『侍シリーズ』は、MDNマドンナがプロデュースするエアロブランド、『ダークネス』発信のニューラインだ。オーナーを武将に、ハイエースを軍馬に見立てた独創的なコンセプトを元に、ハイエース好きの勇猛な男たちの世界観を表現している。そして、200系4型のスーパーGL/ダークプライムをベースとするデモカーは、見た目に終始せず、走りのためのチューニングも本気。エンジンや足回りも戦国武将の軍馬のイメージに恥じない、速くてタフなパフォーマンスに仕上げられている。

掲載日:2019/07/25

Text : Isao KATSUMORI
Photo : Yukio YOSHIMI

馬具をイメージした迫力のエアロフォルムは機能性も大

軍馬の馬具をイメージしてデザインされたという、オリジナルのエアロフォルム。

強烈なインパクトを放つフロントバンパーは、整流効果に加え、エンジンのクーリングにも配慮した確かな機能性がウリだ。

サイドステップは、ボディ下部への気流の巻き込みを抑える設計に。

パラシュート効果を防止するアウトレットダクトを備えたリアバンパーは、4本出しマフラーを装着するデモカー用にカスタマイズされた専用品で、通常はマフラーレス仕様となる。

なおこの他に、オーバーフェンダーやリアウィングのようなエアロパーツ開発にも現在着手中。

侍スタイルの完成度は今後も一段と高まる模様だ。

エンジンはスーパーチャージャーでチューン

侍シリーズは走りもこだわっており、機能的であることもウリのひとつとなっている。

エンジンやサスペンションをチューンアップすることで、装着するメリットが一段と高まるのだ。

2.0リッターガソリン仕様となるデモカーは、エンジンをスーパーチャージャーでチューンし、エアロパーツの空力や冷却性能がフルに生かされている。

前置きレイアウトの大容量インタークーラーは、ワンオフで製作。

ECUセッティングはLINKで行ない、最大ブーストは0.9kgf/cm²。

気になる最高出力は非公開だ。

ちなみに、ミッションはATではもたないことから、DX用の5速MTに換装されており、このことからもかなりのパワーであることがうかがえる。

足はオリジナルで開発。ブレーキはブレンボ6POTを起用

「走る」「曲がる」「止まる」の性能をトータルで高め、”軍馬”としてふさわしい運動能力が得られる、走りとルックスの両立を図った3インチダウンの足回りでは、新開発となるオリジナルダンパーが注目ポイントだ。

ダンパーが初期入力の強弱を敏感に感じ取り、それに合わせて減衰力を自動で最適化する優れモノで、コーナリングや高速巡航(横風等)でのスタビリティを大きく向上させている。

一方、スーパーチャージャーによる高出力化に伴う制動力の強化には、ブレンボの6POTキャリパーキットを起用。

フル定員乗車&高速走行といったシーンでも、余裕のストッピングパワーを発揮する。

甲冑をテーマに演出。室内にも侍テイストが満ちる

インテリアは真田幸村の甲冑をイメージした、赤と黒が基調のカラーコーディネートとなっている。

レカロのSR3を採用するシートをはじめ、オリジナルのセンターコンソールやダッシュボード、天井などは、表皮をレッド×ブラック(ダイヤキルト)のレザーで統一した作り込みになっている。

荷室の天井に施された強大なブラックホールは、兜の鍬形をイメージした装飾だ。

さらに、サイドボードは光沢のあるブラック塗装で、漆喰の質感を連想させている。

外装同様に内装も、侍テイストが満ちた唯我独走のカスタマイズスタイルだ。

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