スーパーGTに参戦しているのは個人ではなく「チーム」。実際レースの現場ではドライバーを含めどれくらいの人たちが関わっているのか。皆さんの目に見えている人々から、実際チームに所属していないと分からないようなところで活躍している人々まで、どれくらいの人が関わっているのでしょうか?
今回はそんなスーパーGTに関わるレーシングチームについて紹介します。
レーシングチームとは
レーシングチームは都市部や主要サーキット近辺に拠点やガレージを持ち、レースに向けてのマシンメンテナンスやチームミーティング、スポンサー営業や宣伝、グッズ販売など多岐にわたります。
レーシングドライバーのようにファンの皆様と接する機会が多い人もいれば、レース中も見えないところでチームの縁の下の力持ちとして活躍する人もいます。
レースで「勝つために」チームで運営しているのですが、一体1チームあたりどれくらいの人々がスーパーGTの現場で活躍しているのでしょうか??
チームの顔
チームオーナー
チームを運営する上で、資金が必要になります。
最も多く出資している人や発起人である人がチームオーナーです。
レース中は直接的な関わりはあまりありませんが、チームのピットやホスピタリティスペースにいます。
会社で言うところの会長にあたる人です。
チーム代表
チームを運営する上で、レースの現場責任者やチームの顔として動くのがチーム代表です。
レース中は監督とオーナーの橋渡し役や、ファンの皆様とも直接話すことが多い立場の人です。
会社で言うところの社長にあたる人です。
レースの勝敗に直接関わる人
チーム監督
レース中の最高指揮官であり、レースで勝つためにあらゆる判断を下すのがチーム監督です。
ドライバーやエンジニア、メカニック全てに対しての指揮権限を持ち、レース中は常にピットレーンサイドでレースの行方を追っています。
元レーシングドライバーが監督になることが多く、ドライバーの次にスポットライトを浴びる存在です。
レーシングドライバー
言わずもがな、レースと言えばレーシングドライバー。
レギュラーシーズンのレース(鈴鹿1000km除く)ですとスーパーGTでは2名のドライバーが交代して走ります。
レース中最も注目を浴びる存在であり、最も重要な役割を与えられているポジションです。
チーフエンジニア
ドライバーと密にコミュニケーションを取り、車両の状態やセッティングの方向性、マシンを速く走らせるために最善を尽くし、ドライバーやメカニックと連携を取るのがチーフエンジニアです。
各チーム必ず1名はチーフエンジニアがいます。
後述のデータエンジニアと共にロガーデータ(スロットル開度やブレーキ踏力などが数値化されたデータ)を見て、作戦を立てていきます。
レースのTV中継などではチーム監督の横に座っているので、確認してみてください。
データエンジニア
マシンから吸い出されるデータなどからマシンの状態や、路面状況などあらゆる情報からマシンセッティングの方向性など確認します。
チームに必ず1名のデータエンジニアがいます。
直接的にレースとも向き合いますが、どちらかというと得られる数値から客観的に改善方法を導き出してチームを勝利に導きます。
メカニック
レースウィークではドライバーと同等に活躍をするのがメカニックです。
レーシングチームの中で最も人数が多く(大体8名)、各々の役割分担もそれぞれです。
チーフメカニックを筆頭に、ジャッキ、タイヤ交換(インパクトレンチ)、タイヤ交換(サポート)、給油、車両誘導の担当があります。
チーフエンジニアから支持を受けてマシンのセッティングを変更したり、マシントラブルを率先して対処したり、レース中はタイヤ交換や給油作業をするなど、直接マシンを触る立場の人たちです。
レースの裏方でサポートする人
トラックドライバー
レース業界の、もう一人のプロドライバー。
レースカーを運搬するという、とても重要な任務を遂行します。
一年間を通じて、北から南までとんでもない距離を移動。また、トラックドライバーとメカニックを兼任している方もいます。
あの、長い車体をパドックに綺麗に並べるテクニックや狭いサーキット道路を難なく走行するテクニックは必見です。
進行マネージャー
レースウィーク中のチームの移動やタイムマネジメント、ホテルの手配、ピット設営等、レース現場の裏方を取り仕切るのが進行マネージャーです。
サーキットでの事務処理や、主催者側とチーム側を繋ぐ役割を担っており、ファンの皆様から目に届かないところで活躍しています。
ドライバーマネージャー
レースウィーク中、ドライバーと行動を共にし、ドライバーの管理をするのがドライバーマネージャーです。
ドライバーに気を配り、ドライバーが力を発揮できるよう努めています。
ホスピタリティ
パドックパス等でピット裏にいらっしゃったことのあるファンの方々ならお会いしたことがあるはずのホスピタリティの方々。
3名ほどのスタッフで動いており、レースウィーク中、チームスタッフやピットに訪れるゲストの方々に飲み物や食事を振舞います。
自動車メーカー
3名程の方々が自分のメーカーのピットを行き来しています。
1つのピットに留まることはありませんが、レースやマシン状況を確認したり、客観的な目線で動向を追っています。
万が一、トラブルがあった場合は原因の究明などを行います。
タイヤメーカー
3名程のタイヤメーカーの方々はマシンに装着されているタイヤの状態を確認します。
メーカーの方々と同じように1つのピットに留まることはありません。
練習走行や予選のタイヤ磨耗状態を見たり、決勝中のピット作業で交換したタイヤの磨耗状況を見たりと、タイヤの性能と品質向上のために動いています。
レースクイーン
チームに華を飾るレースクイーンです。
1チームあたり大体3名ほどでしょうか。
ピットウォークやグリッドウォークの時にはパラソルを持ってドライバーの近くに立って、場の雰囲気を盛り上げます。
また、レースクイーンマネージャーというレースクイーンのタイスケ管理やケアを行う人もいます。
フォトグラファー
Motorzでもお世話になっていますが、レース活動を写真として記録するプロカメラマンです。
暑い日も寒い日も、ピットの中から遠い遠いサーキットの端のコースサイドまでレースによってはレーシングドライバーと同じ耐火服を身にまとい、写真を撮りに走り回っています。
まとめ
いかがだったでしょうか??
数えると1チームあたり総勢約30名という体制となっており、見えないところで多くの人が活躍しているのが分かります。
どの役割の人も必要不可欠な存在であり、勝つために重要な存在です。
ドライバーのみならず、エンジニアやメカニックの方々を応援するのもスーパーGTの醍醐味ではないでしょうか??
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