スーパー耐久の開幕戦で盛り上がった先日のツインリンクもてぎで、もう一つ“目が離せない”レースが開幕しました。TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceです。今年もプロフェッショナルとクラブマンの2クラス開催となり、さらに後期型の86も導入開始。見どころ満載となっています。またチャンピオンを目指すドライバーから、レースの楽しさを重視したアマチュアドライバーまで、様々な方が参戦しているのも特徴ですが、今回は若手女性ドライバー「今橋彩佳」にスポットを当ててみました。

©︎Tomohiro Yoshita

 

今年も「トミカカラー」の86で参戦、後期型86にも手応えを感じる

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今橋は、「miNami aoYama Project」のドライバーとして2015年からFIA-F4に参戦を開始。そこでの頑張りもあり、昨年は様々なレースシーンに登場しました。その中の一つとして86/BRZ Raceへの参戦もスタート。

デビュー戦となった昨年6月の富士では、クラブマンに79台ものエントリーがあった中、予選1組目で39台中16番手。決勝Aレースに駒を進めました。翌日の決勝レースは強い雨と難しいコンディションとなりましたが、確実に最後まで走り切り、23位でチェッカーを受けたのです。

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その後も1戦1戦経験を積み重ね、今年は開幕戦から登場。トミカカラーのマシンも、カラーリングを一新し、赤がメインとなり戦闘力が上がったと評判の後期型86を導入。クラブマンクラスに関しては前期型と混走になるため、見どころの多い開幕戦となりました。

後期型86の印象については、パワーも上がっているし、全体的に剛性も上がっているとのこと。事前に富士スピードウェイでテスト走行をする機会もあり、そこで手応えをつかんでいました。

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予選では1組目で30台中11番手。総合で21番グリッドからのスタートとなりました。予選を終えた今橋は、タイム的にはもう少し詰められたと悔しそうでしたが、決勝に向けては大きな手応えをつかんでいた様子。「明日は絶対にポイントをとります!」と意気込んでいました。

 

決勝で好スタートを切るも…

©︎Tomohiro Yoshita

迎えた日曜日の決勝。スタートではいくつかポジションを上げ、本人が話していた通りポイント圏内でのフィニッシュも狙えた今橋。

特に序盤2周のペースがよく、トップ10圏内も狙えるのではないかという力強い走りを見せたいた。

しかし…そう簡単に上位に食い込めるほど、レースは簡単ではありませんでした。

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途中から、急激にペースが落ち、前のマシンについていけないどころか、後半は順位を落としていく苦しい展開に。最後は18位でフィニッシュし、スタート順位よりも上でゴールしたが、目標としていたところよりは後方でのチェッカーとなりました。

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タイヤの内圧が、狙っていたところになっていなかったのが原因のようで、それも対策次第では事前に防げた可能性があった。それだけに、レース後は悔しさをにじませていたのが印象的でした。

 

「内容だけみれば、すごくプラス」

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結果的にはポイントゲットできず、悔しいリザルトとなってしまいましたが、彼女に話を聞くと内容面ではすごく前向きに捉えていました。

「後期型の走らせ方もだいぶわかりましたし、今回はそもそも走り慣れていないもてぎでのレースというのと、後期型での事前テストがそこまで出来ていないなど、色々な条件を考えると、内容としては良かったです」

©︎Tomohiro Yoshita

「タイヤの内圧一つで、序盤にキープしていた順位か、それよりも少し上の順位でゴールできたんじゃないかなと思っています。次のオートポリスは走ったことがないので分からないですけど、得意の富士なんかは良いところに行けるんじゃないかと思います。テストの時も良いデータが取れていたので、すごく楽しみですね」

「開幕でポイントを取っておく予定が、取れなかったので、少し(予定が)狂ってしまいましたが、シリーズチャンピオンを目指しながら、少なくとも三本の指の中には入りたいです」

 

まとめ

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次回は5月7日の九州オートポリス。今橋にとっては初めてのオートポリスでのレースとなります。

自信を持って臨んだ開幕戦でまさかの結果となってしまいましたが、それ以上に手応えをつかみ、それがまた“次の自信”につながったようでした。

何はともあれ、彼女の86/BRZ Race、2シーズン目は始まったばかりです。このまま行けば、今シーズンどこかで「悔しい表情」から「満面の笑み」に変わる瞬間もあるだろう。

その時を期待しつつ、これからもMotorzでは彼女のレースを追いかけていこうと思います。

 

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