Motorzでも度々登場しているスタッフ、ウチハラのE46型318i。車両価格の安さを幸いに、その後のドレスアップなどを楽しんでいる様子です。入手後すぐの変更点は、状態の悪かったタイヤを新品にしたことでしたが、その時に選んだタイヤが「エクスタPS71」でした。その後、仕事にプライベートにと、半年で約1万㎞を走行。乗り始めの評価は高かったエクスタ PS71ですが、その後の摩耗状態やフィーリングはどうなのでしょうか?そこでMotorz編集部では1万kmを走ったタイヤの状態をチェックしてみました。果たして、メーカーが謳う各性能の真価は如何に?

Photo : Takanori ARIMA Text : Masamichi OKUTSU

掲載日:2020/03/16

新品から半年、1万㎞を走ったエクスタPS71の状態は!?

「このクルマに乗っていってください」と、318iを託された筆者は、何の先入観もなしに、取材先であるシノハラタイヤへ。

経路は一般道、首都高を通るルートでした。

到着後、タイヤの印象を聞かれたのですが、「何の不満もない」というのがその答え。

ロードノイズは少なく静かで、タイヤに関する部分の乗り心地も良好。

走る、曲がる、止まるに関する部分で気になる点もなく、不満は全くありませんでした。

走行1万㎞のタイヤは、普通に考えればそれほど悪い状態ではないものですが、エクスタPS71は、さらに本来与えられた性能をかなりのレベルで維持していたようです。

その後、BMW E90に装着されたばかりの新品タイヤで走る機会があったのですが、そこで感じた静かさや乗り心地のよさなどの快適性、高速走行時の安定性は1万㎞を走ったタイヤでも変わらず感じられます。ワインディング走行で感じられるハンドリングは摩耗した分ダイレクト感が増し、走りの楽しみが増しました。

少なくとも1万㎞程度の走行では、エクスタ PS71が持つ快適性能が失われることはないようです。

新品タイヤでのドライブは、いい意味で“タイヤを意識させない”という感想を持ちました。それはつまり、このタイヤがバランスに優れたキャラクターだからこそではないかと思うのです。

エクスタ PS71は、このカテゴリーではある意味珍しく、汎用性が高いタイヤとも言い換えることが出来る気がします。スポーツカー・ミニバン・クロスオーバーなど多様な車種に対応するサイズ設定と、全方位でのバランス感。今回2度にわたる試乗で、このタイヤの懐の深さを垣間見た気がしました。

変に尖ったところがなく、使いやすい。
それが新品時でも、ある程度距離を走った状態のタイヤでも、同様に感じられました。

 

オーナーインプレッション

このタイヤで1万㎞を走ったMotorzウチハラの率直な感想は・・・。

「新品から1万㎞ほど使い続けてきましたが、フィーリングはずっと変わらないままだと思います。

このタイヤで気に入っているのは、全体的な走り心地と言うんでしょうか、軽やかなフィーリングです。」

「ステアリングレスポンスはいいし、グリップとのバランスも良好だと感じています。

そのフィーリングがずっと損なわれていないので、その値段を考えてもすごくいいです。

この軽い感じのフィーリングは、小さくて軽いE46にはすごく合っていると思っているのですが、1万㎞を走ってあらためてその思いが強くなりました」

プロによる状態診断

ウチハラ号は約半年で1万㎞を走行する、一般的にはややハイペースでの走行です。

そこで、気になる耐久性についてもチェックしてみました。

左が新品。右が1万㎞を走行したもの。トレッド表面のサイズを表記したプリントや、チェッカーフラッグの刻印などは消えてしまっていますが、見た目にはさほど減っているようには見えません。

減り具合も均等で、走って気になる点がなかったことからも明らかですが、悪い状態ではありませんでした。

メーカーが謳っている接地面の最適化を裏付ける結果となっています。摩耗状態に偏りが生じる偏摩耗は、タイヤの交換時期を早めるだけでなく、ノイズ発生の原因にもなります。この摩耗状態は満足できるものと言っていいのではないでしょうか。

次に専用のゲージを使い、溝の深さを測定してみました。

新品では7.3㎜の深さ(外側で測定)だったのに対し、1万㎞走行後のタイヤでは5.1㎜と2.2㎜ほど溝が浅くなっていることが分かります。

タイヤの減りに関しては、車種や車重、走り方、季節(路面温度)などの条件でも変わってくるため、一概には言えないのですが、ウチハラの乗り方、ペースでは、あと1年ほどで残り溝は2.5㎜を下回るイメージです。

ライフ性能の指標となるトレッドウェアの値が320と低くはない数値を記録しているとは言え、そこはスポーツタイヤでもあるPS71。

エコタイヤなどの銘柄と比べれば減りが早いのは当然です。

また、積極的に走りを楽しめば、その分だけタイヤの減りも早くなるもの。

しかし、空気圧管理をこまめにしておけば、ライフの面でも好影響が得られるし、何よりタイヤをいい状態で使い続けることができます。

空気圧チェックを心掛けることも、タイヤ長くいい状態で使うためのコツな

のです。

車検では残り溝の深さが1.6㎜以上(スリップサインが露出してしまう数値)と定められており、それ以下になると車検が通りません。

しかし、その1.6㎜という数値は、あくまで車検に通るだけのもの。

安全に使うことを考えると、残り溝が2.5㎜を下回ったら交換を考えるのがオススメとシノハラタイヤのメカニックは話してくれました。

残2.5㎜だとまだスリップサインも出ておらず、少々もったいないような気もしてしまいますが、路面コンディションに関わらず安全に使うなら、そのくらいが目安となるそうです。

PS71は比較的お手頃価格で買えるのが魅力ですが、だからこそ“最後まで使い倒す”のではなく、安全に使える範囲を過ぎたら新品に交換するという使い方もしやすいと思います。

そんな部分もまた、PS71ならではのオススメの使い方です。

メーカー情報

クムホタイヤジャパン株式会社

住所:〒104-0031 東京都中央区京橋3-12-7 京橋山本ビル2F

クムホECSTA PS71の詳しい情報はコチラ

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