こんにちは!Motorzの徳本です!1995年から2018年までトヨタから小型タクシー専用車として販売されていた、『コンフォート』には、かつて期間限定で受注生産されたコンプリートカーが存在しています。その名は『コンフォート GT-Z』。教習車をベースにスーパーチャージャーを装備したこの車は、今では幻のコンプリートカーとなっています。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%88#%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%88GT-Z%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC

コンフォートGT-Zとは

出典:トヨタ GAZOO https://gazoo.com/ilovecars/introduce/181209.html

日本国内に住んでいる方であれば、一度は目にしたことがあるであろう車、「トヨタ コンフォート」。

このコンフォートは主にタクシーや教習車として使用されており、多くの人々から「はたらくくるま」として認識されています。

そんな速さとは無縁のコンフォートに、トヨタテクノクラフトの手でスポーティーなチューニングが施されたコンプリートカー、「コンフォートGT-Z」が存在したことを知っていますか?

出典:トヨタ GAZOO https://gazoo.com/ilovecars/introduce/181209.html

教習車用コンフォート(SXS13Y)をベースとし、内部の3S-FE型エンジンには小倉クラッチ製のスーパーチャージャー(TX07)が組み合わされて、最大出力160ps/6,100rpm、最大トルク22.5kg・m/3,300rpmを発揮。

足回りには減衰力4段階調整式のTRDスポーツサスペンションと強化ブレーキ、RSワタナベ製ホイールが装着され、外装にはフロントエアロバンパー、FRP製リアスポイラー、専用マフラーを装備。

スポーティーな走りに対応できるよう、オプション装備にTRD製バケットシートと大森計器製の3連メーター、TRD製強化クラッチなどが用意されていました。

出典:トヨタ GAZOO https://gazoo.com/ilovecars/introduce/181209.html


出典:トヨタ GAZOO https://gazoo.com/ilovecars/introduce/181209.html

また、本来コンフォートの全グレードに施されているクローム処理は廃されて、トランク左側に「GT-Z」と赤く輝くエンブレムを装着。

速さを求めて進化した、1980年代スポーツセダンを思わせるスタイルを確立させました。

事実、サーキット走行では最高速度204km/hを記録しており、2003年の東京オートサロンではチューニングカー部門で最優秀賞を受賞。

外見上は地味な商用車でありながらも、中身はチューニングカーというギャップが特徴的で、まさに「羊の皮を被った狼」といえるでしょう。

コンフォートGT-Z基本スペック

出典:トヨタ GAZOO https://gazoo.com/ilovecars/introduce/181209.html

車名:トヨタコンフォート

ベース車両型式:TA・SXS13Y-BEMDK

全長:4,590mm
全幅:1,690mm
全高:1,480mm

ホイールベース:2,680mm

エンジン:3S-FE(2000EFI)+TX07 スーパーチャージャー

種類:水冷直列 4 気筒縦置 DOHC

使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

燃料供給装置:EFI( 電子制御式燃料噴射装置 )

総排気量:1998cc

燃料消費率:11.9mm/L
駆動方式:後輪駆動(FR)

最高出力:160ps/6100rpm

最大トルク:22.5kg・m/3300rpm

乗車定員:5名

現在、コンフォートGT-Zに乗るには?

出典:トヨタ GAZOO https://gazoo.com/ilovecars/introduce/181209.html

コンフォートGT-Zは、2003年7月から2004年2月までの期間限定で、試作品を含めて60台のみ受注生産されたコンプリートカーです。

この非常に少ない生産台数は、スポーティーな走りとは無縁の商用車をベースにしたことから、需要はあまり高くないと判断されたことによるもの。

その希少さから現在では幻のタクシーとして扱われており、2017年時点で全56台現存していますが、出荷時の状態を保った個体を入手することはほぼ不可能です。

しかし内装・外装に若干の手が加えられた個体であれば、巡り会うことも可能なので、コンフォートGT-Zに乗りたい人は中古車市場で根気強く探してみてくださいね。

まとめ

教習車やタクシーなどの商用車として使われることを想定したコンフォートが、カスタマイズによってバリバリのチューニングカーへと変貌を遂げ、サーキットで驚異的な速さを記録したコンフォートGT-Z。

このクルマを見ていると、商用車として開発された車でも、チューニング次第では速くなれるという、「可能性」のようなものを感じ取ることができます。

編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?

配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!