大好きな愛車も、乗り続けていくうちに古くなり、「旧車」と呼ばれていきます。あるいは旧車が好きで、最初から中古車を買う人もいるでしょう。そんな古いクルマを所有する時に困るのが、欠落したり交換が必要な部品の入手です。例えば、ゴム製の外装部品などその最たるものではないでしょうか。そんな、旧車を愛するクルマ好きの人たちに、その愛車に乗り続けてもらうための対策情報をまとめてみました。

 

Photo by Conor Luddy

 

 

旧車のパーツ、外装で困るのはどこから?

 

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97R

 

一般的に「旧車」と言われると1960~1970年代、あるいは輸入車ならそれ以前も含めた名車群を思い浮かべる人が多いと思います。

しかし、実際には2000年代はじめに生産を終えた車であれば、既に「旧車」の域と言えるのです。

なぜなら、メーカーの方針や車種にもよりますが、自動車メーカーで純正部品を保管し、供給に応じるのは大体生産終了から15年程度が目安とされているからです。

もちろん、中には特殊な部品であったり、部品生産元の事情でもっと早く入手困難になるパーツも存在します。

「特定の時期にしか販売されなかった限定グレード用のエアロパーツ」などは、その最たるものでしょう。

しかし、それらは最悪の場合でも外したり他のパーツで代用すれば済む話なので、致命的なダメージとは言えません。

問題は「安価ゆえ特注もためらわれるけどのものですが、無いと見栄えなどに影響する細かいパーツ」です。

例えばゴム製の外装パーツがそれに該当するのでは無いでしょうか?

 

青空駐車だと消耗も早いルーフモールやサイドモール

©Motorz

 

過酷な環境にありながら普段はそれほど意識せず、しかも無くなったり欠けたりした途端に見栄えが悪化するパーツと言えば、ゴム製のルーフモールやサイドモールでしょう。

特に青空駐車ですと劣化が激しく、初期には硬化したりヒビ割れたりする程度ですが、最悪の場合は高速道路走行後など、いつの間にか脱落して無くなることも多いパーツです。

そうなると遠目からはともかく、近づくと見た目にひどくカッコ悪く見えてしまいます。

しかも、ルーフモールの場合は雨水をドア側ではなくフロントウィンドウに流すという役割を持っているので、走行できなくなるほどの致命的なダメージではありませんが、無いと地味に困ることも。

 

欠品・廃盤が多くて困るガラスモール

©Motorz

 

旧車を含む、愛車は走らせてこそ生きてきますが、路上では何が起きるかわかりません。

その最たるものは「飛び石」による破損では無いでしょうか?

フロントガラスは脱着工賃も含めそれなりの値段がかかるので、メーカー欠品で特注となっても影響はあまりありませんが、旧車で困るのはガラスモールの欠品です。

ガラスモールは飛び石破損以外でも、ルーフモール同様経年劣化で交換を要する場合もあり消耗品と言えますが、メジャーな車種ならガラスも含め純正相当品も見受けられるものの、マイナー車ですと「どこにも無い!」で終わってしまいます。

可能ならばせめて他車種流用で済ませたいのですが、なかなか流用できる良いものは見つからず、仕方がないので防水シーリング材などでガラスをくっつけ、隙間を埋めたりします。

しかし、そうなるとどうも見栄えはよくありません。

 

ランプ類やトランクなど、雨漏りされて困る場所のゴム製品

 

Photo by Bill Abbott

 

他にもドアやトランクなど開口部、車種によってはランプ類のパッキンにもゴム製品は多用されています。

正直なところ、旧車はキャビン(車室)に多少雨漏りする程度なら仕方ないという割り切りも必要ですが、モノコックの奥にたまってしまう、あるいはトランクに侵入して中身が水浸しになる場合などは見過ごせません。

ランプ類の周囲にあるゴムモールも内部に水が浸入されると困るために付いているので、気づかないうちに劣化して雨水が入り放題になり、配線や端子がショートしないまでも劣化、あるいはランプ類のレンズが外側だけでなく内側から曇ってくる事があるのです。

こちらも、ガラスモール以上に目立たない存在ですが、無いと困る割には欠品が多い重要パーツです。

 

特注メーカーに相談

 

Photo by FotoSleuth

 

こうしたゴム製パーツはちょっと古い車に乗っていれば、誰もが欠品・廃盤で困った経験があると思います。

中にはガラス屋さんの方で「この車種ならアレの流用が可能」などちょっとしたノウハウを持っている場合もありますが、廃盤でそのままお手上げ、あるいは欠品なので納期数ヶ月待ちと言われて困るケースも多々あります。

そうした場合に相談する場所が、「旧車のゴム製品作ります」あるいは「試作請け負いなので単品製作のご相談にも乗ります」というメーカーで、検索するといくつかヒットするので相談してみる価値はあるでしょう。

例えば下記のようなサイトもあります。

旧車ファンサイト

http://www.kyusha.jp/

株式会社ファイン | ウェザーストリップ

http://www.fine-auto-service.com/weatherstrip/index.html

いずれも作例はメジャー車種で、オーナーズクラブ単位でも愛着を持って乗っている人自体が少ないマイナー車では、高価になってしまうのは仕方がないところです。

2000年代前半までの「個人ホームページ全盛期」とは異なり、SNS全盛期の現在は個人間の交流も少なく「みんなで注文しよう!」は難しいかもしれませんが、他の選択肢はなかなかありません。

 

まとめ

 

旧車維持の意外な泣きどころ「ゴム製品」ですが、エンジンのベルト類など走行そのものには直接影響を与えることが少ないだけに、普段から意識せず、いざという時に困った!という人も多いと思います。

逆に、何も問題が無い時から準備はしていたものの、いざ使おうと思った時に時間がたちすぎて劣化していた!という人もいるのではないでしょうか。

皆さんからも、こんな体験があった!こんな方法がある!というアドバイスがあれば、どんどんお寄せ頂きたいと思います。

みんなで協力し合って、大切な愛車に乗り続けていきましょう!

 

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