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もし災害で車が水没した場合、被害レベルによっては修理が可能です。「車が水没したから」と新しい車に乗り換えるのは簡単ではありません。なるべくなら愛車を直して、もう一度乗りたいと思うのは当然です。また、災害で車が水没した場合、保険金もきちんと支払われます。

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災害で車が水没した場合の保険

出典:チューリッヒ保険会社 https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-flooded-car/
災害で車が水没した場合、一般的に修理費用は、車両保険から保険金が支払われます。
車両保険の種類には、「一般型」と「エコノミー型」があり、洪水や高潮、台風、ゲリラ豪雨で車が水没した場合は、そのどちらのプランに入っていても保険金が支払われます。
しかし地震による津波は車両保険の対象外となるので、注意してください。
また、洪水による損害が発生し、車両保険を使った場合は、翌年から1等級下がります。
支払われる金額

出典:写真AC
災害時に車が水没したことで、支払われる保険金は車の損害額から自己負担額(免責金額)を引いた金額です。
ただ、もし車が水害によって全損(損害額と修理費が保険金額を超えること)した場合は、免責金額を引かれることなく保険金の全額が支払われます。
水没した車を復活させるには

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車が水没して保険金が支払われたとしても、新しい車を買うよりは、なるべく今まで乗っていた車に、引き続き乗りたいと思う人も多いと思います。
しかし、水没した愛車に引き続き乗る場合は、修理が必要です。
では、水没車はどの程度の被害であれば、修理ができるのでしょうか。
車の内装が水に浸かった場合は洗浄するだけで済み、エンジンが水に濡れたとしても心配はありません。
エンジン本体は、内部のオイルが外へ漏れ出さないようにできているので、エンジン上部が水に浸かっていないのであれば動作します。
しかしマフラーやエアクリーナーを通って、シリンダー内に水が入った場合は話が別です。
シリンダー内に水が入った状態でエンジンをかけようとすると、ピストンが水とあたってしまい、エンジンが破損してしまいます。
また、エンジンまわりやインパネ、ドアの内側などにある電気系統が水に浸かると、車の修復は不可能です。
つまり、車の半分ほどが水に浸かってしまうと、水没した状態からの復活はできなくなると考えていいでしょう。
水に浸かった車を修理しても、長期使用は難しい

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もし、水に浸かった車を修理できたとしても、車の内装やエンジンが一度水に浸かっているので、エンジンなどの機械類は錆びやすくなっています。
また内装も一度水に浸かっているので、劣化しやすくなっていることが考えられます。
そのため、一度水に浸かった車を修理したとしても、それを長い期間乗り続けることは難しく、乗っているうちに思わぬトラブルにつながることも。
水に浸かった車を修理してもらうときは、どこに不具合があるのか、どれだけの期間乗り続けられるのかなどを、確認しておきましょう。
車の水没を防ぐ方法

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車の水没を防ぐためには、やはり「情報を得ること」と、「危険を察知すること」、「保管場所に気をつけること」が大切です。
天気予報の確認をする

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車が水没する原因の多くが自然災害です。
しかしゲリラ豪雨や台風による洪水であれば、天気予報をこまめに確認し、危険地帯を避けたり外出を控えたりすることで対処が可能。
そのため天気予報をこまめに確認することは、車の水没を防ぐために必要なことのひとつだといえるでしょう。
運転中の場合は減速をする

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車の運転中に豪雨にあった場合は、スピードを落とすようにしてください。
早く豪雨を切り抜けようとしてスピードを上げてしまうと、エンジンルームに水が入りやすくなります。
そのため豪雨に見舞われたときは減速し、車の負担を減らすようにすることが大切です。
車の保管場所を見直す

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水没を避けるためには、車を保管する場所を見直すことも必要です。
水がたまりにくく、地上から少し高い場所に車を保管しておけば、リスクも少なくなります。
また災害時に備えて、車を一時的に保管する、避難場所を見つけておくことも大切です。
まとめ
水没した車に保険金は支払われますが、電気系統が壊れてしまった車を復活させることはできません。
災害は予測不可能なものですが、天気予報を確認したり、走り方を変えたりすることで、車に及ぶ被害を最小限に食いとどめることは可能です。
車の水没を避けられるよう、普段から災害時に備えておきましょう。
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