近頃は、バー型のドアハンドルを採用するクルマが増えています。バー型を採用するメリットはどういった部分にあるのでしょうか。
ドアハンドルの種類紹介
ドアハンドルには、主に「バー型」と「フラップ型」の2種類があります。
一体どのような違いがあるのでしょうか。
バー型
バー型は、棒のような形状となっており、手で握って手前に引っ張るタイプのドアハンドルです。
手で握りやすく、開けやすさを重視した設計となっています。
フラップ型
フラップ型は、鳥の羽根が羽ばたくように上下に動く仕組みとなっており、手の指先を引っ掛けて開閉するタイプのドアハンドルです。
力を必要とせず、ハンドルを引き上げるだけで開けられるため、子どもやお年寄りでも簡単に開け閉めが可能となっています。
なぜバー型が増えているの?
なぜ、バー型のドアハンドルを採用するクルマが増えているのでしょうか。
メリットとデメリットをそれぞれご紹介します。
バー型ドアハンドルのメリット
バー型ドアハンドルのメリットは、指のツメが引っ掛かることがないため、ドアに傷が付きにくい事。
フラップ型の場合、ハンドルの下から手を差し込む形でドアを開け閉めしますが、バー型の場合はそのまま棒状のハンドルを握って引っ張る仕組みとなっているので、指のツメを気にせずドアの開け閉めが可能です。
また、バー型は上からでも下からでもハンドルを握って開け閉めができるので、いちいち手首を返すなどの手間が省けます。
さらに、手袋や軍手をした状態でもハンドルを握れるならばドアの開け閉めができる点も特筆すべきポイントではないでしょうか。
バー型ドアハンドルのデメリット
バー型は、ハンドルの部分が外に張り出すデザインに限定されてしまうため、車種によって変化を付けにくいデメリットがあります。
加えて、上下に引き下ろす仕組みのフラップ型とは異なり、外に張り出しているため走行中の空気抵抗を受けやすいこともデメリットに一つです。
バー型を「タイプ1(ビートル)」から長く採用するVW
大昔から一貫してバー型ドアハンドルを採用しているメーカーが、フォルクスワーゲンです。
フォルクスワーゲンは、第二次世界大戦前の1937年に、ドイツで国産車を生産する国営企業として誕生しました。
そして、1945年の第二次世界大戦終戦と同時に、「タイプ1(通称:ビートル)」の生産を開始。
当時からバー型ドアハンドルを採用し、約80年近く経った今でも、その流れを受け継いでいます。
バー型を採用し続ける理由は、「事故時の人命救助に素早く取り組めるから」。
ハンドルが棒状になっていると、手でしっかり握れるので力を加えやすく、車内に閉じ込められている人を素早く救助できる仕組みとなっているのです。
昨今では自動ブレーキなどの安全技術が発達していますが、フォルクスワーゲンは基本装備から安全を追求しています。
まとめ
バー型ドアハンドルは指のツメでクルマに傷を付けにくく、力を加えて開けやすい点から、多くのクルマに採用されているようです。
今後もバー型の時代が続くのか、それとも新しいドアハンドルが開発されて流行するのか、是非注目してみてくださいね。
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