レースやジムカーナ、ラリー等の競技をやってみたい!!と思う傍ら、色々とお金が掛かかって大変そう、と思われているモータースポーツ。特にJAF公認競技に参戦する上で自己負担を「ゼロ」にするには、プロドライバーと呼ばれる人達の領域まで到達していないと不可能なことです。しかしその自己負担を「軽減」することは、これからレース参戦を考えている人や、自動車免許を取ったばかりの人でもできちゃうんです!!

http://www.y-yokohama.com/cp/motorsports/scholarship/

出典:http://www.y-yokohama.com/cp/motorsports/scholarship/

 

今回はそんなモータースポーツをやってみたい人向けのスカラシップ制度についてご紹介致します。

スカラシップ制度とは

http://osamu-factory.jp/2012/11/2012in_6.html

出典:http://osamu-factory.jp/2012/11/2012in_6.html

スカラシップとは、モータースポーツ競技をする上で、自己負担を軽減できる制度で、「誰でもメーカーから安価にパーツ供給を受けられる」可能性があるということです。

パーツメーカーによりスカラシップ制度の内容に少々の違いはありますが、基本的には「そのメーカーの対象商品を購入し装着していること」が必須条件となっています。

値引き制

メーカー対象商品を購入する際、通常より安い金額で購入できます。

 

ポイント制

参加した競技結果の順位によりポイントが付与されます。

そのポイントを貯めることでそのポイント相当の商品と交換することができます。

例えば、1位を獲ったら15ポイント付与され15ポイント分の商品であるタイヤ1セット(4本)と交換等。

ほとんどのメーカーがこのポイント制を敷いています。

 

商品制

参加した競技結果の順位により予め決められた商品が贈与されます。

例えば、1位を獲ったらブレーキパッド前後セット等。

 

スカラシップを受けるための条件

http://gazooracing.com/detail/3714653

出典:http://gazooracing.com/detail/3714653

どのパーツメーカーも共通して言える条件は、「JAF国内競技に参戦する」ということです(例外有り)。

事前に参戦するカテゴリーをパーツメーカーに申請することが必要になりますが、サポートを受けられるかもしれないので大した手間ではないでしょう。

また、DUNLOPタイヤのスカラシップを受けているのにYOKOHAMAタイヤを装着して参戦する、といった他メーカーのパーツの使用は当たり前ですが認められていません。

他にも条件はありますが、大きいポイントとしては以下の4つです。

車両名

JAF公式戦のエントリーリストを見ると、アルファベットの暗号のような車両名って見たことありますよね?(DLとかYHとかPMUとかWMとか)

チームから参戦している場合や、スポンサーを受けている場合はその名前が車両名になりますが、個人でスカラシップを活用して参戦すると、以下のような車両名になります。

http://www.okayama-international-circuit.jp/special/gym-2016/img/pdf/entry-list.pdf

出典:http://www.okayama-international-circuit.jp/special/gym-2016/img/pdf/entry-list.pdf

こちらは全日本ジムカーナ選手権のエントリーリストを一部抜粋したものですが、DLやらBSやらなんのことやら。

というのもスカラシップの条件の一つとして「車両名に指定の単語を必ず入れなさい」というものがあります。

例えば、

BS:ブリヂストン

DL:ダンロップ

YH:ヨコハマ

WM:winmax

SPM:SPEED MASTER

等々、基本的に車両名は参加者の自由なのですが、自由であるが故に「指定の単語」と「文字数の制限」から上記ような車両名になります。

 

ステッカー

競技参戦車両の指定個所に、パーツメーカーから支給されるステッカーを張らなければなりません。

http://blog.livedoor.jp/rsogawa/archives/2015-01-23.html

出典:http://blog.livedoor.jp/rsogawa/archives/2015-01-23.html

GTマシンのようにスポンサーロゴがデカデカと貼られているものもありますが、中には小さいけれど同じ場所に張られているステッカーを見かけたことがあると思います。

見た目も競技に参加している車両っぽくなり、カッコ良くなって、一石二鳥ですね!

ワッペン

出典:http://www.y-yokohama.com/cp/motorsports/scholarship/

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公式競技に参戦するということは、レーシングスーツを着なければいけません。

そして、各メーカーからサポートを受ける場合は、指定の位置にワッペンを縫い付ける必要もあります。何故なら、表彰台に上がって写真をとられるときに露出しますよね!

貴方自身が広告塔なのです。

レーシングスーツもカッコよくなるし、メーカーを背負って競技に臨むことが出来ます!

結果報告

競技終了後、一定期間内(1~2週間以内)に結果報告を行う必要があります。

http://mzracing.jp/japandomestic/3868

出典:http://mzracing.jp/japandomestic/3868

メーカー所定の書式と、競技結果の書面を必ずFAX等で報告してください。

メーカーに結果報告を行わないとポイントの付与や商品の受け取りができませんので注意が必要です。

少々面倒に思われるかもしれませんが、スポンサー契約をされているドライバーは必ず行っていること。何かをサポートしてもらうには結果とパーツの使用状況の報告が大事なのです。

自分が走るためにメーカーに協力を頂いているので、必ず結果報告をしてくださいね。

 

スカラシップを実施しているメーカー例(パーツ別)

どのようなメーカーが、どのようなサポートをしているのか気になりますよね?

タイヤ

YOKOHAMA

ポイント制 JAF戦(ジムカーナ、ラリー、ダートトライアルのみ)

順位に応じて獲得したポイントをシーズン初期に申請した同サイズのタイヤと交換できます。

DUNLOP

ポイント制 JAF戦(ジムカーナのみ)

順位に応じて獲得したポイントをシーズン初期に申請した同サイズのタイヤと交換できます。

FEDERAL

ポイント制 (ドリフトのみ)

順位に応じて獲得したポイントをシーズン初期に申請した同サイズのタイヤと交換できます。

 

ホイール

work

値引き及びポイント制 JAF戦(Gazoo 86/BRZ レースのみ)

申請条件にホイールの購入が必要です。
順位に応じて獲得したポイントをシーズン初期に申請した同サイズのタイヤと交換できます。

RAYS

値引き制 JAF戦(全般)

対象商品の購入条件にモータースポーツ参戦企画書の提出が必要です。

 

ブレーキ

ENDLESS

商品制 JAF戦(レース全般)

順位に応じてブレーキパッドやブレーキフルードの商品が贈与されます。

Project μ

商品制 JAF戦及びドリフト

順位に応じてブレーキパッドやブレーキフルードの商品が贈与されます。

DIXCEL

ポイント制 JAF戦及びドリフト、アマチュア競技

申請時に純正相当ブレーキローター2枚のサポートを受けられる。

順位に応じて獲得したポイントをメーカー指定の商品を選んで交換できます。

 

オイル

SPEED MASTER

ポイントまたは商品制 JAF戦(全般)

順位に応じてエンジンオイルやミッションオイルの商品が贈与されます。

Fortec

ポイント制&商品制 JAF戦(全般)

順位に応じてエンジンオイルやミッションオイルの商品が贈与されます。

 

まとめ

いかがだったでしょうか??

これからJAF戦に参戦したい!!と考えている方々にとっては是非有効活用して頂きたい制度です。

スカラシップ制度の申請時期は毎年シーズンイン前がほとんどなので、既に締め切られてしまっているところが多いですが、来年に向けて目ぼしをつけてみるのもいいかもしれません。

成績が良ければパーツの供給を受けられるという仕組み、願ったり叶ったりではないでしょうか??