クルマのエアコンは、今やなくてはならない必需品。そこで、クーラーやヒーターが使えなくなってしまった場合のトラブルシューティングやその修理費用などをまとめてみました。そもそもクルマのエアコンがどのような仕組みで動作しているのか、知っていますか!?

掲載日:2019/05/26

photo by Motor Verso

 

クーラーとヒーターでは仕組みは大違い!

単に”エアコン”と呼んでも、空気を冷やすのと温めるのでは、実は全く仕組みが異なることはご存知でしたか?

冷房の場合、その仕組みは家庭用のエアコンと同様で、冷媒(エアコンガス)と呼ばれる気体を圧縮することで液体化させ、液体となった冷媒が再び気体へと戻ろうと蒸発する際の気化熱冷却を利用して、冷やされた空気を車内へと送り込んでいます。

暖房に関しては、クルマの場合はエンジンという熱を発生させるパーツを搭載しているので、エンジンによって加熱された冷却水をヒーターコアと呼ばれる蓄熱器へ引き込み、その熱を利用して温風を送り込んでいるのです。

それでは、冷房と暖房に分けて、その故障の原因について解説していきます。

冷房が効かない場合

冷房が効かなくなる理由として最も多いのが、エアコンガスが不足していることです。

基本的にエアコンガスは循環をしているので、理論的には減ることはないのですが、接合部分のわずかな隙間から漏れ出したり、配管部分の経年劣化などと共に少しずつ効かなくなってしまいます。

しかし、よほど大きな穴が開いたりはしていなければ、エアコンガスを再補充すれば、再び快適なドライブを楽しめるはず!

ちなみにエアコンガスの補充は専用工具が必要だったり、危険の伴う作業なので、あまりDIYでの作業はオススメしません。

他にも、エアコンガスを圧縮するためのコンプレッサー(圧縮装置)の故障も原因として考えられます。

コンプレッサーはエンジンの動力を間接的に利用して動く装置のため、滅多に壊れることはありませんが、万が一故障してしまうと交換が必要で、それなりの重整備となってしまいます。

 

暖房が効かない場合

photo by Ed Dunens

前述の通り、クルマの暖房はエンジンの排熱を利用しているため、冷却水が不足していると温風が出ません。

そもそも冷却水不足となるとエンジンがオーバーヒートしてしまう恐れがあるので、もし車内の温まり方が悪いと感じたら、大ごとになる前にまずは冷却水不足を疑い、点検しましょう。

また、水温の調整を司る『サーモスタット』というパーツも、暖房の効きに関係しています。

サーモスタットは始動直後の冷えた状態のエンジンを温める為に、冷却水をラジエーターに送り込まないように制御する弁のこと。

エンジンがある程度の温度に達すると、ラジエーターへの送り込みを開始し、走行風で冷却水を冷やして、エンジンへと循環させてエンジンの水温を安定させる役目があります。

しかし、サーモスタットが故障して開きっぱなしになってしまうと水温が低下して、暖房の効きが悪くなってしまうのです。

 

エアコンの修理費用

エアコンの故障は、すぐにでも直したい重要機能。

しかし、なかなか自分で直すには難しい部分だったりします。

そのため、調子が悪くなったら無理せず、ディーラーや整備工場へ持ち込むことがオススメ!

ちなみに一般的なエアコンの修理費用は以下になります。

エアコンガス補充:約3000〜5000円

エアコンガス漏れ:約2〜3万円

コンプレッサー不良:5万円〜

送風機の故障:2〜3万円

サーモスタット故障:約1万円

 

まとめ

photo by Motor Verso

今回は、エアコンのトラブルについてかかる費用をまとめてみました。

また、エアコンを使って外気を取り入れていると、臭いが気になる事はありませんか?

花粉の時期にはくしゃみの原因になるため、エアコンを使わない!という方もいるかもしれません。

そんな方にはエアコンフィルターの交換がオススメ。

抗菌タイプや活性炭入りのモノに交換することで、一気に快適になること間違いなし!

こちらも合わせて検討してみてくださいね。

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