ストリートカスタムバイクで注目を集めているイギリスのメーカー『MUTT Motorcycle』が日本上陸を果たし、販売を開始しました。凄腕のカスタムビルダーが作り出す125ccと250ccのバイクは、既にネットやSNSで大きな話題となり、日本市場でも人気モデルになっています。
掲載日:2019/04/15
CONTENTS
英国発・MUTT Motorcycleが日本上陸
『MUTT Motorcycles(マットモーターサイクルズ)』という名前は、なかなか聞きなれないという方も多いと思いますが、ハーレーやトライアンフなどのカスタムシーンにおいては非常に有名なブランドです。
すべてがハンドメイドで作られているため、輸入される台数は少数ではありますが、作り込まれたハイエンドビンテージカスタムバイクは日本でもかなりの注目を集めております。
MUTT Motorcycleとは
マットモーターサイクルズはイギリス バーミンガムを拠点に、これまで多くのビンテージカスタムバイクを手掛けてきたビルダー達が『もっと手軽にカスタムバイクを楽しんでほしい』と興したメーカーです。
ブランド名の『MUTT』は、日本語で『雑種犬』という意味のMUTT=Mangrel Dodが由来で、
1台のバイクに対して複数のバイクの部品を装着し、カスタマイズすることを表現しています。
2016年の最初に生産した200台が瞬く間に完売したことをきっかけに、バーミンガムディグベスに新たなワークショップを構えてから、カスタム以外に新車の生産も本格的にスタートしました。
日本での販売ではピーシーアイ株式会社が代理店を務め、初回は約70台を輸入。
その約7割を250cc、残りを125ccに割り当てています。
また、バイク製作担当兼代表取締役であるベニー・トーマス氏は、今後400ccモデルも投入予定であると語っており、さらにラインアップが増えることが期待されます。
ベース車両はスズキ製空冷シングル
マットモーターサイクルズのバイクは、基本的にベース車両をカスタマイズしてオリジナルの商品に仕上げます。
つまりは、日本でいう光岡自動車のようなブランドで、今回販売する125ccモデルのベースとなっているのはスズキGN125。
250ccモデルは、スズキ ST250Eです。
GN125は日本で1982〜1995年まで生産されたバイクで、2輪好きであれば「えっ?もう造ってないよね?」と思われるかもしれませんが、実は中国のバイクメーカー『大長江集団』が現在でも生産しており、それらは海外へ輸出されて、アイルランドでも新車販売されています。
また、ST250Eは『TU250』という名前で、アメリカ国内でスズキの現行モデルにラインナップされていましたが、欧州では空冷エンジンの排ガス規制適合が難しくなっていることから、250ccモデルのベース車両は近いうちに変更されるかもしれません。
すべてが個性的で魅力あふれるカスタマイズ車両をラインナップ
車両はベースの原型がないほどカスタムが施され、よほどのスズキマニアでなければ、GN125とST250Eがベースとなっていることは見抜けないと思います。
それもそのはずで、タンクはハンドメイドされ、スイングアームやマフラーはオリジナル。
ブレーキキャリパーやホイールなども、変更されています。
基本的にロードモデルとスクランブラーモデルの2種類ですが、カラーリングやハンドル、シートなどの変更でモデルを分けており、カスタムパーツのチョイスやカラーリングなどのトータルバランスが非常に素晴らしく、それぞれの個性には驚かされます。
また、排ガス規制ユーロ4に対応しているだけでなく、250ccモデルにはABSブレーキシステムを搭載。
2年保証がついてあたりも、信頼度が高くて安心できるところです。
そのため、国内メーカーの量産モデル125ccや250ccに比べて若干高額ですが、価格に見あった価値は十分に持っています。
125ccモデル・ラインナップ
MONGREL 125
MUTT Motorcycles・MONGREL 125 / © PCI CO., LTD.
S-54 125
MUTT Motorcycles・S-54 125 / © PCI CO., LTD.
HILTS 125 GREEN
MUTT Motorcycles・HILTS 125 GREEN / © PCI CO., LTD.
HILTS 125 GRAY
MUTT Motorcycles・HILTS 125 GRAY / © PCI CO., LTD.
FAT SABBATH 125
MUTT Motorcycles・FAT SABBATH 125 / © PCI CO., LTD.
RS-13 125
MUTT Motorcycles・RS-13 125 / © PCI CO., LTD.
SUPER-4 BLUE 125
MUTT Motorcycles・SUPER 4 BLUE 125 / © PCI CO., LTD.
SUPER 4 GOLD 125
MUTT Motorcycles・SUPER 4 GOLD 125 / © PCI CO., LTD.
250ccモデル・ラインナップ
MONGREL 250
MUTT Motorcycles・MONGREL 250 / © PCI CO., LTD.
SABBATH 250
MUTT Motorcycles・SABBATH 250 / © PCI CO., LTD.
RS-13 250
MUTT Motorcycles・RS-13 250 / © PCI CO., LTD.
HILTS 250 GREEN
MUTT Motorcycles・HILTS 250 GREEN / © PCI CO., LTD.
スペック&価格
MONGREL 125 | S54 125 | HILTS 125 | FAT SABBATH 125 | RS-13 125 | SUPER-4 125 | |
---|---|---|---|---|---|---|
カラー | ブラック | ブラック | グリーン、グレイ | ブラック | シルバー | ブルー、ゴールド |
全長 | 1,960 | |||||
全幅 | 800 | 810 | 810 | 800 | 800 | 800 |
全高 | 1,070 | 1,115 | 1,115 | 1,070 | 1,070 | 1,070 |
シート高 | 780 | |||||
乗車定員(人) | 2 | |||||
乾燥重量(kg) | 105 | |||||
エンジン種類 | 空冷4-ストローク単気筒SOHC | |||||
排気量(cc) | 124 | |||||
最高出力(hp) | 12 | |||||
最大トルク(N・m) | 10 | |||||
トランスミッション | 5速 | |||||
タンク容量(ℓ) | 12 | |||||
ホイール(前後) | 2.50-18 | |||||
タイヤ(前後) | 18インチ チューブタイプ | |||||
備考 | 2年保証 | |||||
価格(円) | 486,000 | 507,600 | 523,800 | 529,200 | 529,200 | 540,000 |
MONGREL 250 | HILTS 250 | SABBATH 250 | RS-13 250 | |
---|---|---|---|---|
カラー | ブラック | グリーン、グレイ | ブラック | シルバー |
全長 | 1,960 | |||
全幅 | 800 | 810 | 800 | 800 |
全高 | 1,070 | 1,115 | 1,070 | 1,070 |
シート高 | 780 | |||
乗車定員(人) | 2 | |||
乾燥重量(kg) | 130 | |||
エンジン種類 | 空冷4-ストローク単気筒SOHC | |||
排気量(cc) | 249 | |||
最高出力(hp) | 21 | |||
最大トルク(N・m) | 20 | |||
トランスミッション | 5速 | |||
タンク容量(ℓ) | 12 | |||
ホイール(前後) | 2.50-18 | |||
タイヤ(前後) | 18インチ チューブタイプ | |||
備考 | 2年保証 | |||
価格(円) | 588,600 | 637,200 | 642,600 | 642,600 |
まとめ
マットモーターサイクルズは、元々ハーレーやトライアンフなどのカスタムバイクを顧客の要望に合わせて製作していたため、納車するほとんどがウン百万円する超高額バイクでした。
しかし、今回販売されるモデルは小排気量の既存モデルでありながら、レトロなカスタムバイク好きの玄人でも唸る出来栄え。
そして手に届く価格帯で提供されるコンセプトは、日本メーカーにはない発想です。
これからネオクラシックやビンテージモデルを乗っていきたいビギナーにもおすすめできるモデルであり、マットモーターサイクルがレトロなカスタムバイクの素晴らしさを教えてくれるでしょう。
Motorzではメールマガジンを配信しています。
編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?
配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!