メーカー同士の威信をかけた戦いが繰り広げられるGT500クラスに対して、比較的プライベーターが参戦しやすく、各チームが作り上げた自慢のマシンで激戦を繰り広げるGT300クラス。第2戦富士でのポールポジションを決めたのは、開幕戦で優勝を手にしたあのチームでした。

©︎Tomohiro Yoshita

 

公式練習から大接戦!その中で強さを見せたのは…?

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GT500クラスと同じく15分間のタイムアタック方式で開催されたGT300クラスの公式予選Q1。アタック開始直後から次々とトップを入れ替えます。

注目は、やはり初戦からの好調な流れを見せたのがNo.4 グッドスマイル初音ミクAMG。Q1を担当したのは片岡龍也でした。

GT300クラスでQ2に進出できるのは上位14台。Q1,Q2と担当するドライバーを変えなくてはいけないので、どのドライバーでQ1を戦うかも、重要な作戦の1つになります。

今回Q1を制したのはNo.11 GAINNER TANAX AMG GT3 平中克幸。4号車の片岡は2位でのQ2進出でした。

 

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Q2は、Q1トップと2位の大接戦!残り3分の所で1位にいたNo.11平中のタイムをNo.4 谷口信輝が塗り替え、開幕戦の優勝からの流れを崩さず、ポールポジションを獲得!

勝利にイメージが強い、No.4の2人のドライバーですが、谷口は約6年ぶり、片岡にとっては初のポールとなりました。

 

ポールポジションはNo.4 グッドスマイル初音ミク AMG(片岡龍也/谷口信輝)

©ChikaSakikawa

片岡龍也コメント

まず、ポールポジションが取れて嬉しかったですが、Q2走りたかった・・・。

ただ、今日練習走行をスタートした時点では、かなりこの感触はなくて、苦戦が予想されていて、Q1もやばいのではないかと思っていました。

しかし練習走行からエンジニアの河野さんに言いたい事を言って、とりあえず車を色々といじってもらったら、Q1に行ってみたら意外と感触がよくて、Q1も1番が取れるんじゃないかと思ったのですが、平中選手も速くて、2番手でした。
ただ、感触的にQ2も面白いのではないかと思っていたので、見事にポールポジションが取れて非常にうれしいです。

©ChikaSakikawa

谷口信輝コメント

まずは、片岡選手に謝りたいです!すいませんね。僕がQ2に行っちゃって(笑)
本当に今日の練習走行が終わるころには流れ的にはNEWタイヤを片岡選手が履いて、僕は中古しか乗ってなかったので、Q1に僕が行ってクリアして、片岡選手をアタックするというのがセオリーかな?というところだったのですが、練習走行の1位から15位がコンマ5秒というかなり接戦だったので、ほんのワンミスでQ1が通らないという可能性がありました。

その為、確実な片岡選手にQ1に行ってもらう事になりました。その結果、2番手で走ってくれて、車もかなり良いということでした。そしてさらにセッティングも、Q1のフィーリングを元にかなりアジャストして、片岡選手の走行方法も取り入れる形でアタックしたら、いいタイムが出ました。ポールが取れたことは非常にうれしいです。
2011年以来という事なので、ポールポジションインタビューの感じを忘れていましたが、カメラマンさんがたくさんいて、ポールポジションっていいものだな!と思いました。

 

スーパーGTでも若手ドライバーに注目のMotorz!!

No31 TOYOTA PRIUS apr GT 久保凛太郎

©ChikaSakikawa

生年月日:1993年9月18日

出身:日本/東京都

身長:172㎝ 体重:68㎏ 血液型:RH+O

今回の公式予選ではQ1敗退という事で、Q2担当ドライバーの為出走はできませんでしたが、予選結果20位。

スーパーGT参戦2年目となる若手ドライバーで、開幕戦での驚くべきアグレッシブな攻めの走りが印象的な注目の新人です。

 

久保凛太郎コメント

BoP(性能調整)のせいでGT3車両のスピードが速くて太刀打ちできない状況でした。開幕戦の岡山はコースのサイズもあり、まだ戦える状況でしたが、富士の長い直線が厳しい事は岡山の戦いからも読めていました。

決勝は500㎞の長丁場なので、しっかりとレースを組み立ててポイントを取れるように頑張ります!

久保凛太郎公式ブログ

 

No.87 ショップチャンネル ランボルギーニ GT3 佐藤公哉

©ChikaSakikawa

生年月日:1989年10月5日

出身:日本/兵庫県

身長:163㎝ 体重:63㎞ 血液型:RH+AB

今回の公式予選ではQ2を担当。アタック開始からすぐに3’36’351をマークし、勢いを見せるも、マシントラブルの為か約1分を残してピットイン。予選結果は5位となりました。

F1のテストドライバーという驚くべき経歴を持っている数少ない1人でもあり、今後の活躍が注目のドライバーです!

 

佐藤公哉コメント

予選ではQ2を担当したのですが、ペアドライバーの細川選手がQ1を無事に通過してくれて、車のセットもよかったので、そのままの状態で引き継ぎました。

乗った感触もよく、アタック1発目からベストが出せ、その時点で3番手でした。予選自体も6番手、1台ペナルティーとなったので5番手という結果ですが、Q2の途中で車両にエンジントラブルが出てしまい、最後のアタックができませんでした。

1発目でベストを出した後、次の周でもセクター2までベストが出ていたのですが、そのトラブルによって途中でアタックを中断しピットに戻る判断をしました。

予選自体はいい走りをする事ができたと思いますが、明日の決勝はその部分がどうなるか分からない状態です。

現在メカニック達が原因を突き止め、必死の修復作業を行ってくれているので、全力を尽くしたいと思います。

 

まとめ

©︎Tomohiro Yoshita

一気に調子が良くなったり、悪くなったりと、ほんの小さな要因で刻一刻と変わるマシン状況。極限での戦いだから起こりうるそのトラブルを含めて、全てが噛み合わないと勝つことができないレースの世界。

決勝はGT500 ・GT300と、速度息の違うマシンの混戦での戦いで、500㎞という長丁場。そこに起こるたくさんのドラマに注目しつつ、注目の若手ドライバー達の活躍を追いかけていきたいと思います。

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