刑事ドラマなどで、危険を顧みずに激しいアクションをお茶の間に届けてくれるスタントマン。皆さんは、まだ日本に”スタントマン”という職業が浸透する前からこの仕事を続けている一人の男の存在を知っていますか?彼の名は、高橋 勝大。カースタント界のレジェンドが設立した『タカハシレーシング』と、スタントマンという職業に迫ります!

 

日本一危険な男、高橋勝大

お笑いトリオ ロバートの秋山さんと高橋さん(左) / 出典:https://www.facebook.com/takahashiracing

 

皆さんは、テレビ番組や映画のエンドロールで『タカハシレーシング』という名前をみたことがありますか?

タカハシレーシングは1965年に創立された、カースタントやボディースタントを行う”スタントマン”が所属する芸能事務所。

まだ日本にスタントマン、カースタントマンという概念がなかった頃から命がけで撮影をこなしてきた高橋勝大(まさお)さんが運営しています。

そんなスタントマンの仕事は、まさに命がけ。

当時、バイクを使った撮影で流血をしなかったことがないと高橋さんは語ります。

 

業務内容がヤバすぎる

HPの会社概要より、業務内容がヤバすぎる…… 出典:https://www.takahashiracing.co.jp/company.html

 

スタントと、一言で言ってもその内容は多岐に渡ります。

バイクやクルマを巧みに操るカースタントや、火ダルマになったりクルマにハネられたり、高い所から飛び降りたりするボディースタント。

そして、それらをなるべく安全に取り行う為の火薬操作や、迫力あるシーンを撮影するための車両操作などもタカハシレーシングの業務となっています。

また、特殊な例でいくと保険会社の依頼による車両実験や、ガードレールの衝撃耐久テストなども行うそうです。

そんな同社の会社概要に、「”火ダルマ”になることが仕事です。」と書いてあることに矜持を感じるのは、僕だけじゃないはず!カッコいい……。

 

仕事の実績がスゴすぎる

出典:https://www.facebook.com/takahashiracing

 

これまでにタカハシレーシングが携わってきた代表的な作品は、木更津キャッツアイ、Gメン’75、金八先生、101回目のプロポーズ、渡る世間は鬼ばかり、ウルトラマンシリーズ、海猿などなど時代を代表するそうそうたる作品ばかり。

最近で言うと、Amazonのオリジナル番組『戦闘車』などにも関わっていたそうです。

そのほかにも、スタントショーや警察の交通安全教室、事故検証や各自動車メーカーの新車発表会など、ひとえにスタントと言えども、その業務はかなり多岐にわたります。

しかし昨今は、派手なカースタントも予算の関係で「横転の手前で止めて」という注文が多いのだとか。

その転びそうで転ばない、ギリギリのラインが一番難しいのだそうです。

 

まとめ

雨のオールラウンドV裾野。
今日はBOSS指導のトレーニングDAY。
車を演技させるまではまだまだですが、頑張っていました!

有限会社タカハシレーシングさんの投稿 2018年6月24日日曜日

高橋さんは、「他人よりも目立ちたいという気持ちが人一倍強かった」と自身を振り返り、またそういう人はスタントマンに向いているのだと言います。

そして目立ちたいだけではなく、自分の身を自分で守れるように徹底的に準備が出来ることも大切だと付け加えました。

そんな危険と隣り合わせの仕事と向き合い続けるタカハシレーシングでは、静岡県裾野市に練習場を持っていて、そこで自分の身を守る為の訓練を行っているそう。

「どんなに危険な行為であろうと基本的な安全運転や、安全に関する技能・知識を極めることで最悪の事態からまのがれることが出来る。」と、高橋さんは強く語ります。

それを身を以て証明し続けきたレジェンドは、今でも現場で陣頭に立ち、演技指導をするなど若手を育ててきました。

そんな偉大なるパイオニアの元には、畏敬の念を込めて「ボス」と呼び、慕う後輩が集い、高い技術を持ったスタント集団『タカハシレーシング』が今なお活躍し続けているのです。

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