こんにちは!Motorzのマエダです!峠の魔王シリーズでおなじみ、大阪府堺市にあるロータリーエンジンのスペシャリスト『藤田エンジニアリング』さんにお邪魔してきました。FDオーナー以外も”目からウロコ”な魔王号誕生秘話や、エアコンが良く効くようになる裏技などをご紹介します!!
Text&Photo:Yusuke MAEDA
まずはスペックチェック!!
約550馬力仕様のFDということですが、普段はもっとブーストを抑え、街中でも乗りやすいようにして乗っているそうです。
また、藤田さんは毎日この魔王号で通勤しているので、あくまで自動車として必要な快適装備は完備しており、さらに4型のFDに6型のABSを移植しています。
なぜなら、6型のABSは4輪でキチンとバランスを取ってくれるのに対して、6型以前のFDのABSは前後の制御のみで、まるで別物だからだそうです。
ここに注目!
通常のVマウントから、藤田さんが『オフセットマウント』と呼んでいる独自のマウント方法に変更されています。
これにより、インタークーラーが正面にドーン!とやってくるので、チューニングカーらしくカッコいい見た目になっているのはもちろんですが、
エアコンのコンデンサーも正面にレイアウトされるため、よく冷えるそうです。
「クーリングファンも作動させれば、渋滞時でもバツグンに冷える!」と嬉しそうに話してくれました。
フロントは、軽量化の為にはずしがちなリーンホースメントもきっちりと装着されており、剛性バランスが考えられています。
また、オリジナルのサイドステップも、そのままジャッキアップできるようなギリギリの高さになっているので、整備やサーキットに行った際も便利です。
FDは前後バランスがキモとのことで、リアゲートの軽量化に必須なのがドライカーボン製のリアゲート。
下手にアンダーコートなどを剥がすと、かえって剛性が落ちたりすることがありますが、魔王号はあくまでも街乗り仕様なので、全てそのまま残っています。
それにより、意外にもボディの補強は前後のタワーバー、ピラーバー程度でも550馬力仕様で十分なのだと言うから驚きです。
マフラーはチタン製の『Sonic Ti』をチョイス。
内装は本当にシンプルで、タコメーターにFEEDオリジナルが装着されていましたが、シートとステアリング以外は、ほぼフルノーマル状態。
むしろ、下手にイジっていないこそわかる、程度の良さに感動し、コクピットに座ることで気付いたのが、まるで新車かと思うぐらい綺麗な内装でした。
ショップについても教えてください!
こんにちはFEED今日も休みです
37年前藤田エンジニアリングここから始まりました pic.twitter.com/SDCXY84knm
— 藤田エンジニアリング (@feed_fujita_eng) August 15, 2019
1986年、藤田さんが26歳のタイミングで独立した藤田エンジニアリング。
その歴史についても、少しお話を伺いました。
やはり、藤田エンジニアリングと言えば峠の魔王シリーズに代表されるような、雑誌企画で活躍している印象が強いと思います。
そんな魔王号の誕生秘話について聞いてみると、そもそも魔王号のベースになっている車両は、元々お客さんのユーザーカーだったそう。
クルマを降りるというので、藤田さんが引き取り、通勤車両として使っていたそうです。
カスタムも、毎日乗る中で出てくる不満点や改良点をコツコツとイジっていた程度だったのだとか。
そうすると、たまたま企画の誘いがやってきたので、「コレで出てみるか〜」という程度の気持ちで参加したところ、「勝っちゃった」そうです。
雑誌の企画のおかげで、若い世代にもショップの名前をアピールでき、ショップのメカニックは(社長を除けば)平均年齢25歳くらいの若いメンバーが揃っていることにも驚きました。
特にチーフメカニックと開発ドライバーも務める勝木さんはまだ24歳で、プロドライバーを目指し、今シーズンは86/BRZレースで武者修行中だそう。
そんな夢ある若者も、藤田さんは応援してくれるのです。
まとめ
今では”ロータリー専門”のようなイメージが強い藤田エンジニアリングですが、元々はなんでも扱っていたそうです。
ただ、藤田さんが昔からロータリーが好きだったことから、気づけばFDやFCに囲まれていたのだとか。
若い世代のロータリー乗りも数多く、藤田エンジニアリングにはやってくるそうです。
同じロータリー乗りの仲間であれば、いつでもウェルカム!とのことなので、物怖じせずに一度、遊びに行ってみてはいかがでしょうか!
動画で更に詳しく見てみる!
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