数は約2万1千台で新車販売に占める割合は約0.8%ほどに留まっているのが現実である。(一般社団法人日本自動販売協会連合会より)

EV車は価格が高いことやEVパワーステーションが少ないことなどがネックになっている。ただ、昨今の原油高騰を考えると、ガソリン車を手放す動きも加速してきそうだ。

地球環境に優しく、長期的に見ればお得になるEV車、今後ますますニーズが高まりそうだ。

利用者が注目する「Nature Remo E」

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EV利用者の中では電気代の安い夜間に自宅で充電することを選ぶ人が多いというが、今そういった人々に注目されている機器がある。「Nature Remo E」である。

「Nature Remo E」は、家庭の太陽光発電システムや蓄電システムなどの電力を数値として見える化をし、1日の電力消費はもちろん、EVパワーステーションの充電・放電といった、電力のトレンドグラフと累積の電力量を最短数分単位で確認できる。

スマートリモコンの開発を行っていたNatureが、なぜこの機器を開発したのか。背景にあるのが、「自然との共生をドライブする」というミッション。再エネで持続可能なエネルギー供給の世界の実現を目指している。

日本では2011年の東日本大震災時の大停電を経て「節電」に対する心構えを持つ人は少なくないが、自宅の電気量をコントロールできている人はまだまだ少ない。

そういった観点から、「Nature Remo E」は家庭の電力メーターと連動し、家中の電力量が目で見てわかるだけでなく、今年2月にEVパワーステーションの操作も可能にしたことで、より蓄電システムと家庭の電気の連動を促すものとなったのだ。

ぜひ、EV車の購入とともに検討したい機器の一つである。

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※EVパワーステーションの操作は、「Nature Remoアプリ」のVersion7.18.0及び「Nature Remo E」のVersion1.3.5よりお使いいただけます。また、ECHONET LiteのAppendix Release J以降のEVパワーステーションに対応しております。

(※1)「EVパワーステーション」とは、EV(電気自動車)への充電やEVのバッテリーに充電された電気を、家庭の電気として使用する事を可能にし、移動の手段でしかなかった自動車を、家庭用の蓄電池として活用するV2H(ビークル・トゥ・ホーム)システムです。

「Nature Remo E」の仕組み

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「Nature Remo E」は、安価で簡単に家庭に導入できる次世代HEMSシステム。

連携した家庭の蓄電池及びEVパワーステーションを、スマートフォンの「Nature Remoアプリ」でコントロールができる。

また、電力の消費状況や太陽光発電システムの発電状況をリアルタイムに確認でき、外出時に家の外からでも操作ができる。発電量や売電、買電状況をグラフで確認、過去の消費電力量の表示、接続機器を制御することも可能。

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今、家中の電化製品を一括管理する「スマートホーム化」が進んでいるが、「Nature Remo E」は某家電メーカーのHEMSシステムの半値以下で購入できるため、家庭でのエネマネ入門には最適な商品と言える。なお、「Nature Remo Eシリーズ」は、「ECHONET Lite」という通信プロトコルで機器と通信できる。

「Nature Remo E」について、Nature株式会社の創業者塩出氏によると

「家庭のエネルギーマネージメントのハブデバイスとして育てていきたい。今後、カーボンニュートラル実現に向けて太陽光発電システム、エコキュート、EVがデフォルトで戸建に導入される時代が来る。

また、電気料金はどんどん上がっている一方で太陽光発電の固定価格買取制度の買取り価格は年々下がっている。

つまり、自宅で発電した電気はそのまま宅内で使うのが最も経済合理性が高い。そうすると、家庭で発電した電気を最大限自家消費できるような自動制御が重要になる。

その機能をNature Remo Eが担う」

と今後さらなる可能性を秘め、EVとともに需要が高まることは必至である。