2022年9月某日、場所は同年3月に改称されたツインリンクもてぎ改めモビリティリゾートもてぎ。2023年春に発売予定となるHondaの新型クロスオーバーSUV「ZR-V」があると聞きつけMotorz編集部が伺いました!やっとドアを開けて観ることが出来た新型ZR-Vを余すことなくリポートします!
Photo&Text:Motorz編集部(EJ)

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新型ZR-V到着

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取材当日朝7時、モビリティリゾートもてぎ北ゲートにMotorz編集部が到着。

まだZR-Vの姿は無いものの、取材関係者とともに打ち合わせをしつつ、積載車の到着を待ちます。

同じ週末には国際レーシングコースにて国際規格の耐久レースと、中央エントランスをはじめとしたエリアではHonda主催イベント準備も重なることもあり、それなりに車通りもありました。

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午前8時。翌日からのイベントでの展示場所となる中央エントランスに到着。

前回のステップワゴンでも雨の中、筆者が取材をさせて頂きましたが、今回のもてぎも朝方にも限らず滝のような大雨。

プライベートでは海釣りを始めた筆者。行くたびに天候が悪化することから乗り合い船の船長から『時化男』の名誉を与えられてしまいましたが、まさか内陸の地・茂木でも雨に恵まれるとは思ってもおらず。

雨による自身の身体よりも、撮影機材を心配するのは職業柄と言えましょうか。

心配を尻目に新型ZR-V e:HEVを積載したトラックが到着し、今回の獲物が姿を現します。

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展示会としては通算4回目

イベント開催中の様子 / ©︎Motorz

大阪/梅田、東京駅、名古屋駅と続き、もてぎでの展示は通算4回目の展示。

ステップワゴンのようにオートサロンでの大規模な先行展示があったわけでもなく、北米ではHR-V、中国ではZR-Vとして、2022年春に突如として日本での販売が決まった新型SUV。

各地の展示会では既に大きな賑わいを見せており、記事や動画などで多くの情報がインターネット上に流れています。

Enjoy Hondaのイベントの一部として展示するZR-Vを、Motorzは特別にイベント搬入日から取材に入らせて頂きましたので、隅から隅まで徹底的に取材致します!

新型ZR-V e:HEV Zグレード(4WD)

ZR-V e:HEV Zグレード / ©︎Motorz

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2022年8月に各地で先行展示が始まったZR-V。

ガソリンモデルとe:HEVモデルがラインナップ予定で、今回は最もゴージャスなグレードとなるZR-V e:HEV Zグレード(4WD)がお目見え。

日本仕様のフロントグリル / ©︎Motorz

北米/中国仕様と異なり、日本独自仕様となるフロントグリルを配し、取材班の前に姿を現しました。

ZR-V e:HEV Xグレード 純正アクセサリー装着車 / ©︎Motorz

プラットフォームはFL型シビックハッチバックと共通としつつ、サイズ感としてはヴェゼルとCR-Vの中間に位置するZR-V。

日本仕様のコンセプトは「都市型SUV」。最上位となるZグレードはシンプルかつ落ち着きのある仕上がりに。

Xグレードと比較すると、フェンダーアーチモールを始めとしたボディ下部部分の配色が異なり、Xグレードは黒シボ仕上げとなり、Zグレードではボディ同色仕上げとなります。

ブランドアイデンティティを示す上でフロントグリルの大型化が進む昨今、あえて小型化をされたかのようなグリルと、Honda SUVらしいフロントマスクはある意味親しみのあるスタイリングと言えるのでは無いでしょうか。

開かずの扉がようやく開いた

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前述の通り、ZR-Vの先行展示は既に行われてきたものの、ドアを開けたり、乗車することができず、いわゆる「お触り禁止」状態でした。

今回の先行展示では茨城県Honda Cars協力のもと、一般のお客さまでも実際に見て触って乗ってみることができた展示。

Motorz編集部としても貴重な機会だっただけに、しっかりとレビューさせて頂きます。

とりあえず寝てみる

ZR-V e:HEV後部座席を倒したラゲッジルーム©︎Motorz

取材に際し、勉強不足があってはならないため、様々な媒体で情報収集をしてきた筆者。

その中でも特に気になったのがラゲッジスペースです。

参考までにFLシビックハッチバック内装 / ©︎Motorz

同一のプラットフォームを持つFL型シビックハッチバックでは、e:HEVに関わるユニットを後部座席下に搭載する関係上、ラゲッジスペースに段差が発生していました。

ZR-Vのガソリン車(北米/中国仕様)では、ラゲッジスペースが限りなくフラットになることは確認済みでしたが、e:HEVとなったらシビックハッチバック同様に段差ができてしまうのかが気になり、取材時の一番最初に確認した部分になります。

ZR-V フロア下。センター部分が低くなっており、ほぼ全面がアンダーカバーで覆われている / ©︎Motorz

実際にはZR-Vとシビックハッチバックとではe:HEVのユニット搭載位置が異なり、ZR-Vはボディのフロア下に埋め込まれていることで、広いラゲッジスペースを確保できており、車高の高いクロスオーバーSUVだからこそできるデザイン(設計)であることが伺えます。

 

そんなワケで実際にMotorz 森がフラットにしたラゲッジスペースで寝てみました。

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身長163cm(公称値)の森が寝てみると、足がしっかりと伸ばせていることが分かります。

実際には後頭部がギリギリの際の部分にあるため、森以上の身長がある方にとっては寝る向きを変えたりと少し工夫が必要と言えるところ。

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座ってみると頭部は天井に付かず、SUVならではの広い室内空間であることが分かります。

特筆すべきはドライビングポジション

ZR-V コクピット周り / ©︎Motorz

シート位置を下げた状態 / ©︎Motorz

シート位置を上げた状態 / ©︎Motorz

ラゲッジスペースに続いて気になるポイントとなるドライビングポジション。

ZR-V開発チームが謳い文句として挙げている「セダンライク」が実際にそうなのか?というところ。

今回の取材のために、予めFL4型シビックハッチバック e:HEVを試乗しており、イベント会場ではこっそりと新型FL5型シビックタイプRのコクピットにも座って確認をしましたが、着座位置と姿勢は「ほぼ同じ」であることが分かりました。

※実際に数値を測っていないので「ほぼ同じ」と表現しておりますが、座った感覚では「全く同じ」です。

ミニバンや他のSUVとは異なり、膝をあまり曲げずにとる運転姿勢はセダンライクそのもので、スポーツカーにも近いものを感じました。

サイドシルも低く、乗降性も配慮されていることがポイントです。

取材で見えた内装の良さ

ZR-V 前席©︎Motorz

ZR-V 後席©︎Motorz

Zグレードのシートや内装には、Hondaお得意のプライムスムース(レザー調生地)がふんだんに採用されており、樹脂部分を探すに苦労するほど。

上質感の中にスポーティさを演出する赤ステッチもポイントです。

ZR-V 室内照明 / ©︎Motorz

バックドア照明 / ©︎Motorz

室内用の天井照明というと、このクラスのクロスオーバーSUVではフロントのセンターに1つ、前席と後席の間に1つの計2つが主流といえる中、ZR-Vでは後席LEDスポットランプを配置し、ラゲッジルーム、バックドアにも同様にスポットランプが装備。

筆者としてはドライビングポジションに次ぐZR-Vのお気に入りポイント。

ラグジュアリーさと実用性を兼ね備え、「一張羅コンセプト」、そして今までに無い「ないものをつくれ」というHonda哲学が細部にも見てとれ、開発陣のZR-Vに対する温度感の高さを感じられました。

今後の予定は?

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2022年8月からの大阪/梅田・東京駅・名古屋駅の特別先行展示を皮切りに、9月からは茨城県のHonda Carsをはじめ、全国のHonda Cars、大規模商業施設にて展示会が行われます。

2022年9月8日から先行予約が開始となり、年を跨いで2023年春に販売開始予定。(当初は2022年秋の販売開始予定でしたが、9月2日に2023年春への販売延期が決まっています)

まとめ

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新型ZR-Vの特別先行展示会のリポート、いかがでしたか?

今回の展示会は茨城県Honda Cars協力のもと、搬入日の大雨以外は万全の態勢で取材させて頂きました。

先行予約から販売開始まで半年以上期間が空いてしまうZR-Vですが、実際にイベント会場では「購入予定です」「実物を見て買うのを決めました」という来場者の声も。

もちろん発売日が近づけは予約数も増え、納車も遅くなる方向になるため、購入検討中の方はお早めにご決断を!

発売の続報はこちら↓

茨城県Honda Cars:https://hondacars.jp/ibaraki/