1952年に発足したAJSAA(全日本学生自動車連盟)を主催とし、今日に至るまで全国の大学(加盟校)自動車部を対象に、ジムカーナ、ダートトライアル、フィギュア、軽耐久、エコラン等の競技が毎年開催され、熱戦が繰り広げられています。現在は地方支部主催とした地方戦もありますが、今回は5/15に富士スピードウェイジムカーナコースで行われたAJSAA関東支部主催による全関東学生ジムカーナ選手権についてお伝えします。
夏の全日本戦の前哨戦となっている今回の全関東戦。勝利の栄冠を勝ち取ったのは、一体どの大学自動車部だったのでしょうか??
ジムカーナとは?
ざっくりと説明すると、だだっ広い舗装路にパイロン(カラーコーン)を設置して、通るべきルートを決めてその区間のタイムを競うことです。
呼び名としては、「パイロンジムカーナ」と「コースジムカーナ」と2つありますが、開催場所(コース)にて呼び方が変わるだけで、やっている競技内容としては基本的に同じです。
ドリフト競技のように派手さはありませんが、パイロンギリギリを攻める正確さと度胸が試されます(パイロンにタッチするとペナルティ)。
学生ジムカーナのレギュレーション
基本的にはJAF国内競技規則に基づいたレギュレーションとなっておりますが、学生ならではのレギュレーションもあったりします。
車両
車両そのものはJAFスピード車両規則 SC車両規定に基づき(要はナンバー無し)、総排気量は2500cc以下(ターボ係数は1.7、ロータリーは係数無し)、駆動は2駆(4駆禁止)、タイヤは市販SタイヤまでならOKといった感じ。
なので、Hondaのシビックやインテグラ等の所謂ライトウェイトのFF車で参戦している大学が多いです。
ドライバー
安全装備の装着はもちろんですが、学生特有のレギュレーションとして「ドライバー登録できるのは入学してから4年目以下」となっております。
箱根駅伝でも過去にありましたが、社会人を経験してから大学に入学しなおしてチャレンジするなんてことも!?
見どころ
基本的に男子は3人、女子は2人のドライバーの合計タイムで競う団体戦です。
個人表彰はありますが、1人のタイムがズバ抜けて速くても団体戦では表彰台に乗れないなんてこともしばしば。
プロや社会人の全日本戦や地方戦とは違い、自動車免許を取って数年だったり普段クルマに乗らない学生達が走行をするので、速い遅いが目に見えて分かります。
中にはデモランをするプロドライバー顔負けのタイムを刻む学生もいたり、逆に思い通りにクルマを走らせることができず葛藤と戦っている学生もいます。
また「体育会自動車部」がほとんどですので、体育会特有の伝統的儀式だったり、野球やラグビーと同じく学ランを着た応援団が来る大学もありますので、競技以外でもプロカテゴリーとは違った空気が魅力的です。
全関東ジムカーナ選手権結果
男子の部
1位 中央大学(シビックEK9)
2位 上智大学(シビックEK9)
3位 青山学院大学(インテグラDC2)
4位 法政大学(インテグラDC2)
5位 東海大学(シビックEK9)
6位 明治大学(インテグラDC2)
個人1位も獲得した中央大学は速さが光りました。
個人2位と3位を獲得するも1位中央に対し1秒以下で2位と惜しかった上智大学。
昨年、全日本総合杯で優勝した青山学院大学は3位でした。
女子の部
1位 青山学院大学(シビックEG4)
2位 法政大学(シビックEK4)
3位 中央大学(シビックEK9)
個人で1位と3位を獲得した青山学院大学が2位法政を5秒近く離して優勝。
2位法政は善戦するも1位青学が1枚上手か。
昨年、全日本総合杯で優勝した中央大学は安定しているものの3位でした。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今を生きる熱き大学生達が、自動車免許を取得しクルマを通じて大人の階段を登る様子を、毎年見ることができる学生主体のモータースポーツカテゴリー。
過去に筆者も学生ジムカーナに参戦していたことがありますが、結果は奮わず…。
速い大学はいつの時代も速く、強いと感じます。
全日本学生ジムカーナ選手権は8月20・21日に鈴鹿サーキット(南コース)で行われます。
ジムカーナ以外にもダートトライアル、フィギュア、軽耐久もありますので、是非会場へ足を運んでみてはいかがでしょうか!?