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今年も大きな盛り上がりを見せ、10月7・8日のお台場で幕を閉じたD1グランプリ。決められたコース上を、フルカスタムされたドリフトマシンがもくもく白煙を上げ、リアを滑らせ、スキール音とエンジン音を轟かせながら走り抜けていく姿は圧巻で、多くのファンを魅了させました。そんな、ルールを知らなくても一目で楽しめる事間違いなしのD1の魅力を、改めてご紹介したいと思います。

©Chika Sakikawa
第7戦の優勝は横井選手!タイトルは藤野選手の手に!!

横井選手 ©Chika Sakikawa
10月7日(土)にお台場の特設会場で行われたD1 GRAND PRIX SERIES Rd.7。
シリーズ最終戦となるこの大会を制したのは、Rd.6終了時点でランキング2位に付けていた、No.70 横井 昌志選手(D-MAX)。
単走優勝のNo.87 斎藤 太吾(WANLI FAT FIVE RACING)選手との激しいFinal Battleの末、最後の最後で齋藤選手にマシントラブルが発生するというドラマを展開し、バトルを見守る観客たちの意表を着く形での決着となりました。

藤野選手 ©Motorz
そして最終戦ではBest 4 Battleで横井選手に敗退し、3位という悔しい結果となった、No.66 藤野 秀之選手(WISTERIA TOYO TIRES)がシリーズチャンピオンを決めました。
2017年ドライバーズランキング
知ってる!?D1の採点基準(2017年現在)

©Chika Sakikawa
ビジュアル、音、におい、迫力など、見ているだけでも十分楽しめるD1ですが、ルールが分かると勝ち負けを予想する事ができ、もっともっと観戦を楽しめるはず!
という事で、簡単に採点のポイントをご紹介。
単走・追走共通

©Chika Sakikawa
●スタート後10mは必ず直進!!スタート後にコース設置物に接触した場合はコース外走行判定となるので要注意。
●各区間ごとの仮想入口ゲートと出口ゲートを通過しないと、その区間の採点はされない。
●最低速度が20km/h以下になったりスピン等のミスをすると、その区間は0点となる。
単走(TANSO)

©Chika Sakikawa
1台ずつコースを走行して、点数を競う単走。
この単走での上位16台が、追走トーナメントに進出できるので、単走単体の競技としてだけではなく、追走への予選的な要素も。
また、そんな単走の採点には、D1オリジナルスコアシステム”DOSS(ドス)”が採用されており、マシンの侵入速度やドリフトの角度、安定度などが数値化され、順位を決定。
コースサイドの白線やアスファルトからタイヤの接地面が脱落した場合はコース外走行となり、タイヤ1輪~3輪のコース外走行で2点、4輪ともコース外走行となると5点減算となります。
そしてDOSSでの採点はセクターごとに算出されるようになっており、今回のお台場の場合は全5セクター。
各セクターの評価ポイントは、
セクター①:鋭い振り出し平均速度と区間内最高速度
セクター②③⑤:角度の大きさと安定性、平均速度
セクター⑤:鋭い振り出し平均速度
となっているので、ただドリフトをカッコよく決めればいいという訳ではないのです。
追走(TSUISO)

©Chika Sakikawa
2台で同時に走行し、2台の接近度やコラボレーションの美しさなどを競う追走。
競技は『先行』と『後追い』を1本ずつ入れ替えた合計2本の合計ランクで争われ、先行のマシンは単走とほぼ同ルール、後追いマシンは、先行マシンの単走にどれだけ合わせていけるかが勝敗のポイントとなります。
そして、『先行』と『後追い』を入れ替えた2本の合計ランクが同得点だった場合は、先攻時のランクが高かった方、先行j時ランクも引き分けの場合は、先攻時のDOSS判定で勝敗を決定するトーナメント戦となるので、対戦相手がどのドライバーになるのかも重要となるのです。
(ベスト8以降の場合は、1回のみ再対戦が行われる。)
また、後追いは先行の走行を基準に採点されるので、先行がコース外走行すると反則となる為、1~3輪:-1ランク、4輪全て:-3ランクの減点となります。
そんな、D1の魅力を現役D1ドライバー&RQに聞いてみた

©Chika Sakikawa
今回D1の魅力について語ってくれたのは、GATOR TEAM RYOJIのドライバー&レースクイーンのお二人。
今シーズンの事やD1の難しさや楽しさ、注目ポイントなど色々と教えてくれました。
D1ドライバー:木口 健治

©Chika Sakikawa
プロフィール
生年月日 : 昭和51年12月27日
出身地 :茨城県
血液型 : AB型
ライセンス : D1GPライセンス
ドリフトマッスル スーパーライセンス
フォーミュラD ライセンス国内A
マシンNo:44
Car:TEAM RYOJI WAKO’S LAUREL (型式:C33 /タイヤ:DUNLOP/2JZ・3.0ℓ)
GATOR TEAM RYOJI 公式Facebookページ:https://www.facebook.com/Gator.team.ryoji/
ーーー D1参戦は何年目ですか?
D1は参戦3年目になります。
ーーー 今シーズン参戦した感想は?
実はD1に参戦を始めた2年間で、だいぶ苦しんだんですよ。
今までのドリフトの大会には無かった、DOSSでの得点の出し方に2年間悩んで・・・。
それが、昨年の終わり頃にようやく少し見えてきて、その流れで今シーズンに入れて、一応ボーダーラインの点数を取れるようになってきて、このFinalまで出場権が取れた。
そんな、段階を踏んだ1年だったんじゃないかな。
ーーー DOSSのどういう所に苦戦しましたか?
D1に上がるまでのドリフトは、見た目のカッコよさなどの勝負だったんですけど、センサーだとかで審査されると・・・。
ドリフトって変化がカッコよかったりするんですよ。
スピードの差だったりとか角度の変化とか、見た目も派手で、そういうのがカッコよかったはずなんですけど、DOSSはその変化を嫌うんです。
だから、一定で速いとか、一定の角度で回るとかそういうのが重要なので、それまでやってきた感情的なドリフトとは正反対なんですよ。
DOSSで高得点を取る為のドリフトは、自分が思っているカッコイイドリフトとは全然違ったんです。
だから変化でカッコよくするのではなく、常に速いとか常に角度が合ってる、そういうのを作った上でカッコよさが出てこなくてはいけないので、すごく難しいんですよ。
ーーー 来年の事は決まっていますか?
全ての確認が取れている訳ではありませんが、来年も今年と同じ体制でシリーズ参戦を考えています。
ーーー 今年の結果についてはどうでしたか?
シリーズランキング22位。
別に22位がいいと思っている訳ではありませんが、自分の中ではステップアップできていると思います。
今年は、自分へのお題があったんですよ。
一戦ごとの自分の成績の傾向が、雨だとイケて晴れだとダメ。
晴れだと何故か、マシンのトータルバランスがマッチングしない。
雨だと上手くいってたので、それを晴れでどうやれば出せるのか。
シリーズ後半はそればかり考えていました。
それを、今回のエキシビジョンで完全なドライで追走に残れた事は、すごくプラスだったと思います。
ーーー 来年度の目標は?
来年は、この最終ラウンドに残るという事すら結構大変なハードルなんですけど、ここに来てみて、最後コースウォークになってフィナーレやるじゃないですか?
その時にランキング上位のシードの方を表彰台に上げて祝福している姿を見て、自分もそこに上がりたいと思いました。
ーーー 最後にD1の魅力はなんですか?
D1の魅力は、コンサートとかみたいな話になっちゃうんですけど、会場の一体感みたいなものをすごく感じるんですよ!
走る方として。だから、見る方も同じだと思う。
ただ競技をしているのではなく、D1グランプリという一体感のあるイベントになっているから、お客さんも来るんじゃないかな?
今までいくつかのドリフトの大会に出てきましたが、他の大会は競技色が強いので、D1のこのイベントという雰囲気は特別だと思います。
ただ、競技としてのドリフトでライバルに勝つのではなく、魅せるドリフトを意識させられるイベント!
それが、D1の魅力だと思います。
RQ(熾天使RCPSセラフィム):七海ひより・愛美

©Chika Sakikawa
プロフィール
名前:七海ひより
生年月日 : 1990年10月15日
出身地 : 東京都
星座 : てんびん座
血液型 : AB型
趣味 : 料理、スノーボード、アクセサリー作り
特技 : ルービックキューブ、パズルゲーム、推理
資格 : ネイリスト技能検定・カラー検定・アロマ検定・耳つぼジュエリスト・普通運転免許・英検2級
ブログ : http://ameblo.jp/h73nanami/
Twitter : https://twitter.com/nanatam73
Instagram: http://instagram.com/nanatam73

©Chika Sakikawa
プロフィール
名前:愛美
生年月日 : 1984年9月2日
出身地 : 神奈川県
星座 : おとめ座
血液型 : A型
趣味 : ペットと遊ぶこと、読書、アロマセラピー
特技 : 英会話、ヨガ、体がやわらかいこと
資格 : 介護ヘルパー2級、全米ヨガアライアンス 、TOEFL495、IELTS4.5
ブログ : http://ameblo.jp/juicyloveberry/
Twitter : https://twitter.com/juicyloveberry
ーーー D1のRQ何年目ですか?
ひより:1年目です。
愛美:初めてです。
ーーー 1年間RQとしてチームの一番近くでD1を見てきたと思いますが、その魅力は?
ひより:まず、Gate Greeting(ゲートオープン)の時に、ドライバーとの距離が近い所!
お客さんが入場する時に、ドライバーが並んで、1人1人とハイタッチして迎えるの!感動した!!
愛美:ファンサービスが多いよね!ファンとドライバーとかRQとか、みんなの距離が近い。
ひより:全体の雰囲気がフレンドリーだよね。
愛美:他のレースカテゴリーでは中々無いアットホームさだよね。
ひより:ドリフトの迫力もスゴくて、ぶつかるんじゃないかと心配になるような擦れ擦れの緊張感とかドキドキ感がスゴイ!
愛美:1回見ると癖になるよね。若かりし頃のヤンキー魂がうずくというか(笑)
後は、競技の内容が分かりやすい!観戦ポイントからコース全体が見えるから、展開が分かって面白い。
ひより:それ思った!!一般的なレースだと、コーナーの一部とかしか見れないから、展開が分からないんだよね。
愛美:後は、会場全体がお祭りみたい!!エンターテイメント性が強い。
ひより:会場にいるだけで楽しいよね。家族で来ても、友達と来ても、カップルできても絶対楽しめる!!
愛美:後は、お客さんの年齢層が幅広い。女の子も多いし。
ひより:確かに!女の子が見ても分かりやすくて楽しめるよね。デートにもおすすめ!
まとめ
今年も大盛況の中幕を閉じたD1 GRAND PRIX SERIES。
そこは、まるでお祭りのような賑やかな会場に轟く大迫力のエンジン音に、何も知識が無くても、車に興味が無くても引き込まれ、魅了されてしまう世界なのです。
ドリフトと言うと、まだまだ少しアウトローなイメージで、自分たちとは全く違う異世界の走り屋達の娯楽のように感じている方もいるかもしれません。
しかし、唯一の日本発のモータースポーツで、今年は世界戦まで開催されたドリフトの世界を、是非1度観戦してみてはいかがでしょうか?
1度見るとガラリとイメージが変わり、誰よりも夢中になっている自分がそこにいると思います。
ついに開催!世界一のドリフトドライバーを決める祭典!IDCお台場Leg1結果
IDC初代WINNERが決定!!Leg2を終え、優勝者は日本人のあのドライバー!
世界各地のドリフト競技とは?日本国内・世界各国で開催されているドリフト競技を調べてみました。
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