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夏場になると、気になるのが車内の温度上昇です。特にダッシュボードは直射日光に晒されやすく、何も対策をしていないと熱が溜まってしまい、最悪の場合はひび割れてしまいます。それを防ぐためには、直射日光に晒さないなど、紫外線をカットする対策が必要です。今回は、そんなダッシュボードのひび割れを防ぐ方法について、見ていきましょう。

ベントレー・コンチネンタルGTC 内装 出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Bentley_Continental_GTC_011.JPG#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Bentley_Continental_GTC_011.JPG
なぜダッシュボードが割れるのか

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Dash_Firewall.jpg#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Dash_Firewall.jpg
ダッシュボードは、太陽光の当たりやすい位置にあるだけでなく、高温になったりエアコンの風で冷やされたりなど、常に過酷な環境に晒されています。
そんなダッシュボードに使われている素材は、熱を帯びやすい樹脂。
樹脂は太陽光に当たると熱で油分が抜けるばかりか、紫外線と反応して硬化する性質があるので、何も対策をしていないとパキッとひび割れてしまう確率も高くなってしまいます。
また仮にひび割れなかったとしても、反ったり浮きが出たりすることもあるので、綺麗に保つには対策をする必要があるのです。
ダッシュボードのひび割れ対策

デイズの内装 / © 著作権 2019 日産自動車株式会社
ダッシュボードのひび割れを防ぐには、以下の対策が効果的です。
- 紫外線をカットし、高温になるのを防ぐ
- 保護剤を塗る
- 駐車する場所や向きを工夫する
最近の車は紫外線カットガラスを採用しているので、以前よりもダッシュボードが劣化する可能性は下がった……と思われがちですが、実は時間が経つにつれて、ガラスのUVカット効果は薄れていきます。
また、紫外線は完全にカットできるものではないので、やはり対策をせずに放っておくと、いつかは劣化してしまうのです。
紫外線をカットし、高温になるのを防ぐ
先述した通り、ダッシュボードは紫外線に晒されることによって硬化します。
しかも、ダッシュボードに使われている樹脂は、加熱と冷却を繰り返すことによっても劣化するので、可能な限り直射日光を避け、温度上昇と紫外線の影響を軽減する必要があるのです。
そこで、役に立つのが『サンシェード』。
サンシェードを使うことで、紫外線の影響と温度上昇を最小限に抑えられるので、ダッシュボードの劣化を遅らせることが可能となります。
保護剤を塗る

出典:ナポレックス公式サイト / http://www.napolex.co.jp/products/A/A-3.html
ダッシュボードの劣化の一因となっている紫外線をカットする方法の、もうひとつは保護剤。
表面に紫外線をカットするための保護被膜をコーティングすることでも、ダッシュボードの劣化を遅らせることが可能です。
そこで、オススメなのが『アーマーオール』。
これは車の艶出しに使われる一種の保護剤であり、主にタイヤやダッシュボードのような樹脂製パーツに使われます。
このアーマーオールには紫外線による日焼けや色あせを防ぐ効果があるので、ダッシュボードに塗ると保護皮膜ができて紫外線をカット。
劣化を防いでくれるのです。
また、アーマーオールを塗った見た目が嫌だという方もいるかと思いますが、最近はギトギトせずに自然な風合いのものも多くあるので、「サンシェードは高い!」という場合はこちらを使用してみてはいかがでしょうか。
ただし、アーマーオールは塗ると艶が出るので、日差しが強い日はダッシュボードからの照り返しが強くなり、運転の支障になってしまいます。
そのため、アーマーオールはなるべく、車を運転しない時に塗るようにしましょう。
駐車する場所や向きを工夫する
ダッシュボードの劣化を防ぐためには、駐車する場所や向きを工夫することも大切です。
青空駐車を避けて屋内に車を停めるようにするだけでも、紫外線の影響を受けずに済むので、ダッシュボードやほかの樹脂部品の劣化対策としてオススメです。
もしどうしても青空駐車をするしかないのであれば、例えばフロント部が北へ向くように車を停めるなど、極力ダッシュボードに太陽光が当たらない向きに駐車してください。
ダッシュボードが割れてしまった場合は?

©MAZDA
もしダッシュボードがひび割れてしまった場合は、どうすればよいのでしょうか。
ダッシュボードも車のパーツの一部であり、代えの部品が用意されているので交換は可能です。
しかしダッシュボードはフロントの内装の大部分を占めており、これを全部剥がすわけですから、工賃は高くなる傾向にあり、費用はおよそ3万~4万円。ものによっては10万円超えの場合も。
またAE86やNAロードスターのような旧車の場合は、ダッシュボード自体が廃盤になっていることが多いので、もし割れてしまったら、純正品以外のものに交換してもらうか、ネットオークションで高額な純正品を入手して工場へ持参するしかありません。
交換費用をあまりかけたくないというのであれば、ダッシュボードカバーを敷くという方法もありますが、あくまで割れた箇所を覆い隠すだけなので、ひび割れた後では根本的な解決にはなりません。
まとめ
ダッシュボードのような樹脂製パーツは熱に弱く、紫外線で劣化してしまう少し困った性質があるので、きちん対策をしておくに越したことはありません。
また夏場になると車内温度はほかの季節の比ではなく、特に黒い車両の場合は何も対策をしていないと、室内温度は60度近くにまで上がってしまうことも!
特にダッシュボードは外気が35度程度で、70度~80度ほどにまで達するので、普段からのひび割れ対策は、怠らないようにしましょう。
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