炎天下に停めた車は、ドアを開けた瞬間から車内に熱気がこもっている。エアコンをつけてもすぐには効かず、座面や背もたれにじわっと熱がこもったまま。汗ばんだ体に熱いシートが張り付く感覚は、夏のドライブにおける小さくない苦痛だ。
そんな車内の暑さ対策として登場したのが、水冷式シートクーラー「SPEEDER(スピーダー) 瞬冷(しゅんれい)」。「車内に水風呂を作る」というコンセプトのもと、風ではなく水でシートそのものを冷やすという、これまでにない発想の製品だ。Makuakeでのクラウドファンディングでは開始からわずか3分で目標金額を達成し、話題を集めた。
今回は実際に愛車で「瞬冷」を使用し、その効果を検証してみた。
目次
送風式との違い。風じゃなく、水で冷やす
車用のシートクーラーといえば、内部のファンで風を送る「空冷式」が一般的だ。手軽に導入できる反面、
- 外気温が高いと、送られる風自体がぬるく感じられる
- 汗をかいている状態だと、風だけでは物足りない
- 風量を上げるとファンの音が気になる
といった点に、もどかしさを感じたことがある人も多いのではないだろうか。

「瞬冷」が採用したのは、電気で冷却できる半導体素子「ペルチェ素子」で水を冷やし、その冷水をシート内部に循環させる仕組みだ。風を当てるのではなく、冷却した水をシート内の水路に巡らせることで、座面と背もたれの両方を直接冷やすという発想である。

冷却された水はシート内部の水路を約18秒で1周し、座面だけでなく背もたれにも循環液が行き渡る。運転中、背中とお尻まわりを同時にケアできる点は、送風式にはない特徴と言えるだろう。
実際にどれくらい冷えるのか。自分の車で検証してみた
言葉で仕組みを説明されてもピンとこない部分もあるので、実際に赤外線温度計を使ってシート表面の温度変化を計測してみた。検証時の外気温は35℃以上、真夏の炎天下という条件だ。

まず、炎天下に停めていた黒い車。ドアを開けた直後、シート表面の温度は50〜60℃以上を記録した。素手で触れるのがためらわれるほどの熱さだ。

メーカーが推奨している「乗車前にドアを数回開け閉めして車内の熱気を逃がす」という換気方法を試したところ、シート表面の温度は45〜50℃前後まで低下。この一手間だけでも、体感できるレベルで変化があった。
さらに今回は、より過酷な条件を再現するため、車内の暖房を入れて風量を最大にした状態で「瞬冷」の効果を検証した。起動から数分後、シート表面の温度は平均35℃以下まで安定(最大でも40℃前後、最小では30℃前後)。エアコンの冷房を併用した場合は、20〜30℃台まで下がることも確認できた。座面・背もたれともに、ほぼ同程度の温度まで下がっている点も確認している。

暖房を使った極端な高温環境でもこの冷却力なので、実際の炎天下の車内であれば、より快適に感じられるはずだ。風が吹き付けるタイプの冷却とは違い、座った瞬間から「シート自体がひんやりしている」という体感は、これまでの送風式シートクーラーとは明確に異なるものだった。
静音性も魅力。運転中の会話や音楽の邪魔をしない
冷却系のカー用品で意外と気になるのが動作音だ。空冷式の場合、涼しさを求めてファンの風量を上げるほど、風切り音が気になることもある。
「瞬冷」はメーカー公表値で動作音約40dB以下。運転中の会話や車内での音楽鑑賞、ハンズフリー通話の邪魔になりにくい静かな設計になっている。
冷たいだけじゃない。座り心地・耐久性への配慮
水冷式のシートで気になるのが「座り心地」だ。内部にチューブ(水路)が通っているため、硬さや違和感が心配になるところだが、「瞬冷」は独自の水路配置によって、水冷シート特有のゴツゴツ感を抑えた設計になっている。
シートの厚みは約0.8cm、耐荷重は100kgに対応。長距離ドライブはもちろん、日常的にクルマを使う営業車や軽バンユーザーにも配慮された耐久設計だ。

万が一チューブなどに破損があった場合に備えて、シート裏地側には液漏れ対策として防水仕様が採用されている点も、長く使ううえでの安心材料と言えるだろう。
取り付けはシガーソケットに挿すだけ
設置方法もシンプルで、工具や複雑な配線作業は必要ない。
- シート上部をヘッドレスト裏側に固定
- 腰部分を固定・調整
- シート下部のフックを座席下などに固定
- 付属のシガーソケット電源ケーブルを接続
という流れで取り付けが完了する。シガーソケットに接続すると通電・起動するため、面倒な設定は不要だ。
また、付属の電源ケーブルにはUSB Type-C(PD30W)とUSB Type-A(18W急速充電対応)のポートも搭載されている。シガーソケットを完全に塞いでしまわないため、スマートフォンの充電にもそのまま使えるのは、日常使いで地味にありがたいポイントだ。
なお、本製品は12V車専用となっており、24V車や大型トラック、一部バスなどでは使用できない点は注意したい。一方で、フルバケットシートや軽バン、特殊車両など、幅広いシートタイプに設置しやすい点も特徴だ。
どんな人におすすめか

長距離ドライブが多く、背中や腰の熱がこもりやすい人には特に効果を実感しやすいだろう。また、営業車や軽バンなどで長時間運転する人、送風式シートの風や音が苦手な人にも向いている。エアコンだけでは座面や背面の蒸れが気になるという人、車中泊やアウトドアシーンでも暑さ対策をしたい人にとっても、選択肢の一つになりそうだ。
数量限定のアンコール販売を実施中
「瞬冷」はMakuakeでの先行販売開始からわずか3分で目標金額を達成し、限定リターンが完売するなど大きな反響を集めた。その後「買い逃した」「営業車やまとめて導入したい」といった声を受け、猛暑本番を前にアンコール販売がスタートしている。
Makuakeでは、早く購入するほどお得な価格で購入できる仕組みになっている。また、SPEEDER公式LINEで「Makuake」と入力すると、1,000円OFFクーポンを取得できる。
まとめ
猛暑が当たり前になった今、車の暑さ対策は「エアコンを強くする」だけでは十分とは言えなくなっている。
風を送るのではなく、シートそのものを冷やすという発想の水冷式シートクーラー「SPEEDER 瞬冷」。実際に検証してみると、送風式では得られなかった「シート自体がひんやりする」という体感は、夏の運転にとって想像以上に大きな違いだった。
背中やお尻の暑さに悩まされている人にとって、試す価値のある選択肢と言えそうだ。
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