静岡県富士宮市に本社を置くチューニングパーツメーカー『HKS』。国内を代表するメーカーである同社の名は、チューニングカー好きでなくとも聞いたことがあるのではないでしょうか。今回Motorz編集部は、そんなHKSの本社にお邪魔する事に!商品戦略室の近藤 剛生さんに話を伺いながら、施設を案内して頂きました。

 

HKS本社、4号棟とデモカーのR34GT-R / ©️Motorz

 

約4万坪!?スケールが違いすぎるHKSの本社とは?

 

左が2号棟、道を挟んだ向かい(木々の右側)が1号棟です。こちらから見えている建物群がすっぽり収まる敷地が、その更に奥へ続いていました / ©️Motorz

 

富士山の麓、静岡県富士宮市に本社を置くHKSは、1974年に業界初となるターボキットを発表し、常にこの業界を牽引し続けるリーディングカンパニーとして多くの人に親しまれているメーカーです。

本社工場には1~7号棟までの建物が建ち並んでおり、各棟が重要な役割を果たしています。

 

 

切削関連はここでやってます。

 

画像提供:HKS

 

カムシャフトなどの削りモノ作業が行われているのが、1号棟です。

そして道を挟んで1号棟の向かいにある2号棟の役割は物流倉庫となっていて、取材当日も多くの大型トラックが出入りしていました。

そのため、2号棟と1号棟は正面入り口から1番近い立地となっているようです。

 

HKSの開発拠点がココ!

 

画像提供:HKS

 

1号棟と同じ並びの対面にある3号棟では、サスペンションやマフラー以外の開発部門が集約されています。

加えて、タイムアタック系のマシンやレーシングマシンのメンテナンスを行うレーシング部門もこちらにあり、HKSがJGTC(全日本GT選手権)に参戦していた頃などは、この3号棟にレース車両がよく出入りしていたと近藤さんは当時を振り返りました。

 

サスペンションはこっち!

 

画像提供:HKS

 

では、サスペンションとマフラーはどこで作られているの?と気になる所ですが、サスペンション関連は4号棟に集約されているそうで、開発だけではなく実際にバネを巻いたりなどの工程もこちらで行なわれています。

また、2階部分は営業や総務管理関係のオフィスになっているとのことで、同社のエントランスもこの4号棟にありました。

 

マフラーの開発拠点は別の場所

 

画像提供:HKS

 

マフラーの開発拠点は実は本社にはなく富士宮工場が主となっているそうで、同じ市内に元々あった旧本社が『富士宮工場』として、未だに現役で稼働しています。

そんな富士宮工場ではマフラー開発の他に、天然ガス関連事業の開発も!!

本社工場の5号棟では、そんな天然ガス関連の『バイフューエル(ガソリンと天然ガスのハイブリッドエンジン)』化した日産 NV200の組込作業が行われているそう。

そして6号棟では天然ガス系のエンジンの組み付けを、そして最近出来たばかりの7号棟はまだドンガラ状態で、今後エンジンのベンチテストなど計測系を集約した建物になる予定との事でした。

 

旧本社こと富士宮工場の様子 / 画像提供:HKS

 

さらに、これらの施設がすっぽりハマってしまうほどの敷地が工場群の眼下に広がっています。

そちらのスペースには、マフラーの音量テストを行う走行路などが完備されており、敷地内を出ることなく製品テストが可能となっているのです。

 

こちらがマフラーの音量テストを行う加速騒音試験路 / 画像提供:HKS

 

モータースポーツとHKS

 

画像提供:HKS

 

皆さんの中でも、HKSと言えばモータースポーツのイメージが強いかと思います。

実際に取材へ伺った筆者もそんな1人でした。

そしてイメージ通り近年ではD1GPやJGTC、JTCCといったツーリングカーレースやドラッグレース、さらには全日本F3選手権など、これまでに様々なモータースポーツにチャレンジしてきました。

そんな同社が力を入れているのは、実は自動車レースだけではありません。

マリンジェットのレースにも参戦しており、2012年には日本ジェットスポーツ協会主催の『JET SPORT全日本選手権』で、シリーズチャンピオンを手にした事も!

更には航空機用のエンジンも開発しており、その枠は地上だけに留まりません。

このような様々なフィールドのモータースポーツからフィードバックを得て、HKSの製品は生まれているのです。

 

画像提供:HKS

 

理論上、ターボは効率が良い

 

HKSさんのデモカーのR34GT-R / ©️Motorz

 

エンジンの排気ガスを利用して、パワーアップさせるので無駄がない。というのはターボの仕組みを理解している方なら分かることだと思います。

もっとも、ターボを付けることでアクセルを踏みたくなってしまって、燃費としては悪くなってしまいがちであることも、ご存知なのではないでしょうか(笑)。

しかしながら、自分たちの手で、世界一のレーシングエンジンを生み出すことを目的に誕生したHKSでは、1974年に業界初となるターボキットを発売させて以来、様々な名タービンを生んできました。

ちなみに、今回見せて頂いたデモカーのR34GT-Rには、同社のGTⅢタービンを装着。

その他にも2.8リッター化されたりVカムなどのチューニングが施され、約650馬力を発生するそうです。

 

同社のGTⅢタービン / ©️Motorz

 

まとめ

今回、我々を案内してくださった同社の近藤さん / ©️Motorz

 

今回、ものすごく楽しみにしていたHKSさんへお邪魔して、近藤さんに本社工場やデモカーを紹介して頂きました。

最後にHKSってどんな会社ですか?と尋ねてみると、やはり社内にはクルマ好きが多いそうで、「毎年4月になって新入社員が入ると、駐車場にはスポーツカーが増えるんですよ。」と、近藤さんは嬉しそうに話してくれました。

クルマ好きの若者が減っている!と叫ばれる世の中ですが、日本のカスタム業界を引っ張るHKSには、コアなクルマ好きの若者が集っているようです。

 

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