道なき道を楽しむヘビーユーザーだけでなく、タウンユースメインのライトユーザーが多いのもJB64型ジムニーの大きな特徴です。ライトユーザーの皆さんの中には「ジムニーっぽくいじりたいけど、本格的過ぎるのはちょっと……」という方も少なくないと思います。

今回は、そんなライトユーザーの方におすすめしたいタイヤ”MAXTREK EXTREME R/T”の試乗レビューをお届けします。

Photo : Takanori ARIMA Text : Shingo MASUDA

街乗りにマッチした実用車“JB64型ジムニー”

取材当日、純正タイヤから交換するため、集合場所からシノハラタイヤさんに向かいます。純正で履いているH/T(ハイウェイテレーン)は、いわばオンロード走行メインのタイヤであるため、乗り心地やパターンノイズは一般的な軽自動車と変わりません。お買い物や通勤など、日々の移動でジムニーを使っているのであれば、特段不満はないはずです。

純正の“鉄チン”ホイールもシンプルなデザインで、良い意味でチープさがあり実用車であるジムニーらしい見た目とも言えます。

また、JB64型ジムニーは、筆者も乗っているJA11型と比べると乗り心地はソフトで、内装材がしっかりとしていることもあり静かです。つまり、現行型であるJB64型は、武骨なジムニーらしい見た目でありながら街乗りも快適で、H/Tタイヤの乗り心地がマッチしていると言えるかもしれません。

タイヤとホイールを交換しただけでお洒落なカスタムカーに変貌

シノハラタイヤ到着後、今回レビューを行うMAXTREK EXTREME R/Tに交換してもらいます。

MAXTREK EXTREME R/Tは、オンロード性能を重視したH/T(ハイウェイテレーン)やA/T(オールテレーン)よりも逞しく、M/T(マッドテレーン)よりも快適と言うR/T(ラギッドテレーン)。つまり、オンロードの快適性を犠牲にすることなく、ジムニーらしい逞しさも手に入るという、まさに良いとこ取りのトレッドパターンとなっています。

パッと見た印象は、大き目のブロックパターンが目を引き、一般的なM/Tタイヤとそん色ありません。

そして今回は、純正と同サイズであるアルミホイール キルヒアイスクロス(16インチ5.5Jインセット20)もセットで交換。純正ホイールに比べ、段差のある立体的なスポークがスポーティなため、MAXTREK EXTREME R/Tと組み合わせることで、一気に“やってる感”があります。

MAXTREK EXTREME R/Tのサイズは、純正と同じ175/80R16で外径は同じはずなのですが、装着した姿を見るとなんだかタイヤが大きくなったかのような印象です。さらにホワイトレターがあることで足元がグッとお洒落に演出され、実用車然としたノーマル状態からお洒落なカスタムカーへ変貌しています。

見た目に似合わずオンロードでは拍子抜けするほど快適

さて、交換後の見た目には十分満足したところで、肝心の走行インプレッションへと移っていきます。

まず、市街地を走った印象は、純正タイヤの時とほとんど変化を感じません。というより、もしも知らされていなければ、交換したことにすら気が付かない可能性すらあります。

オフロード走行をメインにするM/Tタイヤの場合、どうしてもゴムが固いため、一般道でも「ゴロゴロ」という振動があり、マンホールなどの小さな段差も感じるほどの固さを感じるのが普通です。

一方MAXTREK EXTREME R/Tは、オンロード寄りにチューニングされたやや柔らかめなコンパウンドを採用したという効果がはっきり感じられます。

続いて、走行ステージは高速道路へと移っていきます。ここでも、M/Tタイヤのありがちな「ゴーッ」というパターンノイズはほとんど気になりません。これだけ大きなブロックでありながら、この静かさで高速道路を走っていることには正直かなり驚かされました。これは、トレッドパターンを最適化したという効果なのでしょう。

さらに言うと、M/Tタイヤでは犠牲になりがちな直進安定性も十分。ロケ当日は速度制限が出されるほど横風が強いという悪条件でありながら、特に不安を感じることなく走行することができました。

必要にして十分なオフロード性能

そんなMAXTREK EXTREME R/Tのオンロード性能に関心しつつ、今回のメインステージである林道に到着です。

オンロードの快適性を担保しているというものの、R/Tの本質はオフロードでしょ!ということで、いざ滑りやすい砂利道メインの林道にトライ。林道の序盤は、ほぼフラットな状態で、ここでも乗り心地は驚くほど良く「本当にオフロードもいけるのか?」という想いが過ったほどです。

林道を進むにつれ、だんだんと道が荒れ普通の乗用車では絶対に足を踏み入れたくない段差や、明らかにズルっといきそうな大き目の石がゴロゴロと現れます。

このレベルまでくると、オフロード性能に全振りしたM/Tタイヤとは違うグリップ感を感じます。M/Tタイヤは、大きく硬いブロックでひっかくようにグリップするのに対し、MAXTREK EXTREME R/Tは、トレッド面全体で路面をググっと掴むような感触です。

大きめの石が多めな場面ではやや滑るような感覚はあるものの、進まないということは一切なく、横方向のヨレも少ないため不安になることはありません。

これだけのオフロード性能があれば、一般的な林道やキャンプ場付近の未舗装路なら何の心配もなく走ることができるはずです。しかも、キャンプ場までのオンロードも快適とくれば、街乗りメインのライトユーザーからアウトドア好きまでおすすめできます。

純正からのステップアップにピッタリ

オンロードからオフロードまで、守備範囲の広い性能を持つMAXTREK EXTREME R/Tですが、もう一つおすすめしたいポイントが価格です。

R/Tタイヤやそれに準じたカテゴリーのタイヤは、当然他メーカーからも販売されていますが、安いネット販売でも5万円代後半から7万円くらいが相場です。一般的な軽自動車用のタイヤと比較すると、サイズが大きなジムニーのタイヤはどうしても割高になってしまいます。

ところが、MAXTREK EXTREME R/Tは、タイヤ4本で34,480円(送料・消費税込み)!さらに、今回装着しているホイール「キルヒアイス クロス」とのセットでも74,480円 (送料・消費税込み)と、かなりお求めやすい価格で販売されています。(※価格は2023年3月時点)

また、R/Tタイヤでは唯一純正サイズのラインナップがあるため、スピードメーターの誤差や車体との接触などを気にする必要がありません。

普段の乗り心地や使い勝手が悪化することを恐れていた方はもちろん、余分なお金をかけてカスタムすることに抵抗がある方も、MAXTREK EXTREME R/Tなら十分満足できるタイヤです。純正タイヤがそろそろ交換時期という方や、愛車のジムニーに“らしさ”を追加したい方は、純正からのステップアップとして検討してみては?

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