普段遣いからアウトドアレジャーまで大人気のSUVですが、維持費が想定以上にかかることに頭を悩ませているオーナーも多いのではないでしょうか?特に消耗品であるタイヤの交換費用は馬鹿にならず、「そろそろ交換時期だけど、あと1シーズン粘ろうかな…」と考える方も少なくないはずです。そんな中、SUVの本場アメリカで高く評価され、オートウエイで扱いのあるタイヤブランド「TRAVELSTAR(トラベルスター)」のラインナップに、新たなパターン「ECOSPORTS GT」が加わりました。

今回は、RAV4に装着した「TRAVELSTAR ECOSPORT GT(245/45R20)」を一般道と高速道路で徹底インプレッションを実施。アメリカでもレース活動を行うレーシングドライバー・塚本ナナミさんとともに、その真価を確かめていきます。

Photo : Takanori ARIMA Text : Shingo MASUDA

世界が選ぶSUVタイヤブランド「TRAVELSTAR」とは?

TRAVELSTARは、アメリカを拠点とするグローバルタイヤブランド。米国最大のスーパーマーケットチェーン「Walmart」まで名だたる販売網で採用されていることからも、その信頼性の高さがうかがえます。特にSUV向けタイヤの開発に注力しており、舗装の荒れたアメリカのフリーウェイを長距離・高速で走るというアメリカ独自の過酷な道路環境で鍛え抜かれてきました。

TRAVELSTARのタイヤは、SUVやクロスオーバー車に最適化された設計で、耐熱性や静粛性、ハンドリング性能のバランスに優れています。今回装着した「ECOSPORTS GT」も、都市部のストップ&ゴーからアウトドアでのロングドライブまで幅広く対応できる設計となっており、単なるコスト重視の製品とは一線を画しています。

また、価格に対しての満足度が非常に高い点も特筆すべきポイントです。TRAVELSTARは、日本や欧州の有名ブランドと比べて価格が圧倒的に抑えられていながら、実使用環境で求められる基本性能をしっかりと備えているため、世界中のユーザーから高評価を得ています。日本ではまだ知名度が高くないものの、確実に支持を集め始めている注目ブランドです。

実走インプレッション①:市街地&郊外での印象は?

今回は、日本でも大人気のSUV「トヨタ RAV4」に装着し、一般道を走行しました。走り出してすぐに感じたのは、ゴツゴツ感の少なさです。大径タイヤはどうしても低扁平になるため突き上げ感やゴロゴロ感が出やすいものですが、大径タイヤにありがちなネガティブな要素を感じません。乗り心地はとてもフラットで市街地の段差やマンホールでも不快なショックはなく、快適に走行できました。

幹線道路に出ると、ステアリング操作に対する応答性も自然でクセがありません。グリップも過度に主張せず、安心感があります。塚本さんも「街乗りレベルでもタイヤの構造剛性が十分あることが伝わってきます。スポーツ系タイヤほどではないもののブロックがよれないので、車両が素直に動いてくれますね」と語っていました。

実走インプレッション②:高速道路での安定性と耐熱性

次は高速道路区間を走行しました。80km/hを超えても直進安定性は高く、風にあおられてもふらつくことはありません。接地感がしっかりとあり、安心して走行できます。もちろん静粛性も問題ありません。

塚本さんは、アメリカのフリーウェイを走行中、タイヤの破片を多く目にしてきたといいます。「熱に弱いタイヤだと、長時間の高速走行でトレッドが剥がれて「バースト寸前」になることもあります。アメリカではそうしたトレッドの破片が路肩にゴロゴロ転がっているんです。ピックアップトラックを乗っている方も多いですし、アメリカではタイヤの耐久性はかなり重要なポイントです」と語っていました。

また、彼女は自身のドリフト経験にも触れ、「ドリフトってとてもタイヤに負担のかかる競技で、まだ溝はあるのにトレッドが剥がれちゃうなんてこともよくあります。だから、インターバルを取ってタイヤもクールダウンさせるのが大事になるんですけど、一般道ではそこまでタイヤに負荷がかかることはないにしろ、自由にインターバルを取ることはできないので熱に強いというのは安心できる点だと感じました」とコメントしています。

途中、はからずも突然の雨。タイヤのインプレッション企画では、こうしたウェット路面での走行をテストできる機会は意外と少ないのですが、今回はリアルな環境で試すことができました。水しぶきが大きく上がるような状況でもグリップが大きく低下する印象はなく、雨天時の安定性もしっかり確保されています。

高性能×低価格。TRAVELSTARの「バリューバランス」に注目

TRAVELSTARの魅力は、単なる低価格のタイヤではありません。アメリカでの実使用環境に基づいて設計されており、耐摩耗性や静粛性、ウェットグリップなど、あらゆる要素において実用性を優先した性能設計がされています。特に今回の「ECOSPORTS GT」は、SUVでの使用を前提にトレッドパターンや剛性が最適化されており、街乗りから高速巡航まで一貫して安心感のある走りを提供してくれました。

また、今回テストしている245/45R20というサイズは、RAV4やハリアー、アウディQ5などに多く採用されていますが、一般的には1本3万円以上になるサイズ。TRAVELSTARであれば、1本あたり1万円台半ばで購入できるため、コストを抑えられるのは大きなメリットです。価格を抑えながらも性能に妥協しない設計思想が、多くのドライバーから支持を集める理由です。

塚本さんも、「タイヤって消耗品なんですよね。高価なタイヤを限界まで使うよりも、リーズナブルでちゃんとしたタイヤを2〜3年で交換する方が、絶対に安全だと思います。TRAVELSTARみたいに、ちゃんと使えて、ちゃんと買い換えられる価格帯のものがあると本当に助かります」と話します。

「アメリカ基準のリアル」とカスタム性の両立も魅力

さらに塚本さんは、アメリカでの生活実感として、TRAVELSTARが現地でどれほど身近な存在であるかについても触れてくれました。「ウォルマートに行くと普通に売られているタイヤブランドで、私的に珍しさはありません。アメリカでは価格や性能に加えて入手のしやすさも重要。本当にTRAVELSTARは普通にたくさん売られているので、そういったアメリカの状況やニーズを満たしているんだと思います」と語っていました。

つまりTRAVELSTARは、安価なだけでなく、アメリカという巨大市場において、日常的な信頼を勝ち取っているブランドでもあります。世界規模で見たとき、これほどユーザーにとって「選びやすい」タイヤはなかなかありません。

さらに、今回のテストではホイールメーカーのRAYSさんのご協力のもと、左右で異なるデザインのホイールを装着しています。実はこのテストのもうひとつの狙いとして、TRAVELSTAR ECOSPORTS GTのルックス面も確認していました。

スッキリとしたプレーンなサイドウォールデザインは、ホイールの個性を邪魔することなく引き立ててくれます。主張しすぎず、それでいて貧弱にも見えない絶妙なデザインバランスは、カスタム志向のユーザーにとっても大きな魅力といえるでしょう。見た目と実用性のどちらも求めるドライバーにとって、TRAVELSTARは心強い選択肢になってくれるはずです。

アメリカ育ちの「堅実タイヤ」は、日本でも新定番になるか?

TRAVELSTAR ECOSPORTS GTは、SUVオーナーのリアルな声に応える実力派かつ現実派のタイヤです。世界中での採用実績、高速道路における安定性と剛性、そしてリーズナブルな価格設定。それらすべてをバランス良く実現しているこのタイヤは、日本市場でも確実に評価を得られると感じました。

今回レビューを行ったECOSPORT GT(245/45R20)の販売価格は、日本国内で有名なブランドの同サイズ同カテゴリーの平均実勢価格を大きく下回る1本13,490円 (税込)!※2025年7月時点の価格

次回のタイヤ交換では、これまで選択肢に入れていなかったブランドに目を向けてみるのもよいかもしれません。TRAVELSTARは、そんな「知られざる本命」の一角を担う存在になるはずです。