クルマのチューニングで真っ先に手を付けたいポイントといえば、マフラー交換ではないでしょうか。マフラーを変える事により、走行中に発っせられる重低音に魅了され、周囲に格好良さや存在感を示すことができます。しかし、あまりの爆音により、車検のタイミングで法律で定められた騒音基準を超えてしまうのではと不安に感じている人もいるのではないでしょうか。今回は、マフラーの音量や車検に適合する基準について、ご紹介します。
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“認定品”や”性能等確認済”マフラーを使わなければ車検は受けられない!
デリカD:5のステンレスマフラーのご紹介。チタンカラーの100φテールが大迫力です。勿論、安心の保安基準適合品マフラーです。https://t.co/oLmlaA94Df pic.twitter.com/UhYuS0HGr8
— コルトスピード【公式】
チューニング用に販売されているマフラーは、世間一般に「スポーツマフラー」と呼ばれており、サーキットだけでなく、一般公道でも重低音を響かせたマフラーに交換し、チューニングすることが可能です。
しかし、マフラーを交換した際に注意しておきたいポイントは「車検対応品」であるかどうか。
マフラー生産業界の健全化を目指すべく創立されたJASMA(日本自動車スポーツマフラー協会)は、以下の基準を設定し、車検を受けるユーザーに基準を満たしたマフラーを装着するように求めています。
【車検を受ける際の保安基準適合 基本ポイント】
・”平成22年3月31日以前に生産された車両”は「JASMA認定品」をそのまま使用できる
・”平成22年4月1日以降に生産された車両”は「性能等確認済みマフラー」を使用すること
マフラーの音量を抑える「消音器」が備えられており、騒音低減機構を有している事に加え、加速走行時の騒音を抑える性能を持たなければ、車検を受けることができません。
市販されているスポーツマフラーが車検対応しているかどうかをチェックすべく、”性能等確認機関”による認定を通過しなければ、装着した状態での車検を受けられない仕組みとなっているのです。
これにより、暴走行為や騒音による公害を防ぎ、安全かつルールにのっとった交通環境を作り上げています。
”騒音値規制”にもご用心!
S3後期エリーゼの近接騒音値が日本の最新基準満たしてないのに、フレームが基本的に同じだからフルモデルチェンジはしていないという解釈でS1エリーゼ時代の規制値が適応される話好き
— すいまー (@photo_suima_yo) February 1, 2021
車検だけでなく、公道を走る際も騒音の大きさにより、罰則につながる場合があります。
なぜなら、”近接排気騒音”と呼ばれる騒音値の規制が設けられているからです。
車検を通過する際にかかわってくる規制は「継続検査規制」と呼ばれており、騒音規定値を超えたクルマは基準適合外扱いとなり、公道は走れません。
例えば、乗車定員が10人以下でエンジンが車体後部以外に備えられている普通乗用車は、平成11年に設けられた規制により、96dB(デシベル)までと決められています。
96dBを超える数値の騒音を出しながら公道を走った場合は、法律違反により取り締まられ、ドライバーに罰則が科せられる恐れも。
これはスポーツマフラーを装着する際に注意しておきたいポイントで、自身が持つクルマが基準に反していないかをチェックしておくと良いでしょう。
参照:http://www.jasma.org/about_muffler/noise_value_restriction.html
どうすればマフラーで車検不適合にならないか
それでは、どうすればマフラーによって車検不適合にならないか、簡単にご紹介しましょう
インナーサイレンサーを装着する
市販のスポーツマフラーに取り換えた際、「インナーサイレンサー」を装着すると良いでしょう。
マフラーの内径と同じ大きさのインナーサイレンサーを選び、適切な消音効果を得られるなら純正のマフラー同様、車検に適した状態に持っていくことができます。
グラスウールをインナーサイレンサーに巻き付ける
Amazonで買った二千円のキャブと爆音マフラーのグラスウールを巻き直しで、やっと完成しました。
今日は無事退院したケミィさんにも会えて、有意義な昼下がりでした。
夜の部スターティン(*^^*) pic.twitter.com/SBaVBLWzLw— たけぽん@Uber配達員
もし、インナーサイレンサーだけで効果が得られないなら、「グラスウール」を装着するのも一つの手段です。
インナーサイレンサーは、マフラーの排気口を狭くして音量を減らしているだけなので、極端に狭めるとエンジンへの負担が大きくなります。
グラスウールをインナーサイレンサーに巻き付けると、音を吸収して消音効果が期待できるのでオススメです。
ただし、素材が劣化すると効果が次第に落ちていくので、適宜グラスウールを交換する必要があるでしょう。
車検前にマフラーの音量チェックをおこなう
ABARTH500、オプション?のマフラー(レコードモンツァ)つけてるから、明日の車検に向けて音量チェック一応簡易的にしたけど、近接騒音96dB以下なら大丈夫っぽいかな!? pic.twitter.com/SJeLT1EBrw
— なかしま@映す価値無し (@nazotune) December 27, 2020
騒音量が気になるなら、車検前にマフラーの音量チェックをおこないましょう。
音量チェックをおこなえば、クルマの状態をチェックできる上に、車検への不安も一掃できます。
車検のタイミングで不適合になり、泣き顔になる前にチェックしておけば、マフラーのチューニングも楽しみつつ、好きなようにクルマを操れるでしょう。
まとめ
周囲に迷惑をかけず、かつ限界ギリギリでマフラーチューニングを楽しむためには、基準に適したスポーツマフラーを装着し、騒音量の規制に適した状態にする必要があります。
簡単ではありませんが、法律にしたがって、限界まで攻めた重低音を鳴り響かせるマフラーチューニングを楽しんでください!
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