タイムアタックの聖地とも言われる筑波サーキット コース2000(通称:TC2000)。その聖地TC2000を舞台にチューニングカータイムアタックイベント「Attack」が2/25に行われ、プライベーター達が全国各地から自慢の愛車を持ち込み、自身のベストラップタイム更新に挑みました。
今回は2017年2月25日に行われたAttack -Maximum Challenge-の様子をお伝えします。
「Attack」とは
READY GO NEXTが主催している、チューニングカーによるタイムアタックイベント「Attack」。
Attack(アタック)について
Attackはチューニングカーによるタイムアタックイベントです。
筑波サーキットを中心に、鈴鹿サーキットやスポーツランド菅生などでも開催しています。
走行枠の特徴は“ラップタイムを更新する”ことにこだわった走行スタイル。
同一カテゴリでの走行や極少数での走行(スーパーラップ方式)など、1周のタイムにすべてを捧げるアタッカーが記録を出しやすい環境を提供しています。
(引用:© Attack)
通常の走行会と異なる点は、Attackに参加するための基準タイムをクリアしている必要があります。
例えば筑波サーキットでは
・1分3秒999以下(ラジアルタイヤ/Sタイヤクラス)
・1分1秒999以下(NAクラス、特例措置有り)
・59秒500以下(ターボクラス、特例措置有り)
となっており、上記のタイムをあらかじめ記録していないと参加することができません。
またレーシングスーツやHansの着用やロールケージの取り付けなど義務付けられているクラスもあり、まさに頂上決戦、一般ユーザーの最速決定戦としてふさわしいイベントになっています。
2017年2月25のダイジェスト動画です。
参加車両と結果(抜粋)
大魔神DKOS-スノコ BNR34
2014年には毎年10月にオーストラリアで開催されるWTAC(ワールドタイムアタックチャレンジ)にも出場した大魔神DKOS-スノコ R34GT-Rです。
熊本県からのターボクラスでの参戦です。
タイム:55秒021
G.WORK☆Ω☆ATS☆HCR☆EK4改
TC2000 FF最速レコード56秒748を持つG.WORK Civic EK4改です。車重759kgに275馬力のVTECエンジンを搭載し、2.76kg/PSという日産GT-R nismo(2.87kg/PS)を超えるパワーウェイトレシオを実現しています。
NAクラスでの参戦です。今回は残念ながらFFレコードの更新ならず。
タイム:57秒189
カーショップ ドリーム KJM 7
北海道北見市から参戦したカーショップ ドリーム KJM 7(RX-7 FD3S)は、2016年のWTACに参戦した日本勢のうちの1台です。走る機会が限られているTC2000でありながら自己ベストの56秒076をさらに更新しました。
タイム:55秒932
記録請負人現る
Attackはもともとプライベーターがメインのエントラントですが、今回のAttack筑波では「記録請負人」の異名を持つ現役GTドライバー 谷口信輝選手(SUPER GT GT300 #4 GOODSMILE RACING)が参戦しました。
谷口選手が2007年にHKS CT230R(EVO Ⅶ)で記録した53秒589のランエボ筑波レコード記録を、谷口選手自身がこのG-Force EVO Ⅸを操り、2017年2月7日に53秒065でレコードを塗り替えました。
そこに対峙するのは、仙台ハイランドでの0-400mドラッグレース日本記録保持者(2013年:7.092秒)のファイヤー安藤選手。
ファイヤー安藤選手が乗るESCORT EVO Ⅸは今季、セントラルサーキットのコースレコードを更新し、2/10に行われたAttack鈴鹿では全体トップタイムを叩き出すなど絶好調。
G-Force EVO Ⅸと同じVORTEX製エアロキットを見に纏い、ウイングステーが違う以外はほぼ同じ外観の両者が合間見え、TC2000で直接対決となりました。
結果は、
最後のセッションとなったスーパーラップ2回目の計測1ラップ目に、G-Force谷口選手が52秒617を記録し4WDレコードタイムを更新。
その直後、谷口選手の後方を走っていたESCORTファイヤー安藤選手は、左フロントのホイールを固定するハブボルトが全て折れるトラブルに見舞われ、最終コーナーから飛び出してしまいタイム計測できないまま赤旗終了。午前中に記録した53秒716の自己ベスト更新でAttack筑波を終えました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
タイムアタックそのものは自分自身との戦いですが、同じ車種であったり同じ仕様の車が集まるとライバル意識が芽生えたり、お互いが切磋琢磨することでよりタイム更新に繋がります。
たった1Lapのためだけに1年以上も前から準備を進めるドライバーもいれば、10年20年とずっと同じ車で走り続けているドライバーもいます。
タイムアタック独特のメリハリのある空気感が、レースとはまた違った雰囲気を醸し出しています。
2016-2017シーズンは4/2のAttack菅生を残すのみ。観戦するもよし、腕に覚えのある方は是非参加してみて下さい。
次のページでは、パドックの雰囲気や他の参加者を写真で紹介します。