2017年のインディカー・シリーズ第3戦が、アラバマ州のバーバーモータースポーツパークで開催された。序盤2戦は市街地のストリートコースだったが、今回は今季初のロードコース。さらに決勝途中に雨がぱらつき始めるなど、波乱の展開となった。
ウィル・パワー、今回もレースをリードするも…
激戦となった予選を制したのは名門ペンスキーのウィル・パワー。唯一の1分06秒台をマークし、開幕戦に続いてのポールポジション。今季は速さを見せながらも、不運もあって勝利を手にできていないパワー。
まずは予選で先頭に立ち、決勝につなげた。
翌日の決勝は、上空に分厚い雲が現れ、雨も心配される中でのスタートに。序盤からサイドバイサイドの白熱したバトルが各所で繰り広げられ、パーツ落下によりフルコースコーションになるなど、波乱の展開にもなる。
そんな中、パワーはしっかりレースをリード。力強い走りを見せ、彼の今季初優勝の可能性もかなり高くなり始めていた。
ところが、レース終盤になってタイヤトラブルが発生。想定外のピットストップを強いられることに。これで一気に順位を落としてしまい、優勝争いから脱落してしまった。
名門ペンスキーに新加入のニューガーデンが移籍後初V
これにより、トップに立ったのは同じチーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデン。スコット・ディクソンとの激しいトップ争いを制し、見事優勝。わずか1秒差という接戦だったが、勝利を手にした。
琢磨、粘り強く走り9位フィニッシュ
今回の舞台となったバーバー・モータースポーツパーク。実はテストですでに何度か走っており、佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポーツ)はトップタイムを記録するなど、好調な走りを見せていた。
前回のロングビーチではマシントラブルで無念のリタイアとなってしまったが、好材料が多かっただけにファンの期待も高まった中でセッションが始まった。
ところが、予選日は気温・路面温度ともにテストの時よりも上昇。マシンバランスも変化し、そこからのアジャストも必要に。できる限りのことを行い、予選に臨むが、わずかの差で競り負けQ2進出を果たせず。14番手から追い上げた。
決勝も決して楽なてんかいにならなかった。ブレーキに不調を抱えながらの走行。途中のピットストップなどで少しずつ改善し、さらに琢磨自身も粘り強くトラブルに対処しながら走行。その結果、9位でチェッカーをうけ、しっかりとポイントを獲得した。
まとめ
ここからインディは、恒例の過密スケジュールに突入。第4戦は連戦でフェニックスで開催。今季初のショートオーバルトラックが舞台となる。
そして5月に入ると、いよいよインディ500へのカウントダウンがスタート。恒例のプラクティスセッションなども始まり、ますます目が離せなくなっていく。