クルマの給油口が左右どちらにあるのか、一発でわかる方法を伝授します。さらに、メーカーや車種によって給油口はなんで左右それぞれ違うのかなど、給油口の謎についても解説します。
掲載日:2019/08/04
CONTENTS
セルフスタンドでありがち!給油口は左右どっち?
レンタカーや他人から借りたクルマなど、慣れないクルマに給油しようとガソリンスタンドに立ち寄ったら、給油口がどちらにあるのか迷った。という経験はありませんか。
フルサービスのガソリンスタンドであれば、給油機の右か左、どちらに行けばいいのか誘導してくれますが、セルフスタンドでは給油機の横に停めたにもかかわらず、給油口が逆だったなんてこともあると思います。
給油口が左右どちらにあるか一発で確認できる方法とは
給油口の位置に迷った時に一瞬で確認できる方法は、ガソリン残量を示すメーターの給油機マーク付近に表示される”◀︎”もしくは”▶︎”の方向で判断可能です。
◀︎であれば車体の左側、▶︎であれば右側に給油口があります。
これはユニバーサルデザインとして、2000年ごろからこのマークが採用され始めました。
そのため、この表示がない車種は、車体の外側から目視で確認するしかありません。
なぜ左右のマークが採用されたのか
給油口の位置を示す左右のマークが採用された理由は、セルフ式ガソリンスタンドが増えたことです。
日本は安全性の観点から給油はガソリンスタンドの従業員が行うのが当然で、アメリカでは一般的となっていたセルフサービス方式は、なかなか認められませんでした。
しかし1998年(平成10年)、消防法改正によって規制緩和が行われ、セルフ式ガソリンスタンドが認められてから、一気に広まったのです。
自動車メーカーはこれに対応するために、運転席からも給油口の位置が判断できるマークを表示するようになりました。
なぜ給油口の位置は左右統一されていないのか
給油口の位置が全メーカーで統一されていない理由は、クルマの構造の違いによります。
道路交通法の保安基準では、給油口について「燃料タンクの注入口及びガス抜口は、排気管の開口方向になく、かつ排気管の開口部から300mm以上離れていること」と定められています。
これにより、給油口とマフラーエンドをできるだけ遠ざけるために、マフラーエンドが配置される反対側に給油口を設けているクルマが大半。
また、マフラーエンドは歩道から遠いところにあったほうが望ましいとされ、日本は左側通行なので走行する車線の左側に歩道があるため、マフラーエンドは後ろバンパーの右側から出ているモデルが多いのです。
そのため、多くの国産車は車体左側に給油口が付いてます。
しかし、全てのクルマが当てはまるわけではなく、ひと昔前までの日産車はFF車が左側、FR車が右側に給油口があり、2002年以降のモデルチェンジから全モデルを右側に統一。
これは、運転席から確認し易さを考慮したことが理由でした。
また、国産車全てのマフラーが右側についているということはなく、中には左側のものもあり、中央出しや両出しのものも存在します。
三菱自動車の場合は、排気管の反対側に搭載されており、左右両出しの場合、排ガスをマフラーエンドまで送り出すマフラーパイプが左右どちらかに偏っていれば、その逆に給油口が設置されています。
フロントに搭載されたエンジンから排出されるガスは、エキゾーストマニホールド、エキゾーストパイプ、触媒、サイレンサーを通って外へ排出されますが、エキゾーストパイプが車体の真ん中を一直線に通っていることはごく稀。
排気効率をあげるために、できるだけ一直線に近いエキゾーストパイプの形状となっている社外マフラーなどに限られます。
そのため、アンダーフロアを通るエキゾーストパイプが左右どちらに偏っているかにより、給油口はその反対側に設置されることになるのです。
プラグインハイブッド・燃料電池車は
プラグインハイブリッドでは、給油口以外に充電器を接続するソケットがあるため、国産車の場合は給油口の反対側に充電ソケットが配置されています。
といっても国産プラグインハイブリッド車は2車種しかないため、それぞれ紹介すると、トヨタ・プリウスPHVは給油口:左側/充電ソケット:右側、三菱・アウトランダーは給油口:左側/充電ソケット:右側です。
また、水素で走るトヨタ MIRAIは排ガスではなく水が排水されるため、排水口は車体後部の左側にあります。
まとめ
給油口が左側か右側かは、メーターのガソリン量を表示するところを見ることで確認可能です。
これさえ知っていれば、あなたはセルフ式ガソリンスタンドにいって迷うことはないでしょう。
Motorzではメールマガジンを配信しています。
編集部の裏話が聞けたり、最新の自動車パーツ情報が入手できるかも!?
配信を希望する方は、Motorz記事「メールマガジン「MotorzNews」はじめました。」をお読みください!