2023年10月25日〜11月5日にかけて、東京ビッグサイトにてジャパンモビリティショー2023(以下、JMS2023)が開催。旧東京モーターショー2019以来の開催となり、大きく注目を集めている中、日産ブースではe-4ORCEを体感できるシミュレーターがあるとのことで、実際に体感してきました!
TEXT&PHOTO:Motorz編集部
e-4ORCEとは?
日産のe-4ORCEは、4WD制御、シャシー制御、電動化技術を組み合わせた日産独自の駆動システムで、従来の機械式AWDシステムとは異なり、電気モーターを主軸とした日産独自の4WD制御システムです。
内燃機関エンジン+機械式の場合、0.1秒単位での正確な制御も難しいとされていましたが、e-4ORCEの場合msec単位(1000分の1秒単位)で高速高精度制御を可能にしており、モーターのポテンシャルを最大限引き出すことで、ハンドリングの扱いやすさ、安心感、快適な乗り心地を、従来の内燃機関車では到達し得ない領域まで引き上げています。
通常の駆動配分は「50:50」であるものの、シチュエーションに応じて「100:0」〜「0:100」にすることも可能で状況に応じて駆動配分を制御します。
さらには左右輪の駆動配分も回生ブレーキや4輪の油圧ブレーキを組み合わせることで、コーナーリング性能を劇的に向上させています。
前後に2モーター搭載するe-4ORCEならではの走りを楽しむことができるのです。
「Pole to Pole」を再現したコース
2023年3月末〜12月にかけて、イギリスの探検家が北極点〜南極点(北米〜南米〜南極大陸)の延べ2.7万kmを日産ARIYAで走破する冒険を敢行中。
そんな「Pole to Poleプロジェクト」にちなんだ雪道、オフロード、山岳、市街地といった様々な過酷な条件のコースをシミュレーターで再現し、e-4ORCEの有無を体感できるというもの。
せっかくのシミュレーター体験なので、普段走ることの無いだろうアンデス山脈の岩場のコースを選択し、走行体験をしました。
16Kスクリーンと各部アクチュエーターによる圧倒的没入感
日産ブースにあるe-4ORCEシミュレーターには、16K出力という大迫力のスクリーンが眼前に広がります。運転席と助手席の2座席あり、親子で乗車することも可能。
シートに座り込むと前方と左右は全てモニターで覆われており、インパネやステアリングも再現されていることから、ARIYAの車内にいると思わせられる没入感を体感することができます。
またシミュレーター台座及び各シートに可動式のアクチュエーターが備えられており、段差などで衝撃が加わると揺れ動くことで、実際に車を走らせている感覚を覚えるほどに。
e-4ORCEの有無を比較した結果
どのコースを選んでも、1分30秒以内に走り切ることがノルマとなる今回のe-4ORCEシミュレーターですが、e-4ORCEの有無により走りやすさが異なることから、到達距離や完走時のタイムが異なる想定です。
本来であれば「e-4ORCEの方が走りやすくてタイムが良かった!」「e-4ORCEの方が長い距離を走れた!」と言いたいところでしたが、筆者の運転技術ではどちらでも完走できたものの、e-4ORCEが無い方が速かった、という結果に終わりました。
もちろんオフロードにおけるe-4ORCEの乗りやすさや走りやすさを体感できたものの、荒っぽい筆者の運転では最新技術を活かしきれなかった、といったところでしょうか。
まとめ
旧東京モーターショーから名称を変え、4年ぶりの開催となるジャパンモビリティショー2023。
様々な催し物が準備されており、会期も2週間と長く、足を運ぶ予定を立てている方も多いのでは無いでしょうか?
今回ご紹介したシミュレーターやコンセプトカー、新型車、新しいモビリティを体感できる貴重な機会となるため、是非東京ビッグサイトまで足を運んでみてください!