ミニバンにF1のエンジンを積んだレーシングカー?バイクにヘリコプターのエンジンを積んだ市販車?速く走るためだけに狂気の改造が行われたマシンをご存知ですか?もはやボディをかぶってるだけで別のクルマ?今回は、メーカーが本気で作った驚きのマシンたちをご紹介します。
何もそこまでやらなくてもいいのに…というマシンばかりです。
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世界最速のミニバン「ルノー・エスパス・F1」
どこからどう見ても普通のミニバンであるフランス車、ルノー「エスパス」
ファミリーカーとして、多くのユーザーに愛されている1台です。
そんなファミリーカーに、ルノー自身が驚きの改造を施します。
それが「ルノー・エスパス・F1」
もはやベツモノですが…原型はギリギリ留めたというところでしょうか?
元々はファミリーユースの車に、ウィリアムズ・ルノーF1のV10エンジンを搭載。
駆動方式もFFからミッドシップに変更され、ミッションもF1と同じシーケンシャルシフトに。
まさに「ミニバンの皮をかぶったF1」としてしまったのです。
元F1ドライバー「アラン・プロスト」のドライブ!
ルノーとマトラの提携10周年を記念して造られたこのマシンは、各地のイベントで大人気。
日本で最も有名なレースゲーム「グランツーリスモ2」にも収録されたので、見たことがある人は多いのでは?
シートの隙間に何か生えてる…(出典:https://en.renaultclassic.com/)
ちなみにファミリーカーらしくシートが4席分置かれているのは、ルノーなりのジョークなのでしょうか…?
シートの間に何か見えていますけど…。
見た目はセダン。中身はF1?「アルファロメオ164Procar4」
イタリア生まれの4ドアセダン「アルファロメオ164」
駆動方式はFFで、こちらもエスパス同様、何の変哲もない「セダン」タイプのクルマですね。
アルファロメオは、164を使用して「プロカー世界選手権」というレースに勝つために、驚きの改造をします。
このレースをざっくり説明すると「エンジンは3.5リッターのNAエンジンで、25000台以上生産する量産車のボディがついたクルマなら何やってもいい」というアバウトなルール。
このルールを逆手に取ったアルファロメオが作ったのが「アルファロメオ164Procar4」
見た目としては、エスパスほどの変化はないですが、エンジンにF1用の3.5リッターV10エンジンを搭載。
シャーシにはF1マシン「BT45」の技術を投入。
駆動方式もミッドシップに変更し、当時の最新技術を惜しげもなく注ぎ込みます。
そして完成したマシンは、レーシングカーにセダンの形をしたボディを乗せただけのモンスターマシンでした。
最高速は340km/h。0-400mは9.7秒。
同時期である1990年ごろのF1マシンの0-400が8~9秒台と言われており、驚異的な性能だったことは言うまでもありません。
結局プロカー選手権は開催されず、そのままお蔵入りとなりましたが、アルファロメオファンの間で語り継がれる伝説のマシンとなりました。
ちなみに、プロカー選手権が開催されなかった理由として、アルファしかエントリーしなかったという話があったとかなかったとか…。
カウルの中に驚きのエンジンが!「MTT Y2K Turbine SUPERBIKE」
2輪にも、自社製でとんでもない改造がされているマシンはあるのです!Y2K Turbine SUPERBIKE!
正式名称は「MTT・タービン・スーパーバイク」ですが、通称は「Y2K」とされることが多いです。
このバイク、パッと見は普通のバイク。いわゆるスーパースポーツと呼ばれるバイクと同じ形ですが、驚くべきはその中身。
なんと、ヘリコプター用のガスタービンエンジンが搭載されており、2速ATながら最高速度は400km/hを超えるという恐ろしい性能。
エンジン音が完全に航空機の音です…。
https://www.youtube.com/watch?v=UZ67q568cYk
こちらのバイクですが、先ほどまでの2台と違い、このパッケージのまま販売されています。
価格は185,000ドルで、2016年6月末時点だと日本円でおよそ1900万円。興味がある方は検討してみてはいかがでしょうか?
ちなみに、バイク自体が日本の道交法に適していないため、そのままでは車検を取ることができません。
また、ガスタービンエンジンは排気ガスが非常に高温なため、後ろに止まっていた車のバンパーが溶けたというエピソードもあるとか。
購入に踏み切るには勇気が要りそうです。
コンパクトSUVの皮を被ったスポーツカー「JUKE-R2.0」
独特のルックスで、街中でも目立つことの多い日産のコンパクトSUV「JUKE」
このJUKEも欧州日産の手によって、大きくパワーアップされてしまいます。
そして登場するのが「JUKE-R2.0」
日産R35 GT-R NISMOのエンジンを搭載し、最高出力はなんと600馬力!
JUKE最上位グレードが190馬力ということを考えると3倍以上の性能アップ
そのほかにもミッションや4WDシステムまでごっそり移植されているので、つまるところ「JUKE」のボディを被せたGT-Rということになります。
まさに「やっちゃえ日産」。
自慢のスポーツカーを背後から追い回すJUKE…想像しただけで恐ろしいですね…。
このクルマも販売しており5000万円ほどで買えたそうです。
見た目も悪そうな一台、いかがでしょうか?
まとめ
いかがだったでしょうか?
これだけ過激なことをメーカーがやっちゃうところに”時代”を感じてしまいます。
日産JUKE-Rは2012年ごろが初登場ということなので、これからも更なるカスタムが行われるかも!?
日本でも、トヨタエスティマF1や、ホンダレジェンドプロカーなんて恐ろしいマシンが見れる日が来るんでしょうか?
ファミリーカーなどと平行して、新しい取り組みが見れることを、メーカーさんに期待してしまいますね!
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