1997年、ゲーム史を変える伝説的タイトルが発売されました。「リアル・ドライビング・シミュレーター」を名乗り、徹底的にリアルを追求したレースゲーム『グランツーリスモ』です。ゲーム的なデフォルメを敢えて行わず、クルマ本来の魅力、格好よさを表現しようとしたこのタイトルは、瞬く間に世界中の人々を虜にしていきました。今回はゲームの枠にとどまらず、クルマ業界にとっても非常に大きな存在へと成長した「GT」20年の進化を辿っていきたいと思います。
グランツーリスモ
発売日 1997年12月23日
対応機種 PlayStation
登場車種 100車種146グレード
全世界出荷本数 1085万本
パッケージの車種 トヨタ・スープラ 日産・スカイラインGT-R
1997年にデビューを飾ったグランツーリスモの記念すべき第1作目です。
当時のレースゲームとしては例を見ない”リアルな挙動”を物理エンジンにより再現し「ドライビング・シミュレーター」という新たなゲームジャンルを生み出しました。
サーキットを走る人しか知らなかったオーバーステアやアンダーステアといった現象を、すべてのプレイヤーが自宅で体験出来る様になったことは、かなり革命的で、多くの人々に衝撃を与えた作品となりました。
また、PlayStationの限界に挑んだグラフィックも当時としては群を抜いており、ボディへの写り込みを表現した環境マッピングや、リプレイでのリアルなカメラワークなど、クルマをカッコよく見せることへの拘りが徹底的に追求されていました。
グランツーリスモ2
発売日 1999年12月11日
対応機種 PlayStation
登場車種 500車種600グレード
全世界出荷本数 937万本
パッケージの車種 ホンダ・S2000
初代GTの2年後に発売されたシリーズ第2作目です。
収録車種は前作の5倍程に増え、わずか4社のみ収録されていた海外メーカーもBMWやメルセデス・ベンツ、アルファロメオなどを加え28社へと拡大。大幅なボリュームアップを果たしています。
また収録コースも29に増え、初の実在サーキットとして「ラグナ・セカ・レースウェイ」が追加されたほか、パイクスピーク・ヒルクライムをモチーフにしたコースなど、ダートトラックも新たに加わりました。
圧倒的なゲームボリュームにより当時「PlayStationの限界」とも言われ、これに対応するため「アーケード・モード」と「グランツーリスモ・モード」が別々のCDに2枚組で収録される事になったのです。
次のページからは、いよいよPlayStation 2に!
グラフィックが、尋常ではないほど進化します!