従来品より2倍長持ち!?2輪専用の新型プラグNGK MOTO DXは何が違うの？

2019/04/04

NGKは2輪車専用のスパークプラグ『NGK Moto DX SPARK PLUG』を発表しました。2輪車市場に向けた新設計のスパークプラグは、従来のものとどのように違うのでしょうか。バイクのプラグ交換を考えている方は、必見です。

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NGK(日本特殊陶業株式会社)は、3月22日に2輪車専用スパークプラグの新ブランド『MotoDX』を公開。

4月中旬から発売することを発表しました。

2輪市場を狙ったイリジウムプラグは、2000年に登場した『イリジウムIX』以来、19年ぶりとなる2輪車専用スパークプラグです。

発表が行われた東京モーターサイクルショー2019のNGKブース内では、NGKの松井徹取締役、市販技術サービス部鈴木徹志部長、プロライダーの宮城光氏がMotoDXについて解説。

NGKがMotoDXにかける、強い思いを感じられました。

ここでスパークプラグや高性能イリジウムプラグについて、簡単に解説していきましょう。

スパークプラグ(Spark plug)は『点火プラグ(てんかプラグ)』とも呼ばれ、エンジンの内燃室内で圧縮された混合気に点火する装置です。

エンジンに設けられたプラグホールと呼ばれる穴に、栓をしめるようにスパークプラグを固定させ、プラグ上端のターミナル(端子)と呼ばれる部分にイグニッションコイルを接続することで電圧を確保。

パワーケーブルから得た電圧を利用して、シリンダー内のもうひとつの端にある『火花ギャップ』と呼ばれるところで放電、あるいは発熱します。

ちなみに、火花ギャップを挟む中心・外側電極は、従来はニッケル合金で作られていましたが、近年、さまざまなモデルで標準採用されるようになった『イリジウムプラグ』は、熱伝導性を向上させるために、先端部にレアメタルのイリジウムが用いられるようになりました。

MotoDXは外側電極の断面に、従来の長方形ではなく、Dのような形状の『D-Shape』を採用しています。

ブランド名のDXは、『D-Shape』の頭文字と断面の英語表記、『cross section』のcrossをxに置き換え、並べたものです。

これまでの長方形だと、混合気の流れを阻害してしまう場合があったのですが、D-Shapeはスムーズな火の拡がりを実現し、始動性・加速性・燃費の向上に貢献します。

さらに、絶縁体先端部分の中央電極と絶縁体の間隙となるサーモクリアランスを拡大し、火花リークを防止して優れた着火性能をキープ。

ここでの火花リークとは、火花ギャップとは異なる部位で、火花放電が発生する現象のことを示しています。

中央電極には、4輪向け『イリジウムRXプラグ』に採用されていた、ルテニウム配合中心電極を採用することにより、従来のイリジウムIXより長寿命化を果たしました。

それにより、イリジウムIXでは3,000~5,000kmが交換目安でしたが、MotoDXでは2倍となる8,000~10,000kmを実現しています。

さらに燃費性能はアイドル時の燃費が約2.3%アップしていおり、MotoDXを装着すれば、今までよりも高い経済性が見込めるのです。

MotoDXを250cc2気筒DOHCエンジンの2輪車に搭載した場合、30→80km/h間の到達時間がイリジウムIX搭載時よりも0.2秒短縮し、加速性能のアップも果たしています。

4月中旬発売予定の品番一覧

品番	ネジ径	ネジ長	六角対辺	端子形状	1個箱ストックNo.	希望小売価格
CPR7EDX-9S	10	10	16	ネジ形	96553	¥2,200-
CR7EDX-S	10	19	16	ネジ形	95649	¥2,200-
CR8EDX-S	10	19	16	ネジ形	91582	¥2,200-
CR9EDX-S	10	19	16	ネジ形	91579	¥2,200-
CR8EHDX-9S	10	19(半ネジ)	16	ネジ形	93398	¥2,200-