三菱 デリカD:5のビッグマイナーチェンジが行われました。新型デリカD:5は従来モデルの面影を感じさせないほどフェイスリフトと内装やエンジン、予防安全装置追加などビッグマイナーチェンジというよりフルモデルチェンジ級の変更内容。そんな大変身を果たした新型デリカD:5を紹介していきましょう。

掲載日:2019/01/10

(c) Mitsubishi Motors Corporation. All rights reserved.

 

唯一無二のオールラウンダーミニバンが50年の節目にビッグマイナーチェンジ

 

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三菱デリカは2018年でデビュー50周年を迎え、名実ともに三菱の名車と呼べるモデルとなりました。

ちなみに、車名に”D:5″が付くようになったのは5代目モデルからで、2007年から今までの11年間販売されています。

そんなデリカD:5は、4代目までのデリカファンからは賛否両論を受け、ファンの期待からは外れたモデルチェンジとなったかもしれませんが、今までデザインを変更せずに10年以上が経過しており、歴代デリカの中にすっかり溶け込む事に。

そして、2018年11月21日にデリカD:5はビッグマイナーチェンジを果たし、内外装だけでなくエンジンや装備面でも大幅に進化したフルモデルチェンジ級の改良を受けました。

5代目後期モデルと呼べる新型デリカD:5の変更内容は、エンジンや装備面の変更をみれば”正統進化”といえますが、ラグジュアリー感を出した大幅なフェイスリフトは歴代デリカを見ても相当大胆な改良です。

 

三菱デリカD:5とは

 

三菱・デリカD:5 / (c) Mitsubishi Motors Corporation. All rights reserved.

 

三菱・デリカスペースギア / (c) Mitsubishi Motors Corporation. All rights reserved.

 

デリカD:5は三菱自動車が2007年から生産・販売する乗用車であり、SUVとミニバンを組み合わせた世界で唯一のオールラウンダーミニバンです。

冒頭でデリカD:5は5代目デリカに相当すると紹介しましたが、4代目デリカである『デリカスペースギア』の後継モデルとして登場。

デリカにはバンやトラックなどがあり、デリカD:5のような乗用ミニバンとして登場したのは1969年に登場した初代モデル『デリカコーチ』からで、2代目モデルからパジェロとシャシーコンポーネントを共有化させ、オフロード走行もできるミニバンとして売り出されました。

そんなデリカD:5では従来のオフロード走破を見据えた設計に加え、快適性や実用性を向上させるために、アウトランダー、RVR、エクリプスクロスと同じGSプラットフォームを採用。

悪路走行のために、同プラットフォームに環状型の骨格構造となるリブボーンフレームを仕立て、オフロード走行に対応できる高い剛性を確保しています。

 

新型デリカD:5が大幅フェイスリフトと機能性向上させたインテリア

 

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新型デリカD:5は三菱のフェイスデザインコンセプト『ダイナミックシールド』をベースにデザインされ、左右に縦型マルチLEDヘッドランプを配置。

ハイビーム4灯、ロービーム5灯を縦に並べ、上部のポジショニングランプやフェンダーランプなどを配置し、グリルやランプ類まで豪華でダイナミックなスタイルになっています。

そんな外装の変貌ぶりに目を奪われてしまいますが、内装もかなりの改良を実施。

インパネは『ホリゾンタルアクション』と呼ばれる三菱車のインテリアコンセプトベースに、水平基調のインパネデザインとセンタークラスター最上部に10.1インチサイズのナビゲーションモニターを装備。

シートにはひし形にステッチを施されたソフトパッドが付いており、リアシートのヘッドレスト形状やシート地に至るまですべてが変更されています。

また、室内高と室内幅は変更されていませんが、室内長のみ2,915mmから2,980mmへ拡大されました。

 

排ガス規制クリアしつつトルクアップしたディーゼルエンジン

 

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エンジンは従来型と同じ型式『4N14』のディーゼルエンジンが搭載されていますが、最大トルクが360から380N・mへアップされており、排ガス規制に対応させるために尿素SCRシステムが採用され、排ガスをクリアにしつつパワーアップを可能にしました。

そしてトランスミッションは6速ATから8速ATに変更。

多段化されたギアチェンジにより、滑らかな加速性能と低燃費に貢献し、燃費値はJC08モードで13.0から13.6km/リッターへと、若干ですが低燃費化も果たしています。

 

予防安全装置『e-Assist』だけでなくイグニッションボタンスイッチとアイドリングストップもようやく装備

 

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新型デリカD:5は、今回のビッグマイナーチェンジでデリカD:5史上初となる予防安全装備が標準搭載されています。

搭載された三菱独自の予防安全装置『e-Assist(イーアシスト)』は、衝突被害軽減ブレーキシステム、車線逸脱警報システムなど7つの機能を装備。

また、従来のデリカD:5には現行車では当然のように装備されるボタン式イグニッションスイッチが搭載されていませんでしたが、新型デリカD:5でようやく設置。

これまでガソリン仕様のみの設定だったアイドリングストップも新型では全車に装着され、信号待ちなど停車する場面での低燃費や環境への配慮が可能になりました。

このように従来のデリカD:5は装備面での古さを感じましたが、今回のビッグマイナーチェンジで払拭されたのです。

 

三菱e-Assist主な構成と機能

機能名 内容
衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM] 危険を判断し自動ブレーキで衝突の被害を軽減。
車線逸脱警告システム[LDW] 車線を外れそうになると警告で注意を喚起。
レーダークルーズコントロールシステム[ACC] 先行車の加速・減速・停止に自動追従して走行。
後側方車両検知警告システム(レーンチェンジアシスト機能付き)[BSW/LCA] 斜め後方からの接近車両を検知して注意を喚起。
オートマチックハイビーム[AHB] 対向車を検知し、ハイ・ロービームを自動切換え。
後退時車両検知警報システム[RCTA] 後退時に斜め後方の車両を検知して注意を喚起。
マルチアラウンドモニター 車両前後左右4つのカメラで車両周囲の死角を安全に確認。

 

新型デリカD:5のスペック

 

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新型デリカD:5
車体型式 三菱・3DA-CV1W
全長×全幅×全高(mm) 4,800×1,795×1,875
ホイールベース(mm) 2,850
最低地上高(mm) 185
乗車定員(名) 7または8
車重(kg) 1,930~1,960
室内長×室内幅×室内高(mm) 2,980×1,505×1,310
駆動方式 4WD
エンジン型式 4N14
エンジン種類 直列4気筒DOHC16バルブ・ディーゼルターボ
排気量(cc) 2,267
内径×行程(mm) 86.0×97.6
圧縮比 14.4
最高出力(kW[PS]/rpm) 107[145]/3,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 380[38.7]/2,000
トランスミッション 8速AT
タンク容量(ℓ) 64
タイヤサイズ 215/70R16
225/55R18
燃料消費率(km/L) JC08モード 13.6

 

まとめ

 

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今回紹介した新型デリカD:5の変更内容はごく一部で、いたるところが従来のデリカD:5から改良されています。

そんな気になる新型デリカD:5の価格は、まだ予約開始の段階で公に正式発表はされていませんが、384万2,640円~420万7,680円(税込)になる見込み。

全車ディーゼルエンジン搭載となり、従来モデルのディーゼル仕様ベースグレードが353万円だったため約31万円高くなりますが、予防安全装置が装備された事や内装機能の充実、エンジンの改良などを考えれば打倒な価格アップ。

新型デリカD:5はディーゼルエンジン搭載モデルのみですが、ガソリン仕様の従来型デリカD:5が併売されることも決まっています。

そのため予防安全装置など装備面では新型より劣るものの、価格がリーズナブルで従来型のデリカD:5が高い完成度であること、カスタムパーツが豊富に売られていることを考えれば、ガソリン仕様を購入するのも十分アリです。

今回の大幅なデザイン変更は、これまたデリカユーザー全員から受け入れられるスタイルだとは言い難いのですが、機能性の上質さやディーゼルエンジンの進化、安全性の向上を考慮すれば、新型デリカに乗り換える価値は十分!

ビッグマイナーチェンジされた新型デリカD:5は、50年続くデリカの先祖に恥じないモデルだといえるのです。

 

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