2018年ホンダのMotoGP参戦体制を見ると、Moto3クラスのホンダチームアジア監督に青山博一氏が就任されています。青山博一氏といえば、全日本ロードレース選手権やMotoGP250㏄クラスなどでシリーズチャンピオンを獲得したライダーであり、現在はHRCで若手ライダーの育成を担っています。そんな青山博一氏についてご紹介します。

 

青山博一

出典:http://www.honda.co.jp/HRC/news/2017/news15/

 

 

青山博一とは

 

 

青山博一

出典:http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2009/aoyamasp/1st/index4.html

 

青山博一氏は千葉県出身のレーシングライダーであり、全日本ロードレース世界選手権とロードレース世界選手権250㏄クラスでシリー ズチャンピオンを獲得し、MotoGPクラスにも4年間参戦をしていました。

現在は、HRC(ホンダ・レーシング)のテストライダーであり、2018年はMotoGPmoto3クラスに参戦するホンダチームアジアの監督を行う予定になっています。

 

青山博一の主なレース戦歴

全日本ロードレース選手権の成績

 

青山博一

出典:http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2010/aoyama_sepang/index2.html

 

シーズン 参戦レース 参戦マシン 所属チーム 年間ランキング
1999年 全日本ロードレース選手権GP125クラス ホンダ RS125R カストロール・チームハルクプロ 11位
2000年 全日本ロードレース選手権GP250クラス ホンダ RS250R チームハルクプロ 2位
2001年 全日本ロードレース選手権GP250クラス ホンダ RS250R チームハルクプロ 8位
2002年 全日本ロードレース選手権GP250クラス ホンダ RS250R チームハルクプロ 2位
2003年 全日本ロードレース選手権GP250クラス ホンダ RS250R チームハルクプロ 1位

 

ロードレース世界選手権の成績

シーズン 参戦レース 参戦マシン 所属チーム 年間ランキング
2004年 ロードレース世界選手権GP250クラス ホンダ RS125RW テレフォニカ モビスター ホンダ 250cc 6位
2005年 ロードレース世界選手権GP250クラス ホンダ RS250RW テレフォニカ モビスター ホンダ 250cc 4位
2006年 ロードレース世界選手権GP250クラス KTM 250 FPR レッドブル KTM GP250 4位
2007年 ロードレース世界選手権GP250クラス KTM 250 FPR レッドブル KTM 250 6位
2008年 ロードレース世界選手権GP250クラス KTM 250 FPR レッドブル KTM 250 7位
2009年 ロードレース世界選手権GP250クラス ホンダ RS250RW スコットレーシングチーム 250cc 1位
2010年 ロードレース世界選手権MotoGPクラス ホンダ RC212V インターウェッテン ホンダ MotoGP 15位
2011年 ロードレース世界選手権MotoGPクラス ホンダ RC212V サン カルロ ホンダ グレシーニ 10位
2012年 ロードレース世界選手権MotoGPクラス BQR アヴィニティア レーシング 25位
2013年 ロードレース世界選手権MotoGPクラス FTR アヴィニティア レーシング 20位
2014年 ロードレース世界選手権MotoGPクラス ホンダ RC212V
ホンダ RC213V-RS
ドライブ ホンダ アスパー 14位

 

青山博一と生い立ち

 

青山博一 2010

出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Hiroshi_Aoyama

 

青山博一氏は5歳でポケバイに乗り始め、14歳でミニバイクレースに参戦。

15歳で桶川スポーツランドをホームとする桶川塾に入り、ミニバイク関東選手権チャンピオンを獲得しました。

この時は、ARRCに参戦している高橋裕樹(たかはしゆうき)選手を最大のライバルとしていたそうです。

そして1999年、HONDA系レーシングチーム、ハルク・プロ(HARC-PRO)から、全日本ロードレース選手権に参戦。

初年度のみ125ccクラスに参戦し、2年目以降は250ccクラスへステップアップ。

4年目となる2003年シーズンには、GP250クラスでシリーズチャンピオンを獲得しました。

また、翌2004年に若手育成のためのホンダ・レーシングスカラシップ第一期生に選ばれ、テレフォニカ・モビスター・ホンダチームからロードレース世界選手権GP250クラスにフル参戦を果たします。

この時のチームメイトは、なんと現在MotoGPホンダワークスチームに所属するダニエル・ペドロサでした。

そしてロードレース世界選手権GP250クラス参戦初年度に3位を2回獲得しシリーズ6位、翌年の2005年シーズンは優勝1回、3位を3回獲得しシリーズ4位に輝きます。

さらに、2006年からKTMに移籍し3年間GP250クラスにKTMのマシンで参戦し、ここでも安定した速さを見せました。

その後2009年に再びGP250クラスでホンダのマシンに乗り、優勝4回、2位3回、さらに全戦でポイント獲得しシリーズチャンピオンを手にしたのです。

翌2010年からはMotoGPクラスへのステップアップを果たしますが、サテライトチームからの参戦でワークスマシンほどの戦闘力を持ったマシンではなかったため、最高リザルトが4位と表彰台に上がることができませんでした。

また、MotoGPクラス参戦ではホンダのマシン以外にカワサキエンジンを搭載したBQR-KawasakiやFTR MGP13に乗っていたこともあります。

そして2015年以降はHRCのテストライダーを務める傍らで、ケガをしたダニ・ペドロサの代役としてホンダワークスからRC213Vで出走した事も。

青山博一氏は、ホンダ以外で新規参戦の海外製マシンに乗ってMotoGPに参戦した経験も多く、開発ライダーとしての技量も高かったため、2016年・2017年シーズンのチャンピオンマシンであるホンダ RC213Vがここまで速くなったと言っても過言ではありません。

 

故ニッキー・ヘイデンと良きライバルであり仲間でもあった

 


青山博一氏は、2017年5月17日にトレーニング中に不慮の事故で死去した元MotoGPライダーのニッキー・ヘイデンと同い年。

そして2014年にはMotoGPクラスにアスパー・チームのチームメイトとしても参戦していたため、身近なライバルでありながらお互いをリスペクトしていた関係でした。

レースの前にはヘイデンから「have a good one !(いいレースをしようぜ!)」といつも声をかけられ、2014年シーズンでチームを離れるときにも、ヘイデンから「来年はどうするんだ? 大丈夫か?」と心配されたそうです。

 

まとめ

 

青山博一 2009

出典:http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2009/aoyamasp/2nd/index5.html

 

今まではレーシングライダーとして活動を行ってきた青山博一氏ですが、2018年からは監督としてホンダチームアジアを指揮する立場となります。

そんなホンダチームアジアからMoto3クラスに参戦する、鳥羽海渡とナカリン・アティラプワパには注目したいところ。

ライダーから監督となった青山博一氏が若手ライダーを育成し、日本人から再び世界チャンピオンが登場することに期待したいと思います。

 

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