世界中のセレブ達が参加する伝説の国際ラリー『GumBall3000』をご存知でしょうか?大会名に入っている3000は、3,000マイルを意味し、スタート地点から約5,000km離れた先のゴールを目指すラリーイベントです。2018年は、20周年アニバーサリーということで、初めてゴール地点が東京に選ばれ注目を集めました。一体、どんなイベントだったのでしょうか?
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Gumball3000とは
ガムボール3000は、主催者のマキシミリオン・クーパーが富豪友達の中でも選りすぐりの50人を招待し、毎晩パーティーを行いながらの3,000マイルに及ぶ優雅なヨーロッパ縦断ドライブを計画したことが始まりです。
初開催は1999年で、ロンドンを出発してイタリアのリミニまで行って引き返し、パリを通過して再びロンドンへ戻るラリーでした。
その後、2002年には初めてヨーロッパを離れてアメリカで開催。
この頃から再び、スタート地点へと戻るスタイルではなく、5,000km先の目的地をゴールに設定すし、大移動する方向へシフトしていきます。
参加費は開催年や開催国、通過国によって異なりますが、日本円にしておおよそ310万円〜1,320万円(開催当時の為替レート)と、かなり高額。
参加車両は総じてスーパーカーがメインとなっており、ヘリテージカーやハイパーカーなど希少価値の高い車で走ることがセレブ達のステータスのようです。
Gumball3000 London to Tokyoの行程
そんなGumball3000が20周年アニバーサリーということで、ロンドンをスタート地点とし、初めてゴールを東京に設定。
世界中の珍しい車やスーパーカーがやってくると、TwitterなどのSNSで賑わいを見せました。
そして、2018年8月4日にロンドンをスタートし、7日にイタリアのボローニャへ到着。
ボローニャからラリーで使用している車を空輸で大阪へ運びます。
ちなみに、ドライバー達は各々のプライベートジェットなどで大阪入り。
Gumball 楽しかったです〜
最後shmeeといっぱい喋りました(自慢 pic.twitter.com/4t85WHXFRD— ようとろ (@YYc500) 2018年8月9日
8月8日から、日本でのラリーがスタートしました。
日本での初日は関西国際空港から兵庫県のセントラルサーキットへ向かい、日本のサーキットを満喫して大阪市内へ。
9日は文化遺産が多く建立されている京都で一夜を過ごし、8月10日は石川県の七尾まで移動して日本文化を堪能。
その後、ゴールとなる8月11日は石川県をスタートして1日で東京へ移動する長距離ラリーとなりました。
そして、主催サイドからのアナウンスで『19時〜21時の間で大黒PAに集合しよう』というツイートが流れ、一目みたいGumballフリークが大黒PAへ大集結。
全ての参加車両が集まることはありませんでしたが、時間が迫ってくると徐々に大黒PAを後にして、ゴール地点を目指します。
とはいえ、ゴール地点の明確な場所を知るのは参加者のみ。
実際どこでゴールをするのかは誰も知らない状態の中、「来日初日の大阪で泊まったホテルってどこだったっけ?」という安直な予想から、都内某所のホテルへ移動。
その予想は見事に的中し、参加者が続々とゴールする光景に立ち会う事ができました。
Gumball3000参加車両(抜粋)
数あるスーパーカーがGumball3000を完走しましたが、その中でも編集部が気になったスーパーカーをご紹介!
Touring SUPERLEGGERA DISCO VOLANTE
1952~1953年に実際に活躍していた、アルファロメオの往年の名マシン『ディスコ・ヴォランテ』をイタリア・ミラノのコーチビルダー『ツーリング・スーパーレジェッラ』が現代に復活させたモデルです。
このディスコ・ヴォランテのベース車両は全世界限定500台のみ製造された2007年デビューの『アルファロメオ8C』となっており、限定車をベースにしていることから、世界に8台しか存在しないと言われています。
そんな貴重な、ツーリング・スーパーレジェッラ・ディスコ・ヴォランテが5000km走っちゃうのがガムボールなのです。
ちなみに、ディスコ・ヴォランテとはイタリア語で”空飛ぶ円盤”という意味で、その名の通り、左右のフロントフェンダーを直線で結び、日本人が良く絵に描くUFOのようなエクステリアデザインが特徴。
元となった”ディスコ・ヴォランテ”は空力を意識して、このような奇妙な形になったと言われていますが、現代に復活したディスコ・ヴォランテは「多くの人々が大量生産されるプロダクションモデルに飽きている。」とチーフ・エグゼクティブのピエロ・マンカルディが考え、デザインされた特別仕立てのモデルなのです。
Ferrari 288GTO
参加車両の中で、時価総額では最も高額なのでは?と噂されていたのがFerrari 288GTO。
日本に正規輸入されたのは1台とされており、国内では滅多にお目にかかれないモデルの1つです。
こちらは、F40の前身と位置付けられており、総生産台数は272台に留まる希少価値の高いモデル。
オークションに出品されると当たり前に億越えの金額を叩き出す288GTOですが、状態の良いものであれば時価3億円を超える事もあるようです。
Mercedes Benz 300SL(M119)
一見、何の変哲も無いメルセデスベンツ300SL。
とはいっても、300SLというだけでも十分希少価値が高い個体の一つですが、よく見るとAMGバッジが貼られています。
この300SL AMGは、近年のR129 SL60など、AMG車種に搭載されているM119 6リッターV8エンジンを搭載した、世界に11台だけ存在するスペシャルカスタマイズされたうちの1台!
クラシックカーのボディに比較的年代の新しいエンジンを搭載した、ハイテクカスタムとも呼ばれるカスタマイズで、発売当時は大きな注目を集めました。
ちなみに、オークションではフルオリジナルの300SLが約2億5000万円程するのに対し、この300SL AMGは約1億1000万円程と逆に割安だったりします。
まとめ
今回は、Gumball3000 London to Tokyoの様子をお伝えしました。
世界的なセレブと聞くと、ものすごくギラついたイメージを思い浮かべていたのですが、意外に若い参加者が多かったように思えます。
それは、5,000kmという行程も大変ですが、行く先々で盛大なパーティーを開催するそうで、体力的にも若い参加者が多いようです。
しかし、もちろん数あるラリーを走り抜いた経験豊富な年配のドライバーの姿もあり、スケールの大きさを体感することができました。
2019年は6月8〜14日に開催が予定されており、ギリシャ ミコノス島からスペイン イビザ島へのヨーロッパを舞台にしたラリーになります!
公式HP:https://www.gumball3000.com/
次のページではGumball3000参加車両の一部をご紹介!