音の速さは、秒速340m(340m/s)と言われています。分速では20.4km、時速にすると1,224km/hです。時速300kmで走る車があったとして、実にその約4倍。私たちが日常的に乗っている車では、その速さで走ることは不可能ですが、最高速アタック専用に開発されたちょっと特別な車両では、この音速を超えた1台が存在します。

掲載日:2019/10/18

スラストSSC

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/スラストSSC

まず最初に紹介するのはスラストSSCで、1997年に自動車の最高速度で世界記録を打ち出したイギリスのマシンです。

また、世界記録だけではなく、世界で初めて音速を超えたことでも有名な1台。

1997年スラストSSCは、1149.30 km/hを記録。その後、1227km/hというをレコードします。

これは、1983年にスラスト2によって記録された1019.47 km/hを大幅に上回る結果です。

スラストSSCには、ターボファンエンジンが2基搭載されていました。

このターボファンエンジンはロールスロイス スペイMk.202というもので、元々は戦闘機のために作られたものです。

また、スラスト2にはエンジンが1基しか搭載されていなかったので、その点がスラストSSCとの大きな違いでした。

ちなみに、スラストSSCが樹立した世界最高速度記録は、いまだに破られていません。

Bloodhound SSC

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ブラッドハウンドSSC

20年以上記録を保持し続けるスラストSSCですが、その記録を打ち破るだろうと注目されているのが、Bloodhound SSCです。

名前から想像がつくように、このマシンもイギリス製。

ジェットエンジンとハイブリッドエンジンの2種類のエンジンを搭載しています。

それ以外に、燃料ポンプを動かすためだけにジャガー製のV8レシプロエンジンも搭載しているようです。

このマシンの開発が始まったのは2008年。

そこから11年以上経ちますが、資金調達の問題などで開発が遅れていたとのこと。

一時はプロジェクトの中止にまで追い込まれかけましたが、昨年末に資金調達のめどが立ったようです。

公式ホームページでは、今年10月に高速度域でのテストプログラムを行うとアナウンスされているので、世界記録更新はすぐそこにまで来ているのかもしれません。

なお、現在名称がBloodhound SSCからLSRへと変更されています。

まとめ

資金調達や開発で紆余曲折ありながらも、世界最高速の樹立のためだけに開発されたマシンたちは、実に魅力的です。

1227km/hという世界記録が更新された際には、テレビやYouTubeでその勇姿を目に焼き付けましょう。

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