「シフトインジケーター」を知っていますか?運転席に座ってメーターを一通り見渡すと、速度計の中央に、「D」、「P」、「R」などと表示されていることが多々あります。この表示は、実は運転中のドライバーに影響を大きく与えるもので、特にAT車ではひとつひとつの表示の役割を理解していないと、大事故につながる恐れも出てきます。今回は、そんなAT車向け「シフトインジケーター」の読み方を、ご紹介します。

シフトレバー

出典:http://newsroom.toyota.co.jp/jp/toyota

 

シフトインジケーターとは

出典:https://www.nissan.co.jp/OPTIONAL-PARTS/SMARTPHONE_OM/NOTE_1510/VEHICLE/e12-jpn-120510-39e0c81e-527c-4935-98d1-f4af77d545ee_1_ja.html

シフトインジケーターは、クルマのエンジンを始動させてONの状態へ切り替えた際に表示される、シフトレバーのセット位置を表示する機能です。

メーカーによっては取扱説明書に「ポジションインジケーター」などと表記されている場合もありますが、基本的には同じもの。

ドライバーがクルマを運転する際に、発進できる状態にあるか、あるいは停車している状態なのかを一目でチェックできる、大切かつ重要な機能です。

インジケーターの種類をご紹介

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シフトインジケーターには、どのような種類があるのでしょうか。

種類別にご紹介しましょう。知っておくと、安全運転につながります。

運転の基本!走行中に表示される「Dレンジ」

まずは「Dレンジ」は、クルマを発進させる、あるいは走行させるタイミングでシフトレバーを「D」の位置に設定すると、液晶画面の場合はDのアルファベットが表示され、ランプの場合はDを示す場所のランプが点滅します。

これは、英単語「Drive」の頭文字のDをとって「Dレンジ」とされており、クルマの発進や走行時に、使用する機能です。

駐停車時に要チェック「Pレンジ」

「Pレンジ」は、駐停車時にシフトレバーを「P」の位置に設定すると表示・点滅するものです。

英単語「Parking」の頭文字のPをとり、「Pレンジ」となっており、Pレンジに入っていないと、エンジンの停止ができない仕組みとなっています。

ちなみに、Pレンジはマニュアルトランスミッション車には存在しない仕組みです。

バック駐車で必ず確認しておきたい「Rレンジ」

「Rレンジ」は、駐停車時にシフトレバーを「R」の位置に設定すると表示・点滅されます。

英単語「Reverse」の頭文字Rをとって、「Rレンジ」とされており、Rレンジに設定すると、アクセルを踏んだ際にクルマが後ろに後退します。

緊急事態で役に立つ「Nレンジ」

「Nレンジ」は、ニュートラルの「N」から名付けられた機能です。

DレンジやRレンジとは異なり、駆動系とエンジンの機能を切り離す役割を担っているのですが、実は緊急事態の際に役立つ仕組みとなっています。

クルマが故障してしまって動かないなどレッカーなどで移動させる必要がある場合に、駆動系とエンジンを切り離してくれるので、安全に移動ができるようになります。

万が一、故障で自走ができなくなった場合は、Nレンジに設定しておけば、安全かつ安心して危険を回避できるのです。

珍しいインジケーターの種類も

出典:https://www.nissan.co.jp/OPTIONAL-PARTS/NAVIOM/SERENA_SPECIAL/E-POWER/1809/index.html?hc27j-3a45336e-a047-4adf-bbb7-78efa2d04b19

インジケーターには、基本的な機能以外にもメーカーや車種によって異なる種類が存在します。

珍しいインジケーターの一例を紹介しましょう。

「バック」と勘違い?「Bレンジ」

トヨタ「プリウス」などのハイブリッドカーを始め、多くの車種に採用されている「Bレンジ」。

「B」の意味は「Brake」、つまり減速時に役立つ仕組みです。

山奥などの急な下り坂でエンジンブレーキを活用したいタイミングで使用すると、クルマを下り坂で走らせるときにコントロールが容易になるので、安心して運転することが可能となるのです。

パワーを引き出すため?「Sレンジ」

ホンダのCVT搭載車で多く採用されている「Sレンジ」。

「S」の意味は「Sports」、高速道路や山坂道での登りで、力を発揮します。

Dレンジでエンジンの回転数が足りない場合に活用すると、パンチ力ある加速を得られるようになるのです。

一昔前は多く存在した「Lレンジ」

「Lレンジ」は、英単語「Low」から取った、オートマチックの1速を示す機能です。

一昔前のオートマチック車は、Dレンジのエンジンブレーキがかかりにくいような仕様に仕上がっていました。

そのため、シフトレバーには「2」や「L」など、エンジンブレーキがかかるように変速段数が用意されていたのです。

現在では珍しくなりましたが、昔のオートマチック車には今でも搭載されているので、注目して見ると面白いかもしれません。

まとめ

出典:https://www.flickr.com/photos/brownpau/5843095046/

オートマチック車は、ドライバーの負担を軽減し、疲れをやわらげるメリットがあります。

しかし、シフトレバーの機能ひとつひとつに意味があり、インジケーターを通じて表示されるアルファベットや数字の意味を理解していないと、誤発進などの事故につながりかねません。

シフトインジケーターの読み方や表示をしっかり理解して、ドライバー自ら安全運転につなげていきましょう!

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