鮮明で広い視野を確保でき、近年純正で採用されることが多くなったデジタルミラー。そして、あおり運転や交通事故など、万が一の場面を映像で残すことのできるドライブレコーダー。どちらも安全安心なドライブにはぜひ欲しいアイテムです。
そこで今回は、アルパイン デジタルミラー「DMR-M01R」を20万km超えの200系ハイエースに取付け、カメラの映りや使い勝手を検証していきます。
Photo : Takanori ARIMA Text : Shingo MASUDA
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11.1インチの大画面でも専用キットで後付け感なし!
ネット通販を中心に、近年安価なデジタルミラーやミラーモニターが販売されるようになりました。しかし、ミラーに被せるタイプ物がほとんどで、どうしても収まりが悪く後付け感が出てしまいます。
その点、アルパイン デジタルミラー「DMR-M01R」には、車種専用のフィッティングキットを用意。(2021年11月現在の適合車種は20車種)ルームミラーの純正ステーから交換するため、まるで純正かのように後付け感のない収まりの良さは流石です。
サイズ感は純正よりもふた回り程度大きくなりますが、スタイリッシュな逆台形フォルムで質感も高く、インパネ周りの雰囲気をグレードアップしてくれます。
また、11.1インチの大画面、高機能でありながら取付けも簡単。強いて言うなら、リアカメラの配線を前方まで引き回すのに、多少手間が掛かります。しかし、電源と映像が一体となった線1本を通すのみ。
そのほか、常時電源(バッテリー)とアクセサリー電源、GPS、フロントカメラ配線は、全てフロント回りで完結できます。そのため、オーディオやヒューズ回りを取り外した経験のある方なら、問題なくDIYで取り付けることができるはずです。
夜間もハッキリ!広角&高精細な前後カメラ
まず驚かされたのは、フロントカメラ:対角160度/水平137度/垂直73度、リアカメラ:対角135度/水平113度/垂直60度という広い画角。サイズが限られる純正ミラーでは、どうしても死角ができてしまいますが、十分すぎるほど広いエリアを映し出してくれるため安心です。
また、純正ミラーの場合、後部座席に人が乗ると後方の視界が妨げられてしまいますが、リアのカメラはリアガラスに取り付けているため、人や荷物を載せても遮る物の無い良好な視界を確保できます。
さらに、タッチパネルを採用しミラー面を指でスワイプすることで、上下の画角を簡単に変更可能。運転する人の好みによって、もしくはその時に見たいエリアによって、わざわざカメラの角度を調整する必要がありません。
そして、前後のカメラには1.8fという明るいレンズに加え、可視光線領域以上に多くの光を取り込める「STARVIS(スタービス)」と「HDR+防眩機能」を搭載。明暗の差が大きい昼間はもちろん、夜間でも高精細な映像で人影や障害物を映し出してくれます。
ドライブレコーダーに欲しいすべての機能を標準搭載
デジタルミラー「DMR-M01R」の目玉と言えるのが、ドライブレコーダー機能です。近年あおり運転や交通上のトラブル、さらに車両盗難などの防犯目的でも、ドライブレコーダーの需要が高まっています。
デジタルミラー「DMR-M01R」には、「常時録画」「駐車録画」「衝撃録画」「手動録画」という、ドライブレコーダーに求められる機能を標準搭載。オプションを買い足すことなく、基本的な機能を網羅しているのは非常にうれしいポイントです。
また、走行中でも、画面のカメラマークをタッチすることで写真を撮影することができ、決定的な証拠をバッチリ残すこともできます。
うっかり上書きや操作ミスも防げる
そして、エンジンを始動すると自動的に常時録画を開始してくれるため、「ドライブレコーダーの電源を入れ忘れてた!」といったうっかりミスの心配もありません。さらに、衝撃を感知すると、その前後の映像を別ファイルに録画。事故はもちろん、昼夜問わず駐車時のトラブルも上書きされることなく保存してくれるため安心です。
デジタルミラーのディスプレイは、11.1型のフルHD液晶を採用し、くっきり色彩豊かな映像を映し出してくれます。カメラとディスプレイがセパレートされ、ミラーの向きを変えても画角が変わってしまう心配がありません。“万が一”の場面を残すことが求められるからこそ、カメラの向きが変わらないのは重要なポイントです。
経年車を最新のカーエレクトロニクスでリフレッシュ
今回デジタルミラー「DMR-M01R」を取り付けたのは、2006年式、総走行距離20万km超えの1型200系ハイエース。アルパインによると、本来4型以降の200系ハイエースに適合するとのこと。しかし、デジタルミラーの配線カバーの長さやリアカメラカバーの色が筆者のハイエースには合わないものの、そのほかの取付けや作動については全く問題ありませんでした。
また、アルパインの公式サイトから、車種専用のオープニング画像をダウンロードすることができるのも、オーナーとしては嬉しいポイント。クルマ好きの痒いところに手の届く気配りは、さすがアルパインと言ったところではないでしょうか。
先日取り付けたフローティングビックDA DAF11Vとの統一感に加え、最新の車種に搭載されるカーエレクトロニクスが導入できたことで、古いクルマも最新車種のようにリフレッシュ。良好な後方視界と、ドライブレコーダーの安心感もプラスでき、非常に満足度の高い結果となりました。